【Excel】重複の削除で同じ行を整理する方法

この記事は約4分で読めます。

Excelで名簿や一覧表を整理していると、同じ内容の行が混ざっていることがあります。確認用の一覧を作るだけならフィルターや関数で重複しない値を表示する方法もありますが、不要な重複行を表から取り除きたい場合は、[重複の削除]を使うと作業できます。
この機能は元の表から行を削除します。実行前に、ブックを保存するか、対象範囲を別のワークシートへコピーしておきます。削除後に気付いた場合は[元に戻す]で戻せることもありますが、作業を続けてからでは戻しにくくなるため、先に複製してから進めるほうが安全です。

重複の削除でできること

[重複の削除]は、選択したセル範囲またはテーブルの中で、指定した列の値が同じ行を重複として扱い、最初に出てきた行を残して後の行を削除する機能です。対象は選択した範囲内だけで、範囲外のセルは変更されません。
注意したいのは、列の選び方です。たとえば「氏名」と「メールアドレス」を選ぶと、その2列がどちらも同じ行が重複として判定されます。「氏名」だけを選ぶと、メールアドレスが違っていても同じ氏名の行が重複扱いになる可能性があります。
また、判定に使わない列を選択解除しても、削除されるときは行全体が削除されます。残したいメモや金額などが同じ行にある場合は、どの列をキーにするかを先に確認しておきます。

削除前に確認しておくこと

最初に、表の見出しとデータ範囲を確認します。見出し行がある表では、[重複の削除]の画面で「先頭行をデータの見出しとして使用する」に相当する設定が有効になっているかを確認します。見出しがデータとして扱われると、列名まで削除判定に混ざることがあります。
次に、同じと見なしたい条件を決めます。商品コードだけで重複を消すのか、商品コードと日付の組み合わせで見るのか、氏名と生年月日で見るのかによって、選ぶ列が変わります。曖昧なまま実行すると、必要な行まで削除する原因になります。
空白や余分なスペースにも注意します。見た目が似ていても、前後にスペースが入っている値や、表示形式だけが違う値は期待どおりに判定されないことがあります。削除前に並べ替えや条件付き書式で近い行を見比べておくと、表記ゆれに気付きやすくなります。

重複行を削除する手順

Microsoft 365のWindowsデスクトップ版Excelでは、次の流れで操作します。

  1. 重複を確認したい表の中のセルを選択します。通常の範囲で作業する場合は、対象範囲全体を選択します。
  2. [データ]タブを開き、[データ ツール]グループの[重複の削除]を選択します。
  3. [重複の削除]ダイアログボックスで、重複判定に使う列だけにチェックを入れます。
  4. 見出し行がある場合は、見出しとして扱う設定になっていることを確認します。
  5. [OK]を選択します。
  6. 削除された重複値の数と、残った一意の値の数を示すメッセージを確認し、[OK]で閉じます。

削除後は、表の行数、残したい代表行、隣の列の情報を確認します。想定より多く削除された場合は、すぐに[元に戻す]で戻し、列の選び方を見直します。

どの列を選べばよいか

重複判定に使う列は、残したい一覧の目的から決めます。会員番号や商品コードのように一意であるべき列があるなら、その列を中心にします。氏名のように同姓同名があり得る列だけで判定すると、別人や別件を削除してしまうことがあります。
複数列を組み合わせる場合は、「この組み合わせが同じなら同じ行と見なしてよい」と説明できるかを確認します。たとえば「商品コード」と「注文日」を選ぶと、同じ商品でも注文日が違う行は残ります。一方で「商品コード」だけを選ぶと、日付や数量が違っても重複として削除される場合があります。
チェックを外した列は、判定には使われません。ただし、その列だけが残るわけではありません。重複と判定された行は、チェックしていない列の値も含めて行ごと削除されます。この点を理解してから実行します。

削除せずに確認したい場合

まだ削除するか迷う場合は、先に重複を見つけるだけの方法を使います。[ホーム]タブの[条件付き書式]から重複する値を強調表示すると、該当する値を目で確認できます。確認後に必要な行だけを残したい場合は、コピーした表で[重複の削除]を試します。
元データを残したまま、重複しない一覧だけを作りたい場合は、UNIQUE関数や詳細設定フィルターを使う方法もあります。[重複の削除]は表を直接整理したいとき、UNIQUE関数は確認用の一覧を別の場所へ作りたいときに向いています。
Power Queryで読み込んだデータを整形している場合は、Power Queryエディター側にも重複行を削除する操作があります。通常のワークシート上で直接表を整理するのか、取り込み手順として整形するのかで使う場所を分けます。

結果がおかしいときの見直しポイント

必要な行まで消えた場合は、判定に使う列が少なすぎた可能性があります。氏名だけ、部署だけ、日付だけのように、同じ値が自然に複数出る列だけを選んでいないか確認します。
重複が残っているように見える場合は、値の表記が完全には一致していない可能性があります。全角と半角、前後のスペース、余分な記号、日付や数値の表示形式を確認します。画面上で同じに見えても、セルの内容が違うと別の値として扱われることがあります。
削除件数のメッセージが想定と違う場合は、そのまま作業を続けず、元に戻してからコピーした表で再確認します。[重複の削除]は便利ですが、表から行を消す操作です。実行後の件数確認までを一連の作業として扱うと、誤削除に気付きやすくなります。