今回は、PowerPointで作成した図形や加工した画像を、背景が透明な「透過PNG」として保存する方法について紹介します。
PowerPointには強力な図形描画機能や画像編集機能が備わっており、単なるプレゼン資料の作成だけでなく、ちょっとした画像作成ツールとしても活用できるかと思われます。
背景を透過させた状態で保存することで、WordやExcel、Webサイトなど、他の媒体でも自由に使い回せるようになります。
透過PNGとは
PNG(ポータブル・ネットワーク・グラフィックス)は、画像ファイル形式の一つです。
JPEG形式では背景が必ず白などの単色で塗りつぶされてしまいますが、PNG形式は「透明な部分を透明なまま」保存できるという特徴を持っています。
ロゴマークやアイコン、丸く切り抜いた写真など、背景の文字や色を透かして見せたい場面で重宝する形式となります。
図形や画像を透過PNGとして保存する基本手順
PowerPointの画面上で作成したオブジェクトを、そのまま画像ファイルとして書き出す手順を見ていきましょう。
1. 保存したい対象を選択する
- 保存したい図形、テキストボックス、または画像をクリックして選択します
- 複数の図形を組み合わせて作成したロゴなどの場合は、すべてを選択した状態で右クリックし、「グループ化」をして一つのまとまりにしておきます
2. 「図として保存」を実行する
- 選択したオブジェクトの上で右クリックしてメニューを開きます
- メニューの中から「図として保存」を選択します
- 保存先のフォルダを指定するダイアログボックスが表示されます
3. ファイルの種類をPNGに設定する
- ダイアログボックスの下部にある「ファイルの種類」のプルダウンメニューを開きます
- 「PNG ポータブル ネットワーク グラフィックス形式」を選択します
- 任意のファイル名を入力し、「保存」ボタンをクリックします
これで、選択したオブジェクトだけが切り取られ、背景が透明な状態のPNG画像として保存されます。
画像の背景を削除して透過させるテクニック
PowerPoint以外の場所から持ってきた、背景が白くなっている写真やイラストの背景を消して、透過PNGにするアプローチもあります。
「背景の削除」機能を利用する
- スライドに挿入した画像を選択し、「図の形式」タブを開きます
- 一番左にある「背景の削除」ボタンをクリックします
- 自動的に背景と判断された部分がマゼンタ色(紫色)に塗りつぶされます
保持する領域と削除する領域を微調整する
自動判定では、残したい部分まで消えてしまったり、消したい背景が残ってしまったりすることがあります。
- 「保持する領域としてマーク」をクリックし、残したい部分をドラッグしてなぞります
- 逆に、消したい部分が残っている場合は「削除する領域としてマーク」をクリックしてなぞります
- マゼンタ色になっている部分が「透明になる部分」であることを確認します
- 「変更を保持」をクリックして適用します
背景がきれいに削除できたら、先ほどと同じように右クリックから「図として保存」を行い、PNG形式で書き出すことができます。
スライド全体を透過PNGとして保存する裏技
ここまでは「個別の図形や画像」を保存する方法でしたが、スライドのサイズを保ったまま、背景だけを透明にしてスライド全体を書き出したい場合もあるかもしれません。
スライドの背景を透明に設定する
通常の「名前を付けて保存」からPNG形式でスライドを書き出すと、背景に設定されている白色がそのまま保存されてしまいます。
スライド全体を透過させたい場合は、少し工夫が必要です。
- スライド上の何もない部分で右クリックし、「背景の書式設定」を選択します
- 「塗りつぶし(純色)」が選ばれている状態で、「透明度」のスライダーを「100%」に変更します
- この状態で、スライド全体を覆うようにすべてのオブジェクトを選択します
- 右クリックして「図として保存」からPNG形式で保存します
この手順を踏むことで、スライド全体の配置バランスを保ったまま、余白部分が透明な画像を生成することが可能になります。
透過PNGを扱う際の注意点
透過PNGを活用するにあたって、いくつか留意しておきたいポイントがあります。
ファイルサイズが大きくなる傾向がある
PNG形式は画質が劣化しないというメリットがある反面、JPEG形式と比較するとファイルサイズが大きくなりやすい傾向があります。
特に写真のような色数が多い画像を透過PNGで保存すると、予想以上に容量が大きくなることがあるため、Webサイトなどで使用する際は配慮が必要です。
影やぼかしなどの効果もそのまま保存される
PowerPoint上で図形に「影」や「ぼかし」「光彩」などの効果をつけている場合、それらのエフェクトも含めた状態で画像として保存されます。
影の広がり具合によっては、図形本体よりも一回り大きなサイズの画像として書き出されることになります。
他のソフトでレイアウトする際に余白が想定より大きくなることがあるため、エフェクトを強めに設定している場合は少し注意が求められます。
まとめ
PowerPointの「図として保存」機能を活用することで、簡単に透過PNG画像を作成できることがお分かりいただけたかと思います。
背景の削除機能などを組み合わせれば、専門的な画像編集ソフトを用意しなくても、十分に実用的な素材を作り出すことができます。
作成した素材は、企画書のワンポイントや、社内報の装飾、さらには動画編集用のテロップ素材など、幅広い用途で活躍する可能性があります。
プレゼン資料の作成にとどまらず、便利な画像作成ツールとしてもPowerPointを活用してみるのも面白いアプローチと言えそうです。