Photoshop無料プラグインを使って簡単に美肌加工をする方法

Google-Nik-Collection_美肌効果1_Rモデル: 早瀬みるさん
今回は、Photoshopの無料プラグインGoogle Nik Collectionを使って、美肌加工をする方法を解説します。

※当記事では、Windows10パソコンでPhotoshop CC(2017)を使った場合の作業を解説します。

 
 

Nik Collectionプラグインの導入

まずは、Nik Collectionプラグインをパソコンにインストールして、Photoshopで使えるようにセットアップをします。

1.下記サイトにアクセスをして、画面右上の[ダウンロード]をクリックし、[Mac]か[Windows]を選択して(当記事では[Windows]を選択)、プログラムファイルをパソコンのローカルドライブに保存します。
(2017年10月3日時点のファイル名は「nikcollection-full-1.2.11.exe」)

Google Nik Collection

2.ダウンロードした「nikcollection-full-1.2.11.exe」をマウスでダブルクリックし、画面の指示にしたがって、パソコンにインストールします。
Nik-Collection セットアップ

3.インストール完了後、Photoshopを起動すると、[Selective-Tool]ツールバーがPhotoshopと一緒に立ち上がります。
Nik-Collection_Selective-Tool

4.[Selective-Tool]の左下[設定]をクリックします。
下記画像のように、デフォルト設定のままになっていることを確認し、[キャンセル]または[OK]をクリックします。
([リセット]をクリックすると、デフォルト設定に戻ります)
Photoshopの起動時に 選択ツールを開く
フィルタ適用 画像合成
「適用」のクリック時に 別のレイヤーにフィルタ効果を適用する
Nik-Collection_Selective-Tool_設定

「美肌効果」フィルタを適用する「RAW画像ファイル」をPhotoshopで開く

Nik Collectionプラグインの「美肌効果」は、「JPEG画像」ファイルに適用することもできますが、なるべく高画質の画像ファイルで美肌加工をするために、「RAW画像」ファイルに適用します。

PhotoshopでRAW画像ファイルを開く方法は、下記の記事中「JPEG画像の出力 または Photoshopへの画像出力」見出しの「Photoshopへの画像出力」を参照ください。

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RAW画像ファイルに「美肌効果」フィルタを適用する

PhotoshopでRAW画像ファイルを開いたら、Nik Collectionプラグイン中の「Color Efex Pro 4」-「美肌効果」フィルタを適用します。

1.[Selective-Tool]ツールバーの中から[Color Efex Pro 4]をクリックします。

2.[Color Efex Pro 4]画面が起動するので、まず、下記「3.」の画像のように画面構成を変更します。
画面上部左寄りの[並列プレビュー]アイコンをクリック。
画面上部右寄りの[クリックしてズーム拡大率を選択]をクリックして[200 %]に変更。

3.次に、画面左側[調整パネル]のフィルタ一覧の中から[美肌効果]を探して、クリックします。
Color-Efex-Pro-4_美肌効果フィルタ

4.「6.」の画像のように、画面右側[調整パネル]が[美肌効果]に切り替わるので、それぞれ設定値を下記のように変更します。

デフォルト値
色の範囲 25%
ディティール小 20%
ディティール中 10%
ディティール大 5%

変更後の値
色の範囲 20%
ディティール小 5%
ディティール中 5%
ディティール大 5%

※デフォルト値のままだと、[美肌効果]フィルタが強く効いて肌の質感が失われるので、なるべく小さい値にします。
フィルタ効果と肌の質感を見比べながら、上記の「5%」よりも小さい値で美肌効果が出るようならば、「1%」~「3%」等の小さい値に設定します。
※[色の範囲]は、スポイトツールで選択した部分の色を元に、効果を適用する色の範囲が設定されます。
衣装やウィッグの色が肌色に近いと、それらにもフィルタ効果が効いてしまいます。
その場合は、フィルタの効果を見ながら[色の範囲]の値を「0%」~「10%」等に下げて、許容できる値を探ります。
※顔の肌色と同色の腕や足等、ほかの肌色部分にもフィルタ効果が効きます。

5.キーボードの[Space]キーを押すか、画面上部右寄りの「2.」で設定した[ズーム(200%)」をクリックして、画像を拡大表示します。
画面右側[調整パネル]の[肌色]項目の[スポイトツール]アイコンをクリックした後、マウスのカーソルを画像上に移動します。
マウスのカーソルがスポイトツールアイコンに変わるので、[美肌効果]フィルタをかけたい肌色部分(大体の位置)にアイコンを持ってきて、マウスを左クリックします。

6.[並列プレビュー]の右側の画像に[美肌効果]フィルタが適用されます。
「4.」の設定値を変えたり、スポイトツールアイコンでクリックする肌色部分を変えて、満足の行く効果が適用されたら、画面右下の[OK]をクリックします。
Color-Efex-Pro-4_美肌効果2

7.Photoshopの画面に戻り、[美肌効果]フィルタが適用されたレイヤーが追加されます。
Photoshop_美肌効果適用

追加で作業をする場合はレイヤーを複製する

[美肌効果]フィルタを適用した後、さらにレタッチや肌の修正をしたり、画像の加工をする場合は、レイヤーを複製して、元の画像と[美肌効果]適用後の画像には手を加えないようにします。

1.Photoshop画面右下の[レイヤー]タブで、[美肌効果]を適用したレイヤーを選択した状態にします。
Photoshop画面上部のメニューバーから[レイヤー(L)]-[レイヤーを複製(D)…]をクリックします。
(または、[レイヤー]タブの複製したいレイヤー(ここでは「美肌効果E(CEP 4)」)をマウスで右クリックして、表示されたメニューから[レイヤーを複製…]をクリックします)

2.[レイヤーを複製]画面が表示されるので、[OK]をクリックします。
レイヤーを複製

3.レイヤーが複製されて、Photoshop画面右下の[レイヤー]タブに、コピーされたレイヤーが追加されます(ここでは「美肌効果E(CEP 4)のコピー」レイヤー)。

4.レタッチや肌の修正、画像の加工をする場合は、この複製されたレイヤーで作業をします。
作業をしたレイヤー以外のレイヤーには、作業内容は反映されません。
そのため、作業前のレイヤーを複製し直して、再度その時点から作業をやり直したり、作業前のレイヤーと作業後のレイヤーを見比べて作業の効果を確認することができます(各レイヤーの表示・非表示の切り替えは、[レイヤー]タブの各レイヤー左側にある[目]のアイコンをクリックします)。
※作業の節目節目でレイヤーを複製して、次の作業は新たに複製したレイヤーで行えば、作業のセーブポイントのように使うことができます。

PSDファイル形式で画像を保存する

[美肌効果]フィルタの適用や画像の加工等、すべての作業を終えたら、PSDファイル形式(Photoshopの編集情報を完全な形で保存することができるファイル形式)で画像を保存します。

1.Photoshop画面上部のメニューバーから[ファイル(F)]-[別名で保存(A)…]をクリックします。
Photoshop_ファイルの保存

2.エクスプローラーが立ち上がるので、画像を保存するフォルダを選択します。
[ファイル名(N):]を変える場合は変更し、[ファイルの種類(T):]を「Photoshop(*.PSD,*.PDD,*.PSDT)」に変更します。
名前を付けて保存

3.「2.」の画面右下の[保存(S)]をクリックすると、[Photoshop 形式オプション]画面が表示されるので、[互換性を優先(M)]にチェックを入れて、[OK]をクリックします。
Photoshop形式オプション

4.PSDファイル形式(「~.psd」)で画像が保存されます。
エクスプローラー_PSDファイル

※画像を保存する際、画像のレイヤー数が多かったり、パソコンの処理能力が低いと、ファイルを保存するのに数秒かかります。
その間、Photoshopの画面左下に[保存中 ~%]と青色バーが表示されます。
この間に、パソコンで他の作業をしたり、内蔵ドライブや外付けドライブ(HDDやSSD)にあるファイル(保存するPSDファイル以外のファイル)を読み書きしていると、ファイルの保存に失敗することがあります。
ファイルは保存されても、保存されたPSDファイルをPhotoshopで開くと、画像全体に色ノイズが乗っている等して、保存前の綺麗な画像への復元が不可能となります。
したがって、画像を保存している間は、パソコンで他の作業をせず、他のファイルの読み書きもしないよう注意してください。

※万全を期すには、画像ファイルをPSDファイル形式で保存した後、Photoshopから画像ファイルを閉じすに、再度ファイル名を変えてPSDファイル形式で保存します。
最初に保存したPSDファイルを別途Photoshop上に開いて、その画像が正常ならば、問題なく保存されているので、Photoshop上の画像をすべて閉じます。
(Photoshop上には2度目に保存したファイル名のPSDファイルが開いている状態になるので、最初に保存したPSDファイルを別ファイルとしてPhotoshop上に開くことができます)
※開いた画像にカラーノイズが乗る等、ファイルの保存に失敗していたら、Photoshop上に開いている正常な画像ファイルを、再度名前を変えてPSDファイル形式で保存します。そして、上記と同様に、保存した画像の確認をします。

Photoshop_保存中

まとめ

このように、 Nik Collectionプラグインの「Color Efex Pro 4」-「美肌効果」フィルタを使うと、簡単に肌のレタッチができます。

同人ROM写真集を制作する際等に、大量の画像の肌レタッチをほぼルーチン作業化できるので、かなり役に立つのではないでしょうか。

 
 
写真撮影技術
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