新型iPhoneの有機ELディスプレイを見たければGalaxyシリーズを見ればいい?

いよいよ新型iPhoneが発表されるだろうと言われているイベントが2017年9月12日10時(米国現地時間、日本時間9月13日午前2時)に迫ってきました。

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上記の記事によると、3機種のiPhoneが発表予定で、「iPhone X 、iPhone 8、iPhone 8 Plus 」という名称との説もあるようです。

新型iPhoneにはどんな新機能が載っているのか気になりますが、一部のモデルに搭載予定との有機ELディスプレイについても気になります。

そこで、iPhoneの有機ELディスプレイはSamsung製が採用されるとのことで、同じくSamsung製の有機ELディスプレイを搭載しているGalaxy S5、Galaxy Tab S8.4、Tab S10.5のレビューをしてみたいと思います。

 
 

有機ELディスプレイ 長所

・黒色が綺麗。
液晶ディスプレイは液晶の背面からバックライト(LED)で照らして画面表示をするために、黒色を表示させても、明るさが残った黒色になります。
それに対して有機ELディスプレイは、有機ELの画素自体が発光するため、黒色表示をする際には、画素自体の発光を消して黒色を表現します。そのため、本当の黒になります。
部屋の明かりを消した真っ暗な中で、液晶ディスプレイと有機ELディスプレイそれぞれの画面を黒一色の表示にすると、液晶ディスプレイは明るさが残りますが、有機ELディスプレイは真っ暗になります。

・ほぼ真横から画面を見てもコントラストが落ちない。
液晶ディスプレイは、ほぼ真横から画面を見ると、なんとなく白っぽく見えてしまいます。
それに対して、有機ELディスプレイは視野角が広いので、ほぼ真横から見ても、正面から見た場合と変わらず、白っぽくならずに、くっきりと画面が見えます。
しかし、手持ちのiPad3とGalaxy Tab S8.4を見比べたところ、液晶ディスプレイのiPad3はあまり白っぽくならない気がします。
有機ELディスプレイのGalaxy Tab S8.4はコントラストは落ちないようですが、それとは別に、色が緑被りしました。Galaxy S5も同様に若干緑被りします。
しかし、スマホやタブレットのような小さい画面サイズだと、コントラストが落ちているのかどうか、いまいちわかりませんでした。
50インチ以上の液晶テレビと有機ELテレビを店頭で見比べると、はっきりと白っぽくなるかならないかの違いがわかります。
(現在の大型有機ELパネルはすべてLG製のため、有機ELといっても、Samsung製とは見え方が異なる可能性もあります。店頭で見た大型有機ELテレビは、ほぼ真横から見ても色が緑被りするようなことはありませんでした)

・画面に曲面を付けられる。
有機ELパネルは、液晶パネルのようなバックライトが必要ないため、曲げることができます。
曲面ディスプレイが見やすいかどうかは別として、Galaxy S6以降、画面の両端、または片側のみが曲がった曲面ディスプレイが採用されています。
今回の有機ELディスプレイ採用の新型iPhoneが曲面ディスプレイになるのかどうかはわかりませんが、将来的には曲面ディスプレイ採用モデルが出るのではないかと思います。

有機ELディスプレイ 短所

・画面表示が黄色っぽい。
Galaxy S5、Galaxy Tab S8.4ともに、画面表示(真正面から見て)が黄色っぽいです。
iPad3の発売当初、画面表示が黄色っぽくて尿液晶だと叩かれましたが、それとは比較にならないくらいひと目で黄色っぽいとわかります。
ただ、Galaxy Tab S10.5は、Tab S8.4に比べてあまり黄色くなく、色合い調整の違いなのかもしれません。
また、経年劣化によるものなのか、買った当時に比べて、より画面が黄色くなった気もします。
しかし、Galaxy S5を2年以上使っていても、「明るさ調整」アプリで「明るさ 30」と暗めにして使っているので、画面の焼き付きはありません。

・日中屋外の明るい場所では画面が暗くて見にくい。
有機ELディスプレイは、屋外太陽光下の明るい場所では画面が暗くて見にくいです。
部屋の中でちょうどいいぐらいの暗い明るさ調整のままだと、明るい屋外ではほぼ画面が暗くて見えません。
Galaxy S5の明るさ自動調整にチェックを入れておくと、屋外でも画面が見える明るさになりますが、室内だとやや明るすぎの調整になります。

・彩度が高く、どぎつい色合い。
Galaxyシリーズの画面表示は、彩度が高く、ややどぎつい色合いです。
ただ、これはスマホの[設定]-[ディスプレイ]-[画面モード]を[標準]から[シネマ]に変えると(Galaxy S5の場合)、液晶ディスプレイと同様に落ち着いた色合いになります(Tab Sシリーズは設定項目が異なり、[標準]のままで落ち着いた色合いです)。
昔、東芝が有機ELのAndroidタブレットを発売して、「有機ELは色が鮮やか」とアピールしていましたが、店頭で見ると恐ろしくどぎつい色合いで、「有機ELというのは、こんなに色が悪いのか」と有機ELに対する印象が悪くなりました(もしかしたら、東芝タブレットも設定を変えれば落ち着いた色合いになったのかもしれませんが)。
新型iPhoneもGalaxyと同じくややどぎつい色合いになるのか、iPhoneに合わせてカスタマイズしてくるのか気になるところです。

・動画(主にAbemaTV)で人の肌色表現が土色っぽくなる。
僕がよく見るAbemaTVで見比べると、iPad3は肌色が白っぽく綺麗に映りますが、Galaxyシリーズだと肌色が暗く土色っぽく映ります。
見慣れれば問題ありませんが、たまにiPad3で見ると、人肌が綺麗で驚きます。
これは有機EL(Samsung製)の特性というよりも、Android側の調整のような気もします。
(液晶ディスプレイのAndroid端末だとどういう肌色なのか見てみないとわかりませんが)。
デジタルカメラにたとえるならば、iPadはキヤノン機の記憶色のように肌色が綺麗に見えるように調整していて、Androidはニコン機のように見たままの肌色を忠実に再現しているようなイメージです。

まとめ

有機ELディスプレイのGalaxyシリーズを使っていて、黒色表現はたしかに綺麗ですが、動画を見ていて圧倒的に有機ELの方がいいという感じは、あまりありません。
むしろ、肌色の色合い等、液晶ディスプレイのiPadの方が綺麗だったりします。

Galaxyは「画面モード」で色合いを変えられますが、iPhone(iOS)にはそういった設定項目がありません(たぶん)。
工場出荷時に決められた色合いをそのままずっと使用することになるため、iPhoneはどういった色合いにしてくるのか興味があります。

屋外太陽光下の明るい場所での画面の見にくさも、有機ELディスプレイのiPhoneは何か対策をしてくるのか気になるところです。

何はともあれ、新型iPhoneの発表が待ち遠しいですね!

 
 
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