今回は、Excelの在庫表にアラートを入れて確認しやすくする方法を紹介します。
在庫表は不足に気づける形にする
Excelで在庫表を作るときは、現在数を記録するだけでなく、補充が必要な状態に気づける形にしておくことが大切です。数値を見て判断する運用だけだと、品目が増えたときに確認漏れが起きやすくなります。
在庫表のアラート管理では、現在庫、最低在庫、発注点を分けて入力することがポイントです。条件付き書式やフィルターを組み合わせると、補充が必要な品目を見つけやすくなります。
在庫表に必要な列を決める
まず、管理する情報を列として整理します。品目名だけでなく、保管場所や担当者を入れておくと、補充時の確認が進めやすくなります。
基本の列構成
- 品目コード
- 品目名
- 保管場所
- 現在庫
- 最低在庫
- 発注点
- 発注先
- 最終確認日
- メモ
現在庫と最低在庫を同じ列にまとめると、条件付き書式や数式で判定しにくくなります。判定に使う値は列を分け、数値として入力できるようにします。単位が個、箱、袋などで異なる場合は、単位列を追加しておくと誤解を減らせます。
条件付き書式で不足を色分けする
アラート管理の基本は、条件付き書式です。現在庫が最低在庫以下になった行に色を付ければ、確認すべき品目が分かりやすくなります。
たとえば、現在庫がD列、最低在庫がE列の場合、表全体を選択して数式を使った条件付き書式を設定します。条件に「=$D2<=$E2」のような式を指定すると、その行の現在庫が最低在庫以下のときだけ色を付けられます。
在庫アラートはセルだけでなく行全体に色を付けると、品目名や保管場所まで同時に確認できます。色は強くしすぎず、不足は淡い赤、注意は淡い黄色など、意味が分かる範囲でそろえます。
発注点を使って早めに気づく
最低在庫を下回ってから発注すると、補充が間に合わないことがあります。そのため、最低在庫とは別に発注点を置くと管理しやすくなります。発注点は、補充を検討する目安として使います。
条件付き書式を2段階にすると、状態が見分けやすくなります。現在庫が最低在庫以下なら不足、現在庫が発注点以下なら注意、といった形です。
状態判定の例
- 現在庫が最低在庫以下:不足
- 現在庫が発注点以下:発注検討
- 現在庫が発注点より多い:通常
複数の条件付き書式を設定する場合は、条件の順番に注意します。不足の条件を先に置き、注意の条件と重ならないようにすると、表示が安定します。
フィルターで確認対象を絞る
在庫表をテーブル化しておくと、状態別にフィルターできます。アラート用の列を作り、数式で「不足」「発注検討」「通常」と表示させると、確認対象だけを抽出できます。
たとえば、状態列にIF関数を使い、現在庫が最低在庫以下なら不足、発注点以下なら発注検討、それ以外は通常と表示します。文字として状態が入っていれば、フィルターや並べ替えが使いやすくなります。
条件付き書式は見た目の確認、状態列は抽出や集計のために使うと役割が分かれます。
入力ミスを減らす設定を入れる
在庫表では、数値の入力ミスが管理に影響します。現在庫、最低在庫、発注点の列には、数値以外を入れにくくする工夫を入れます。データの入力規則を使えば、整数だけを受け付ける設定や、負の値を入れない設定ができます。
品目コードや保管場所は、表記をそろえることも大切です。保管場所をプルダウンにしておくと、「倉庫A」「A倉庫」のような表記ゆれを減らせます。
確認日と担当者を残す
在庫表は、数値だけでなく、いつ誰が確認したかも残しておくと運用しやすくなります。現在庫が古いままだと、アラートが出ていても実際の状況と合わないことがあります。最終確認日と確認者の列を用意しておくと、更新が止まっている品目に気づけます。
確認日が一定期間より前の行に色を付ける条件付き書式を入れると、棚卸しや定期確認の対象を探しやすくなります。たとえば、最終確認日が空白の行や、古い日付の行に薄い色を付けると、未確認の品目を見つけやすくなります。
確認運用で決めたいこと
- 確認する担当者
- 確認する頻度
- 現在庫を直すタイミング
- 発注済みの記録方法
- 廃番や使用停止品の扱い
在庫アラートは、表の設定だけでなく、更新する人とタイミングを決めておくことで機能します。
発注済みと不足を分ける
現在庫が少ない品目でも、すでに発注済みなら次の対応は変わります。そのため、発注状態を入れる列を作っておくと便利です。未発注、発注済み、入荷待ち、入荷済みなどの状態をプルダウンで選べるようにします。
不足アラートだけでは、未発注なのか入荷待ちなのかが分かりません。状態列と組み合わせることで、次に確認すべき行を絞れます。たとえば、不足かつ未発注だけを表示すれば、すぐに対応が必要な品目を確認できます。
状態列は自由入力にせず、候補を決めておくと管理しやすくなります。発注番号や発注日を入れる列も必要に応じて追加すると、後から確認するときに役立ちます。
月ごとの見直し欄を作る
在庫表は一度作って終わりではなく、品目の増減や使用状況に合わせて見直します。月ごとに、不要になった品目、発注点を変える品目、保管場所を移す品目を確認する欄を作ると、表を古い状態のまま使い続けにくくなります。
見直し欄には、変更理由と変更日を残します。最低在庫や発注点を変えた場合、なぜ変えたのかが分かると、次回の確認で判断しやすくなります。
まとめ
Excelの在庫表でアラート管理をするには、現在庫、最低在庫、発注点を分けて入力し、条件付き書式で不足や注意を見分けられるようにします。状態列を追加すれば、フィルターで確認対象を絞り込めます。
テーブル化、入力規則、プルダウンを組み合わせると、在庫表は記録用の一覧から確認しやすい管理表になります。補充が必要な品目に早く気づくためにも、色分けと状態表示をセットで作ることが大切です。