こしゅか。さん
この記事では、コミケ(コミックマーケット)でコスプレ撮影をする際に、コスプレ撮影ができるエリアとその特徴、コスプレイヤーさんを撮る手順とテクニックについて紹介します。
※コミケC97(2019年12月28日(土)~31日(火)開催)に合わせて、加筆修正しました。
コミケC97 開催概要
・2019年12月28日(土)~31日(火)の4日間開催です(詳細)。
出展サークル 10時~16時
企業ブース 10時~16時
更衣室 有明会場(会議棟1階) 10時~17時(4日目は16時まで)
更衣室 TFT会場(TFT西館2階ホール) 8時~17時(4日目は16時まで)
・会場は下記になります。
サークルスペース:西展示棟・南展示棟(最寄り駅:ゆりかもめ「東京ビッグサイト駅」「有明駅」、りんかい線「国際展示場駅」)
企業ブース:青海展示棟(最寄り駅:ゆりかもめ「青海駅」「お台場海浜公園駅」、りんかい線「東京テレポート駅」)
(東展示錬は、全面使用不可)
・西・南展示連(サークル)への入場には、「リストバンド型参加証」の購入が必要となります。青海展示連(企業ブース)は不要です(詳細)。
冊子版カタログには、4日間分の参加証が付属しています(DVD-ROM版カタログとコミケWebカタログには、参加証が付属していません)。書店販売価格:税込2750円 当日販売価格:税込2200円
1日毎のバラ売り 事前(一部書店)販売価格:税込550円 当日販売価格:税込1000円
当日は手首に巻いてください。入口付近で確認します。
当日は購入列と入場列は別になります。
会場内の準備会販売ブースで翌日以降の参加証単体の購入が可能です。
・コスプレエリアは、有明会場(東京ビッグサイト)内の以下3ヶ所とTFT会場外の1ヶ所、計4ヶ所になります(詳細)。
庭園
エントランスプラザ
屋上展示場
G1駐車場(G1街区)(C97で新設)
コスプレエリアの利用開始時間や終了時間は、会場内の混雑状況により変わるため、コミケットコスプレ公式Twitter(@comiket_cosplay)での告知やスタッフによるアナウンスにて確認してください。
・上記4ヶ所のほかに、「防災公園de献血withコミケ」会場の「東京臨海広域防災公園」で、コスプレをしたりコスプレ撮影をすることができます(2019年12月28日(土)~30日(月)の3日間。31日(火)はなし)。
※「東京臨海広域防災公園」に更衣室はありません。公園では三脚類・レフ板・脚立は使用できません。
※「防災公園de献血withコミケ」の献血受付時間は12時~16時30分ですが、12時前でも「東京臨海広域防災公園」に入ることは可能です。献血をしなくても、コスプレをしたり撮影することができます。
※「東京臨海広域防災公園」のみに行く場合は、「リストバンド型参加証」の購入は必要ないかもしれませんが、可否不明です。
東京ビッグサイト(コミケ会場)の最寄り駅に着いたら
東京ビッグサイトの最寄り駅は、ゆりかもめ「東京ビッグサイト駅」(旧「国際展示場正門駅」)「有明駅」と、りんかい線「国際展示場駅」の3駅です。
朝、家や宿泊先を出発し、3駅のうちのどれかに着いたら、ビッグサイトを目指して歩きます。
(コミケ会場に入場するには、「リストバンド型参加証」が必要です(詳細))
しかし、朝早くに到着すると、入場開始の午前10時まで、入場待機列に何時間も並んで待つことになります。
入場を開始してからも、列が捌けるまで1時間以上かかります。
(サークル参加の人たちやコスプレ先行入場者(コスプレイヤー)は早く入場できますが、一般参加者は延々と待たされます)
そのため、レアな同人誌等を買うのが目的ではなく、コスプレ撮影をするのが目的の場合は、最寄り駅に午前10時半~11時半ごろ到着する予定で行くといいです。
※「リストバンド型参加証」を当日会場で買う場合は、「入場列」とは別の「購入列」に並ぶ必要があり、午前10時半以降に到着しても、「購入」と「入場」とで、コミケ会場に入るのに時間がかかる可能性があります。
TFTビル東館2階で涼みながらコミケ開場を待つ(夏コミの場合)
10時半ごろに到着し、入場待機列がまだ残っていた場合は、ゆりかもめ「東京ビッグサイト駅」前の東京ファッションタウン(TFT)ビル東館2階に入って、涼みながら待機列が捌けるのを待ちます。
また、TFTビル東館から西館に渡る橋の手前左側には、コミケ期間中でもあまり混雑しないコンビニがあるので、そこで食料や飲み物を購入することができます。
×「となコス」(TFTビル西館2階)に先に入場する
今回(C97開催期間中)は、「となりでコスプレ博inTFT(となコス)」は開催されません。
代わりに、「となりで夜のコスプレ博in東京ジョイポリス」(2019年12月29日(日)22:00~翌朝6:00)が「東京ジョイポリス」で開催されるようですが、コミケの開催時間とは被らないため、詳細は省略します。
今回は、TFT西館2階ホールが、コミケのコスプレ更衣室として使用されます。
・男子更衣室:ホール500
・女子更衣室:ホール1000
コミケが開場したらコスプレエリアに向かう
午前10時にコミケが開場して、午前11時半ごろ入場待機列が捌けたら、東京ビッグサイトに向かいます。
今回のC97では、下記の4ヶ所がコスプレエリアとして利用できます。
庭園
エントランスプラザ
屋上展示場
G1駐車場(G1街区)(C97で新設)
レフ板・三脚などは、混雑具合や時間帯によっては、使用できるようです(「撮影時の注意事項」を参照)。
その他に、「東京臨海広域防災公園」でもコスプレをしたりコスプレ撮影をすることができます(「東京臨海広域防災公園」では、三脚類・レフ板・脚立は使用できません)。
なお、下記の図には、コスプレエリア開放時間の記載がなく、C97では、コスプレエリアの利用開始~終了時間を、コミケットコスプレ公式Twitter(@comiket_cosplay)での告知やスタッフによるアナウンスで確認する必要があります。
(「庭園」は10時から開始予定)
エントランスプラザ
まずは、一番行きやすい「エントランスプラザ」に向かいます。
下記写真のビッグサイト”4本の脚”の左手前辺りにスペースが用意されています。
「エントランスプラザ」は、午前11時半過ぎぐらいに行くと、すでにエリアが開放されていて、大勢のコスプレイヤーさんや写真を撮る人たちで賑わっています。今回C97でも同じ時間帯に開放されているかどうかは不明です。
「エントランスプラザ」は一番行きやすい場所ですが、一番混み合っています。
特にエリアの出入り口付近は、身動きできないほど混んでいて、コスプレイヤーさんなら衣装が壊れないように、カメラマンさんならカメラが壊れないように、十分注意する必要があります。
コスプレイヤーさんの撮影方法は、ほぼ並び撮影ばかりで、一部で囲み撮影が行われています。
庭園
次に行きやすいのは「庭園」です(今回C97では、午前10時から開始予定)。
ビッグサイトの入口から館内に入って向かうと時間がかかりますが、「エントランスプラザ」から東館側に渡る橋の手前辺りに庭園につながる下り階段があり、そこから行くと、すぐにたどり着けます。
※今回のC97でも、この導線があるかどうかは不明です。
※なお、この通路は一方通行なので、「庭園」からはビッグサイト館内に入るか、ビッグサイト周囲の道路に出るかの通路しかありません。
「庭園」もかなり混んでいて、ところどころにある撮影禁止スペースを挟んで、撮影可能エリアが点在しています。
コスプレイヤーさんの撮影方法は、並び撮影が主体で囲み撮影もそこそこありますが、狭いスペースでの囲みなので、いい場所が取れないと、うまくコスプレイヤーさんを撮ることができません。
屋上展示場
「屋上展示場」は昔からあるコスプレエリアで、一番コミケのコスプレ広場というイメージが強い場所です。
C97では、全日開放されるのか、2、3、4日目のみ開放されるのか等、不明です。
ビッグサイト”4本の脚”の真下辺りの左手側にある館内入口には入らずに通り過ぎて、右手側奥に進むと、「屋上展示場」につながる長階段があり、これを登っていくとコスプレ広場にたどり着けます。
長階段を登って「屋上展示場」に着くと、夏コミの場合は、コンクリート地面からの熱反射が強くて、急に暑くなります。
「屋上展示場」はそこそこの広さがあるので、混んでいても、人口密度が高い場所とそうでもない場所が混在しています。
コスプレイヤーさんの撮影方法は、並び撮影が主体ですが、有名レイヤーさんは180度囲みや360度囲みの撮影を行っていることが多いです。
コミケの終了時間(16時、4日目のみ15時?)が近付くと、囲み撮影に変えるコスプレイヤーさんが増えるので、うまく歩き回れば、たくさん写真を撮ることができます。
G1駐車場(G1街区)
C97で新設されるコスプレエリアのため、詳細は不明です。
TFT西館の隣りにあり、TFT西館2階ホールの更衣室から近いため、コスプレイヤーさんにとっては、行きやすい場所かと思います。
ただ、新設のコスプレエリアなので、コスプレイヤーさんやカメラマンさんたちがどれだけ集まるかは不明です。
東京臨海広域防災公園(有明防災フェア / 防災公園de献血withコミケ)
夏コミと冬コミの開催期間中に行われる「有明防災フェア」(夏コミ開催期間中)、「防災公園de献血withコミケ」(冬コミ開催期間中)の会場となる「東京臨海広域防災公園」でも、コスプレをしたり撮影をすることができます。
2019年12月28日(土)・29日(日)・30日(月)12時~16時30分の開催です(31日(火)はなし)。
※開始時間の12時前でも、公園に入ることはできます。
※献血をしなくても、コスプレをしたり撮影することができます。
※400mLの献血をすると、ポスターセットがもらえるようです。
献血の受付時間は12時~16時30分の予定ですが、受付状況によって終了時間を繰り上げる場合があります。また、混雑状況によっては待ち時間がたいへん長くなる場合があります。時間に余裕をもってお越しください。
なお、成分献血は受け付けておりません。ご了承ください。— 防災公園de献血withコミケ (@bosai_kenketu) 2019年12月10日
「防災公園de献血withコミケ」会場へおすすめの行き方は図の通りです。当日は混雑状況により安全のため交差点の通行を制限させていただく場合があります。スタッフ、警備員、看板等の誘導や指示に従ってください。 #献血 #C97 #コミケ pic.twitter.com/DhLGmMOgVk
— 防災公園de献血withコミケ (@bosai_kenketu) 2019年12月23日
このエリアは、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の準備のためにビッグサイト内で使えるコスプレエリアが減ったための代替え地として、コミケC90(2016年8月12日(金)~14日(日))から使えるようになりました。
コミケ開催期間中に、超有名レイヤー「えなこ」さんの360度囲み画像がネットによく上がりますが、この公園で撮られたものです。
(囲みの輪が非常に大きいため、えなこさんを写真に大きく写すには、35mm換算で200m~300mm以上の望遠レンズが必要のようです)
ここへは、りんかい線「国際展示場駅」から直接向かうか、ビッグサイトの「庭園」から行くことができます。
コスプレイヤーさんならば、ビッグサイトと「東京臨海広域防災公園」の間をコスプレをしたまま行き来できるようです。
※「東京臨海広域防災公園(有明防災フェア会場 / 防災公園de献血withコミケ)」には更衣室がありません。
ただ、朝早くに行ってもほとんど人がおらず、C91では、下記写真のように、午前11時15分ごろ 「東京臨海広域防災公園」に寄ってみたら、ごく数名しか人がいませんでした。
撮影環境としては、非常に広い公園なので、見渡しただけではコスプレイヤーさんたちを一望できず、歩き回って撮りたいレイヤーさんを探す必要があります。
(近年は、コスプレ会場としての認知度が上がってきて、コスプレイヤーさんやカメラマンさんたちでかなり混み合うようです)
また、ほとんどが芝生のエリアなので、撮影する際に、コスプレイヤーさんの顔や衣装が緑色かぶりすることがあります(気にならない程度のようですが)。
なお、「東京臨海広域防災公園」では、三脚類・レフ板・脚立は使用できません。
【注意事項】
防災公園では三脚類・レフ板・脚立は使用できません。
また、12月31日は防災公園は閉園日で入場不可です。
12月30日~31日は防災公園の本部棟は休館日となります。
『そなエリア東京』を見学予定の方はお気を付け下さい。— 防災公園de献血withコミケ (@bosai_kenketu) 2019年12月23日
【注意事項】
防災公園では三脚類・レフ板・脚立は使用できません。— 第6回有明防災フェア (@bosai_fair) 2019年7月22日
トラックヤード
コミケC97では東展示棟が使用できないため、コスプレエリアとしても使用できません。
屋外展示場(西駐車場)
西4ホールから外に出た場所に「屋外展示場(西駐車場)」がありましたが、ここに「南展示棟」が建設されたので、「屋外展示場(西駐車場)」はなくなりました。
コスプレ撮影をする(並び撮影)
行きたいコスプレエリアに到着したら、さっそくコスプレイヤーさんを撮影します。
周囲を見渡したり歩き回ったりして、撮影したいコスプレイヤーさんを探します。
列の一番後ろに並ぶ
撮りたいコスプレイヤーさんが並び撮影をしていたら、列の一番後ろに並びます。
このとき、列の一番後ろに並んでいる人が1人だけ後ろを向いていたら「列切りしている」という合図なので、それ以上後ろに並ぶことはできません。
これは、後ろを向いているカメラマンさんが勝手に列切りをしているわけではなく(まれにそういうこともあるようですが)、コスプレイヤーさんが「長時間の撮影が続いたために休憩を入れたい」といった理由で、その時点で一番後ろに並んでいたカメラマンさんに頼んで、それ以上並ばれないようにしてもらっています。
列切りされていたら、潔く諦めて、別のコスプレイヤーさんを探しましょう。
(時間を置いてから戻ってくると、休憩を終えたコスプレイヤーさんが撮影を再開していることもありますが、別の場所に移動して、いなくなっていることもあります)。
「撮影お願いします」と言って撮影を開始する
いよいよ自分が撮影する順番が回ってきたら、まずは「撮影お願いします」と言って軽く頭を下げます。
コスプレイヤーさんがポーズを取ってくれるので、撮影をしながら、して欲しいポーズがあったら、声に出してお願いをします。
「振り向きポーズお願いします」とか「次は座りでお願いします」など。
コスプレイヤーさんが着ているアニメやゲームキャラの決めポーズをお願いすると、「作品を知っているんだな」と思われて、喜ばれたりします。
また、そのキャラや作品の話題で会話をしながら撮影すると、コスプレイヤーさんのいい表情を引き出せたりします。
しかし、キャラに合わないポーズやコスプレイヤーさんが嫌がるポーズを要求するのはやめましょう。
また、夏コミの場合は地面が熱くなっているので、地面に膝をついたり、お尻をつけて座るポーズは避けた方がいいかもしれません(上に例として書いていますが)。
撮影時間は短めにする
撮影時間は、だいたい2~3分以内に終わるようにします。
たまに10分以上撮影し続けるカメラマンさんがいますが、後ろに並んでいるカメラマンさんたちからは大顰蹙です。
コスプレイヤーさんも後ろに並んでいるカメラマンさんたちに悪いなと思いつつ、「そろそろ撮影終わってください」と言ったらカメラマンさんが怒るかもしれないと思って、怖くて言えない可能性もあります。
私の経験上、時間をかけて何枚でも撮れる状況よりも、短時間で枚数制限された方が、気合いが入っていい写真が撮れます。
以前、場所を移動中のコスプレイヤーさんに声をかけて、「1枚だけなら」と撮らせてもらった写真を後日ネット経由で送ったら、「すごく綺麗に撮れてますね!」と褒められたことがあります。
撮影後はお礼を言って写真のネット掲載許可を取る
撮影が終わったら、「ありがとうございました!」とお礼を言って、その場を去ります。
撮影した写真をSNS等のネット上に掲載したい場合は、「~に掲載してもいいですか?」と聞いて、コスプレイヤーさんから許可を取ります。
撮影の許可とネット掲載の許可は別なので、しっかりと確認して許可をもらう必要があります。
その際、コスプレイヤーさんによっては、「掲載するブログ等のURLを教えてほしい」と言われます
。
そんなときのために、自分が掲載する予定のサイト名とURL、カメコネーム等を記載した「名刺」を作っておくと、スムーズにやり取りができます。
多くのコスプレイヤーさんは、ツイッターIDやコスプレイヤーズアーカイブID等を書いた「コスプレ名刺」を用意しているので、お互いに名刺交換をしたり、自分が名刺を持っていなくても、撮影後に名刺をくれたりします。
また、コスプレイヤーさんによっては、コスネームとツイッターID等を書いたスケッチブックを傍らに置いています。
コスプレイヤーさんを撮影した後に、続けてこのスケッチブックも撮っておくと、家に帰ってから写真を整理する際に、コスプレイヤーさんの顔と名前を間違えずにすみます。
スケッチブックを置いていない場合は、コスプレイヤーさんに名刺を持ってもらった写真を撮っておくと、同様に間違いがなくなります。
スケッチブックも名刺もない場合は、メモ帳とボールペン等の筆記用具を用意しておいて、聞いたコスネームと撮った写真のファイル番号を並べてメモしておくといいです。
※最近(2018年現在)は、ツイッターを含めてカメラマンさんが写真をネットに掲載するのはNGで、コスプレイヤーさんのツイッターにDM(ダイレクトメッセージ)で写真を送り、コスプレイヤーさんが良いと判断した写真を、(若干の手を加えて)コスプレイヤーさんが自身のツイッターに投稿する、というやり方が増えているようです。
※この手法を取るコスプレイヤーさんは、ツイッターのプロフィールに「お写真はDMで」のように書かれているので、写真を掲載する前に確認しましょう。
余談ですが、コミケや他のコスプレイベントも含めて、コスプレイヤーさんとこういったやり取りを何度も重ねると、顔を覚えてもらえます。さらに、ネット上に掲載したり送った写真が綺麗だと、「今度撮影お願いできますか?」と個撮(個人撮影)の依頼が来たりします。
野良カメコから徐々にステップアップをして、ついには有名カメコになることができます。

並び撮影で綺麗に撮る方法
並び撮影の場合は、自分の撮影する順番が回ってきた後は1対1の撮影になるので、ポートレート撮影と同じく、「コスプレイヤーさんの斜め後ろに太陽が位置する半逆光で撮影する」と綺麗に撮れます。
詳細は下記を参照ください。

ただ、コミケの場合は、コスプレイヤーさんのいる場所や列の向き等で、半逆光で撮れないことが多いです。
また、ほとんどのコスプレエリアが混んでいてレフ板の使用は難しいので、半逆光で暗くなった顔に太陽光を反射させて明るくすることができません。
これらの解決方法として、可能ならば、カメラマンである自分が移動して、コスプレイヤーさんには向きを変えてもらって、半逆光で撮れる配置に変えて撮影をします。
半逆光で暗くなった顔は、「屋上展示場」や「エントランスプラザ」などは、地面が白色系で太陽光の照り返しがあるので、レフ板で光を当てなくても、そんなに顔が暗くなりません。
RAW画像モードで撮影しておいて、RAW現像で露光量を上げれば、十分顔が明るくなります(その際、背景が白飛びしたら、それは仕方がないと諦めます)。
また、コスプレイヤーさんにしゃがみや座りのポーズをしてもらえば、顔が地面に近付くので、その分、顔が明るくなります。
曇り空の場合は、少し上を向いてもらえば、雲で拡散された太陽光が綺麗に当たって、顔が明るくなります。
私個人としては、暗くなった顔に日中シンクロ撮影でストロボの光を当てて明るくするやり方は、顔がのっぺりとした描写になるので避けています。
もう一つ、太陽が真上に来るお昼の12時前後は、どちらを向いても、順光で撮ったときのように、顔の鼻の下や頬の下に影ができるので、できれば撮影を避けたい時間帯です。
ただし、定常光である太陽光は、ストロボの瞬間光と違って、撮る前に肉眼で見た通りの影が写真にも写るので、目で見てそれほど影が気にならないようであれば、お昼の12時前後の時間帯でも、どんどん写真を撮っていきましょう。
コスプレ撮影をする(囲み撮影)
最近は、どのコスプレエリアでも並び撮影が主体ですが、ところどころに囲み撮影をしているコスプレイヤーさんがいます。
囲みの輪に入って撮影を開始する
撮りたいコスプレイヤーさんが囲み撮影をしていたら、自分もカメラマンさんたちの囲みの輪の中に入って撮影を開始します。
撮影を開始する際は、囲み撮影でもコスプレイヤーさんに向かって「撮影お願いします!」と声をかけてからカメラを構えるといいです。
撮影を終える際に、同じく「ありがとうございました!」と声をかけてから、その場を去るといいです。
囲みの輪に入るとき、無理やり他のカメラマンさんたちを押しのけて輪の中に入り、さらに前面に出るようなことは、危険なのでやめましょう。
また、自分は立って撮影をしていて、前にいるカメラマンさんは座って撮影をしている場合に、その前にいるカメラマンさんが撮影を終えて立ち上がり、自分が撮影中のカメラのレンズ部分に頭をぶつけるといったことが起こりうるので、十分注意しましょう。立ち姿でカメラと上半身だけ前に突き出すような姿勢で撮影していると起こりがちです。
囲みの輪の大きさは、コスプレイヤーさんによってまちまちで、120度ぐらいの扇型から360度円形囲みまであります。
超人気コスプレイヤーさんだと、360度囲みで、かつ輪が分厚いので、輪の外側からだと、コスプレイヤーさんの姿が見えません。
囲みの輪が大きくて通路を塞いだり、周囲の人口密度が高くなった場合は、スタッフさんがやってきて10秒ぐらいの「カウント」を取り、カウント0で囲み撮影が解散させられます。
囲んでいたカメラマンさんたちは周囲に散って、コスプレイヤーさんによっては、残っているカメラマンさんたちに「名刺」を配ったり、雑談をし始めます。
しばらくして、コスプレイヤーさんの体力が回復すると、また囲み撮影が始まることもあります。
私個人としては、120度ぐらいの扇形囲みが一番撮りやすいです。
輪の中に入って写真を撮り、10枚ほど撮ったら輪の外に出て、撮った写真をカメラの背面液晶モニターで確認します。次は別の位置から輪の中に入って、同様に写真を撮って、また別の位置から輪の中に入ります。その繰り返しで、ゆったりと写真を撮ることができます。
「並び撮影」の解説で、「短時間で枚数制限された方が気合いが入っていい写真が撮れる」と書きましたが、「囲み撮影で位置を変えて、太陽光の向きが違う撮影をいろいろ試す」というのも、いいものです。
漫然と何の意図もなく、同じような写真を量産するのでは、あまりいい写真は撮れません。
また、私は並び撮影よりも囲み撮影の方が好きです。
列に並ばずにすぐ撮れるから、という理由も大きいですが、囲み撮影だと、コスプレイヤーさんの自然な横顔が撮れます。
並び撮影に限らず、1体1での撮影会やポートレート撮影の場合は、視線を外した横顔をお願いしても、カメラを意識してしまって、なかなか自然な横顔が撮れません。
囲み撮影だと、コスプレイヤーさんは他のカメラに視線を向けているので、視線が来ていない自分のカメラからは、カメラを意識しない自然な横顔を撮ることができます。
囲み撮影で写真のネット掲載許可を取る方法
囲み撮影で撮った写真をネット上に掲載する場合も、コスプレイヤーさんに掲載の許可を取る必要があります。
少し手間がかかりますが、囲み撮影が終わるまでその場で待って、コスプレイヤーさんと話しができる状況になったら、「~に掲載してもいいですか?」と声をかけて、コスプレイヤーさんからネット掲載の許可をもらいます。
並び撮影の場合と同様に、コスプレイヤーさんによっては、コスネームとツイッターID等が書かれたスケッチブックを傍らに置いて囲み撮影をしていて、そのスケッチブックに「ネット掲載OK」と書かれている場合があります。
その場合は、直接声をかけて掲載許可を取らなくても、ネット掲載が可能です。
ただし、ネット掲載可能といっても、半目で写っていたり、ポーズを変える途中の「決まっていない」写真等、コスプレイヤーさんが嫌がりそうな写真を載せるのはやめましょう。
また、その場でネット掲載の許可が取れなかった場合でも、撮った写真を自分のツイッターに、コスプレイヤーさんのコスネームとツイッターIDを一緒に書いて投稿すれば(コスプレイヤーさんのツイッターには通知が飛ぶので)、「ツイッターへの投稿はOK」という雰囲気があります(並び撮影の場合も同様)。
その写真に問題があれば、コスプレイヤーさん側から何らかのアクションがあると思われます。
ツイッター以外の媒体にも掲載したい場合は、その写真を投稿したツイートに「~に掲載してもいいでしょうか?」と書いておけば、コスプレイヤーさんがそれを見て、同じく何かしらのアクションがあると思われます。
※ただし、上記「撮影後はお礼を言って写真のネット掲載許可を取る」見出しにも書きましたが、最近(2018年現在)は、コスプレイヤーさん自身が写真を選別してツイッターに投稿する、というやり方が増えているようなので、コスプレイヤーさんのツイッター・プロフィールに「お写真はDMで」のように書かれていないかどうか、写真を掲載する前に確認しましょう。
囲み撮影で綺麗に撮る方法
囲み撮影でコスプレイヤーさんを綺麗に撮るには、「コスプレイヤーさんの斜め後ろに太陽が位置する半逆光で撮影」できる位置の囲みの輪に入って撮影します。
他のカメラマンさんたちもそれを知っているのか、半逆光になる位置は囲みの輪が厚くなっていることが多いです。
また、囲み撮影だとコスプレイヤーさんに近付いて撮ることができないため、レンズの画角は35mm換算で70mm以上あるといいです。
たとえば、キヤノンのkissシリーズのキットレンズは「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」というズームレンズで、35mm換算すると×1.6倍の「28.8mm-88mm」となるので、十分事足ります。
超有名レイヤーさんの囲み等で輪の半径が大きい場合は、35mm換算で200mm~300mm以上のレンズが必要のようですが、レンズ交換をする際は、レンズやカメラを地面に落とさないように、十分注意しましょう。
まとめ
以上、コミケでコスプレ撮影をする手順等についてまとめてみました。
この記事がお役に立てれば幸いです。
※2017年8月開催のコミケC92の際に書いた記事を元に加筆修正をしています。修正漏れや情報が古い箇所があるかもしれませんが、ご了承ください。