【鬼滅の刃】「鬼」との戦い【考察】

鬼滅の刃は和風剣戟奇譚(わふうけんげききたん)として、鬼という敵との戦いを描いています。
今回は、そのテーマと物語の展開について考察します。
※ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 
 

「鬼」との戦い

鬼とは、人間が血を飲んだり悪事を働いたりすることで変化した存在です。鬼は人間を食べることで強くなり、不死身の肉体や特殊な能力を持ちます。また、鬼は太陽の光に弱く、日が昇ると灰になってしまいます。鬼は人間社会から隔絶された暗闇に住み、人間を襲っています。

鬼に対抗する組織が「鬼殺隊(きさつたい)」です。鬼殺隊は、自らが編み出した「呼吸」という技法で刀を振るい、鬼を倒す戦士たちです。呼吸とは、呼吸法によって体内の血流や酸素を最適化し、身体能力を高める技術です。呼吸には様々な流派があり、水や雷や炎などの自然現象を模した剣技を使います。鬼殺隊は、人間社会からも秘密裏に活動しており、一般人からは存在が知られていません。

物語は、炭治郎が家族を鬼に殺されたことから始まります。唯一生き残った妹・禰豆子も鬼になってしまいますが、炭治郎は彼女を殺さずに連れて旅立ちます。炭治郎は鬼殺隊の一員となり、禰豆子を元に戻す方法を探すために、様々な鬼と戦っていきます。

物語の中盤では、「無限列車」という特別な舞台で上弦の参・猗窩座(あかざ)という強力な鬼と対決します。無限列車は、猗窩座が操る夢幻の空間であり、乗客や炭治郎たちを眠らせて悪夢に苦しめます。炭治郎たちは自分の夢から覚める方法を見つけて戦いますが、猗窩座の圧倒的な力に苦戦します。しかし、炭治郎は父親から教えられた「透き通る世界」の境地に到達し、猗窩座に勝利します。

物語の終盤では、「無限城」という巨大な建物で鬼の始祖・鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)との最終決戦が繰り広げられます。無惨は、鬼の中でも最強であり、鬼殺隊の宿敵です。無惨は自分の血を鬼に与えることで、鬼を強化し、自分の配下にします。無惨は自分の血を与えた鬼には「上弦」と「下弦」という階級をつけています。上弦は、無惨から最も多くの血を与えられた強力な鬼であり、下弦よりも優遇されています。下弦は、無惨から少ない血を与えられた弱い鬼であり、上弦に従わなければなりません。

炭治郎たちは、無限城で上弦や下弦と次々と戦いますが、その中で多くの仲間が犠牲になります。炭治郎たちは、無惨を倒すために必死に戦いますが、無惨は不死身の肉体や驚異的な再生力や変化力を持っており、圧倒的な敵です。しかし、炭治郎たちは諦めずに戦い続けます。そして、珠世が身を挺して投与した四種類の薬が、無惨を衰えさせていきます。炭治郎と禰豆子、そして鬼殺隊の運命はどうなるのでしょうか?

『鬼滅の刃』は、恐ろしい敵「鬼」との戦いを描いた漫画ですが、それだけではありません。この漫画は、人間と鬼の間にある悲しみや哀しみや愛情も描いています。鬼は元々人間であり、人間としての記憶や感情を持っています。しかし、鬼になったことで人間社会から追放され、孤独や苦悩に満ちた生き方を強いられています。炭治郎は鬼と戦うことで、その悲劇に気づきます。そして、鬼を倒すときにも哀れみや優しさを見せます。炭治郎は人間と鬼の間にある共通点や違いを探求していきます。

また、『鬼滅の刃』では、炭治郎と仲間との絆や友情も描かれています。炭治郎は鬼殺隊の一員として、様々な仲間と出会います。彼らはそれぞれに個性的であり、炭治郎と協力したり競ったりします。彼らは互いに助け合いながら成長していきます。特に、炭治郎と同期の善逸(ぜんいつ)や伊之助(いのすけ)や玄弥(げんや)やカナヲは炭治郎の親友となります。彼らは炭治郎と共に戦いながらも笑顔や楽しみを見つけていきます。

『鬼滅の刃』は、恐ろしい敵「鬼」との戦いを描くことで、人間と鬼との関係、仲間との絆を深く掘り下げています。和風剣戟奇譚としてだけではなく、人間ドラマとしても楽しめる漫画です。

 
 
考察・感想
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