2016年4月19日(火)、クリエイティブ・ラボのPARTYがディープラーニング技術を用いた画像解析API「Deeplooks」の提供を開始しました。
この「Deeplooks」に顔写真を投稿すると、顔の美しさを数値化して客観的に評価してくれます。
「Deeplooks」とは?
・PARTY社の2016年の第4弾・自社開発プロダクト。
・その第1弾として「顔」にフォーカスをあてたプログラムを公開。しかし、顔意外にも、全身、上半身、目、唇など、さまざまな応用が可能となっている。
・「美しさ」だけでなく、美容方法・メイクアップ術の指南や、日々の健康管理、スポーツにおける芸術点の評価など、多岐にわたる活用を想定している。
・日々の肌のコンディションやメイクの仕上がり具合を分析するアプリも作れる。
・自分に似合うメガネや服を探したり、毎日の洋服選びや最適な洋服の組み合わせをアドバイスしてくれる専用のスタイリストのようなアプリやデバイスも作れる。
・「いい地形、風光明媚な地形」を点数化し、Google Maps・Google Streetviewを「Deeplooks」で解析すれば、思いもよらない場所に美しい風景を見つける、といったことも可能になるかもしれない。
「Deeplooks」の使い方
「Deeplooks」サイトにパソコンやスマホでアクセスします。
※当記事ではスマホでアクセスしています。
1.[顔画像をアップする]をタップします。
2.アップする画像をパソコンやスマホ内から選択します。
※ここでは人間ではなくドール画像(スーパードルフィー)を選択しました。
3.画像を拡大縮小して目の位置を合わせた後、[OK]をタップします。
※両目が水平に並んでいない場合は、どちらか片目だけを楕円の中に合わせればいいようです。
4.「美しさスコア」判定結果が表示されます。
人工知能、機械学習の進歩の見通し
以前、2015年3月ごろにリリースされた「Faceshine」という「Deeplooks」と似たような機能を持つiPhoneアプリがありました。
使ってみたところ、「Deeplooks」よりも判定項目が多く、なかなかおもしろかったです。
しかし、あまり盛り上がらず、現在ではiTunesストアにもアプリがありません。
昨年辺りからディープラーニング技術を用いた機械学習、人工知能を内蔵した製品やアプリが盛り上がってきました。
中には人工知能とは違う擬似的な大した機能を持たない製品もあるでしょうが、今後の発展が期待できる盛況具合です。
人工知能がどんどん進歩して、シンギュラリティ(技術的特異点)は2040年代に来るだろうと言われています。
シンギュラリティというのは、能力を高めていく人工知能が人間の知能を超えるその時のことです。
人間の知能を超えた場合、人間には制御できなくなり、暴走というか、人工知能の中では狂いのない論理的帰結によるものなのか、『ターミネーター』の世界のように、人工知能が人類を滅ぼそうとする世界が実際に来るかもしれません。
一般に「知能」と言った場合、人間の「知能」を想像して、それが唯一絶対のものかと思いがちですが、犬や猫、鳥や昆虫にも知能があります。
それらはたぶん、人間の知能には劣ります。
ということは、当然、人間よりも優れた知能が存在する可能性もあり、宇宙のどこかには存在するかもしれませんし、今後の地球上や地球周辺に生まれる可能性もあります。
それは人間が進化して生まれるのか、他の生命が人間を追い越すのか、人工知能のような生命とは違う機械が担うのか。
生命の進化の歴史的な時間軸で考えると、何百万年、何千万年とかかる生命と違い、数十年で到達しそうな人工知能が一番可能性が高いとも言えます。
過去に2回の人工知能ブームがあり、今回は3度目だそうです。
人工知能を実現させるための技術や方法論が未熟で、過去2回はブーム止まりで終わってしまいました。
3度目の今回は、ディープラーニングという期待が持てる方法論で、2016年3月にはGoogleの囲碁AI「AlphaGo」が人間の棋士に4勝1敗で勝つなど目覚ましい成果が出て、記事で取り上げた「Deeplooks」ほか、いろいろな製品やサービスが登場しています。
「AlphaGo」の勝利で囲碁の世界ではシンギュラリティが来たとも言えますが、同様に人間の全知能に並ぶ、超えるレベルまで行く技術なのかどうか。
傍観者でいられる限りは、楽しみであります。