2016年6月24日(金)、シグマは、ミラーレスカメラ「SIGMA sd Quattro」と、交換用レンズ「SIGMA 30mm F1.4 DC HSM | Art」を組み合わせた「SIGMA sd Quattro 30mm F1.4 DC HSM | Art レンズキット」を2016年7月7日(木)に発売すると発表しました。
「SIGMA sd Quattro」の特長
・SIGMA独自のイメージセンサー、3層構造を持つFoveon(フォビオン)センサーを搭載するミラーレスカメラ。
・「sd Quattro」のFoveonセンサーは、APS-Cサイズで3,900万画素相当。
※Foveon(フォビオン)式CMOSイメージセンサーの解像度表記は、一般的なデジタル一眼(レフ)カメラのベイヤー式CMOSイメージセンサーにおける解像度表記とは異なる。
・新たな撮影モードSFD(Super Fine Detail)を搭載。
1回のレリーズで7枚の露出の異なる画像を取得し、専用のRAWデータ(X3Iファイル)から、SIGMA Photo Proを使用して、ダイナミックレンジが広くノイズレスな画像を生成することができる。
X3IファイルからそれぞれのX3Fファイルを分離することも可能。スタジオでのスチル撮影などに真価を発揮。
・価格はオープン価格。
・もう1機種、APS-Hセンサーサイズで5,100万画素相当の「sd Quattro H」の発売日はアナウンスなし。
ソース:SIGMA sd Quattro 発売日決定のお知らせ
「SIGMA sd Quattro」のFoveonセンサーについて
・APS-Cサイズで3,900万画素相当。
・各層の画素数(主な仕様より)
T(トップ層 青):5,440×3,616=19,671,040 約1,960万画素
M(ミドル層 緑):2,720×1,808=5,135,360 約510万画素
B(ボトム層 赤):2,720×1,808=5,135,360 約510万画素
T:M:B=4:1:1の比率
3層の数字を足すと29,941,760画素 約2,950万画素で、有効画素 約29.5MPと表記
※総画素 約33.2MPの計算方法は不明。
・T層で「輝度情報」「色情報」、M層で「色情報」、B層で「色情報」をそれぞれ取得。
解像情報はT層でのみ取得するので、他のM層とB層は画素数が少なくてもいい、という仕組みになっている。
・一般的なベイヤー式イメージセンサーは、解像情報をグリーン(全体の50%)で取得。Foveon(フォビオン)式イメージセンサー(Quattroセンサー)はトップ層(100%)で取得。
Foveon式はベイヤー式の2倍の解像情報があるため、トップ層1,960万画素の「sd Quattro」は、x2倍の「3900万画素相当」と表記している。
・最大記録画素数は、RAWが5,424×3,616=19,613,184で約2000万画素。JPEGが7,680×5,120=39,321600で約3,900万画素。
実質的に、RAW撮影画像の縦横サイズは、一般的なベイヤー式カメラの約2000万画素機と同等。
※JPEGが約3,900万画素をどのように生成しているのかは不明。
・なお、「Quattro」シリーズ登場前のシグマのカメラに搭載されていたFoveonセンサーは、T:M:B=1:1:1の比率だった。
当時の「DP2 Merrill」といったカメラは、最大記録画素数4,704×3,136=14,751,744 約1500万画素だが、4,800×3,200(=15,360,000)x3=46,080,000と計算し、4,600万画素と表記していた。
実質的に、RAWとJPEG双方で撮影画像の縦横サイズは、一般的なベイヤー式カメラの約1500万画素機と同等だった。
・また、「Quattro」シリーズは、各層T:M:B=4:1:1の比率となったことにより、解像情報はT層で取得するが、M層とB層の画素数が少ないことで、M層緑色とB層赤色の色解像情報(?)が足りなくなるという弱点を持っている。
遠景で小さく写る看板等を撮影した際に、看板の文字が緑色と赤色等の原色系で並んでいると、T層による輝度の差での解像ができず、看板の文字が濁って判別できないといったことが起こる。