キヤノンのミラーレスカメラ「EOS M3」の特長と、各社ミラーレスカメラの販売戦略と競争

CANON_EOS_M3_bk画像引用元: CANON
2015年3月26日(月)にキヤノンから発売されたミラーレスカメラ「EOS M3」について、特長をまとめてみました。

また、キヤノンとソニーと他社、それぞれのミラーレスカメラの販売戦略と競争についても私見を述べてみました。

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主な特長

・約2420万画素のCMOSセンサー(APS-Cサイズ)と映像エンジンDIGIC 6を搭載。

・動画は最大1920×1080(Full HD)30pでの撮影が可能(記録方式 MP4)。
※4K動画撮影未対応。

・常用ISO感度100~12800(拡張ISO 25600)の高感度性能を実現。

・進化した「ハイブリッドCMOS AF III」により、ライブビュー撮影と動画撮影時のAF合焦速度が従来機種より最大で約3.8倍(CIPA規格)に高速化。
※「ハイブリッドCMOS AF」とは、位相差AFとコントラストAFの2つのAF方式を組み合わせて高速・高精度を実現する技術。「デュアルピクセルCMOS AF」とは別物。

・直感的操作を可能とする電子ダイヤルと、ダイレクトに露出を変更することが可能な独立した露出補正ダイヤルを搭載。

・液晶モニターは上方向に約180°、下方向に約45°可動するタッチパネル対応のチルト式液晶モニターを採用。

EF-EOS Mマウントアダプター(12000円(税別))の使用で、EF・EF-Sレンズの装着が可能。

電子ビューファインダーEVF-DC1(33000円(税別))も使用可能。

ソース:キヤノン ニュースリリース
製品情報:EOS M3

キヤノンとソニーと他社、ミラーレスカメラの販売戦略と競争

キヤノンのミラーレスカメラ(デジタル一眼)は、現在(2016年5月)フルサイズ製品を出していません。
ソニーがフルサイズのミラーレスカメラα7シリーズに力を入れているのに対して、キヤノンはデジタル一眼レフカメラのEOS Kissシリーズの下にミラーレスカメラを位置付けています。
EOS MシリーズからのステップアップでEOS Kissを買ってください、という販売戦略です。

ニコンも同様にミラーレスカメラは簡易的なものしか作っていないため、高画質・高性能のミラーレスカメラはソニーα7シリーズの独壇場です。
オリンパスとパナソニックのミラーレスカメラは、マイクロフォーサーズというAPS-Cサイズセンサーよりも小さいセンサーの規格に縛られているため、高画質化や高画素化は無理です。

かといって、デジタル一眼カメラ市場は、一眼レフよりもミラーレスの方がシェアが伸びてきていて、キヤノンとニコンは、このままではソニーに市場を奪われてしまいます。
※シェアとしては安価な製品が数量売れるため、オリンパスやパナソニックがシェア上位で、キヤノンもシェア3位(2015年)に入っています。

また、ソニーのαシリーズは、マウントアダプタを使えば、キヤノンとニコン、他社のレンズも装着できるため、ユーザーはレンズ資産を残したまま、キヤノンやニコンからソニーαに流れることも容易です。
※αシリーズの機種やマウントアダプタの性能によってやや異なるようですが、他社製レンズでもAFが高速高精度に使えるようです。

ということで、遅れを取ったキヤノンは、2016年8月末ごろにフルサイズのミラーレスカメラを発表する、のではないかという噂があります。
ニコンについては、もっと早く2015年初頭から噂がありましたが、現在も発表・発売はされていません。

キヤノンとニコンの開発が遅れるのは、キヤノンもニコンもフルサイズミラーレスカメラを出す場合、現在のキヤノンEF-Mマウント、ニコン1マウントは使えず、また新たにマウント規格を作る必要があるからだとも思われます。

2010年にソニーがミラーレスカメラをEマウントで発表・発売したとき、NEXシリーズというAPS-Cセンサーサイズのものでした。
先行するオリンパス・パナソニックも、さらに小さいマイクロフォーサーズ規格のものでした。
ミラーレスカメラは、ミラーを省くことによる小型軽量が売りでした。

それらを見たキヤノンとニコンも、ミラーレスカメラは一眼レフカメラのサブ的な位置付けでフルサイズは必要ない、という判断で開発したのだろうと思います。
ソニーはそれを見越して、まずはAPS-Cセンサーサイズのものだけを発表・発売したのかもしれません。
吉野家が松屋を陥れるために牛すき鍋膳を開発したように(真偽不明ですが)、ソニーには頭のいい戦略家がいるんだなと感心します。

キヤノンとニコンがフルサイズミラーレスカメラを早く発表・発売して、ソニーと同じ土俵に立って、新製品の開発競争を繰り広げて欲しいと思っています。

※パナソニックは、マイクロフォーサーズ規格とは別にフルサイズミラーレスカメラを出して、家電と同じくカメラでもソニーと競争するべきです。
※ペンタックスは、APS-Cセンサーサイズの「K-01」の失敗にめげず、フルサイズ一眼レフへの進出と同様に、フルサイズミラーレスカメラにも進出して欲しいと思います。