【PowerPoint】アクセシビリティと代替テキストを整える方法

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今回は、PowerPointのアクセシビリティと代替テキストを整えて、読み手に配慮した資料を作る方法を紹介します。

アクセシビリティを意識する理由

PowerPoint資料は、会議で投影するだけでなく、メール添付、PDF配布、オンライン共有など、さまざまな形で読まれます。画面を見て読む人だけでなく、読み上げ機能を使う人、拡大表示で確認する人、印刷して読む人もいます。アクセシビリティを整えることは、特別な対応というより、資料を伝わりやすくするための基本です。
その中でも代替テキストは、画像や図形の意味をテキストで伝えるために使います。画像の内容が読み上げられることで、視覚情報だけに頼らず資料の意図を伝えやすくなります。

代替テキストを入れる対象

代替テキストは、すべての画像に長い説明を入れればよいわけではありません。情報を持つ画像には説明を入れ、装飾だけの画像は装飾として扱う、という判断が必要です。

  • 説明に必要な写真や画面キャプチャ
  • 意味を持つアイコンや図形
  • 流れを示す図解
  • グラフやチャート
  • 内容を補うスクリーンショット

背景の模様や区切り線のように、内容を理解するうえで意味を持たないものは、説明を入れすぎないほうが読み上げの邪魔になりにくいです。読み手がその画像を見られないとき、何を知る必要があるかを基準にします。

代替テキストの書き方

代替テキストは、画像の見た目を細かく描写するより、資料の文脈で必要な意味を書くことが大切です。たとえば、単に「グラフ」と書くだけでは情報が足りません。反対に、色や配置を長く説明しすぎると、読み手が要点をつかみにくくなります。
よい代替テキストは、短く、目的がわかり、本文と重複しすぎないものです。画面キャプチャなら「設定画面で通知をオンにする位置を示した画像」のように、見るべき点を示します。図解なら「申請から承認までの流れを左から右へ示した図」のように、構造を伝えます。

グラフの説明で気を付けること

グラフは情報量が多いため、代替テキストの書き方に迷いやすい対象です。細かな数値を文章で並べるより、資料内で伝えたい読み取り方を説明します。数値の詳細が必要な場合は、スライド本文や別表で補うほうが読みやすくなります。
代替テキストには、グラフの種類、比較している項目、読み取ってほしい傾向を簡潔に入れます。たとえば「月別の問い合わせ件数を比較する棒グラフ。春以降に件数が増える傾向を示す」のように、スライドの目的に合わせて書きます。

読み上げ順序を確認する

スライドでは、見た目の配置と読み上げ順序が一致しないことがあります。後から追加した図形やテキストボックスが、意図しない順番で読み上げられる場合があります。アクセシビリティを整えるには、代替テキストだけでなく、読み上げ順序も確認します。
PowerPointにはアクセシビリティチェックや選択ウィンドウがあります。タイトル、本文、図、補足の順に読まれるように並べると、画面を見なくても流れを追いやすくなります。左上から右下に見える順番と、読み上げの順番を近づけることを意識します。

色だけに頼らない

資料では、赤は注意、青は通常、緑は完了のように色で意味を示すことがあります。しかし、色だけで判断させると、環境や見え方によって意味が伝わりにくくなる場合があります。色に加えて、文字、アイコン、線種、ラベルなどを組み合わせます。
たとえば、進捗を示す表では、色だけでなく「完了」「確認中」「未対応」の文字を入れます。グラフでは、凡例だけに頼らず、系列名を近くに置くと読みやすくなります。印刷時に白黒になっても意味が残るかを確認するのも有効です。

文字サイズと余白を見直す

アクセシビリティは、読み上げ機能だけの話ではありません。文字が小さすぎる、行間が詰まりすぎている、背景とのコントラストが弱い、といった資料は読む負担が増えます。スライドを作った後に、通常表示だけでなくスライドショー表示でも確認します。
箇条書きが多い場合は、1枚に詰め込まず、内容を分けます。見出し、本文、補足の役割を分け、重要な情報を強調しすぎないようにします。強調が多いと、どこを読めばよいか判断しにくくなります。

アクセシビリティチェックを使う

PowerPointにはアクセシビリティチェック機能があります。代替テキストの不足、読み上げ順序、コントラストなど、確認すべき点を見つける助けになります。チェック結果は機械的な指摘なので、すべてをそのまま直すのではなく、資料の目的に合わせて判断します。
チェックを最後だけに行うと修正範囲が広がりやすくなります。画像を入れたときに代替テキストを書く、図形を重ねたら読み上げ順序を見る、配色を変えたら見え方を確認する、というように、作成中に少しずつ確認すると負担を分散できます。

共有前の確認手順を決める

アクセシビリティは最後にまとめて直すより、共有前の確認手順として組み込むと続けやすくなります。すべてのスライドを同じ深さで確認するのが難しい場合は、画像が多いスライド、グラフがあるスライド、図形を重ねたスライドから見ます。

  • 画像に必要な代替テキストがあるか確認する
  • 読み上げ順序が話の流れに合っているか見る
  • 色だけで意味を示していないか確認する
  • スライドショー表示で文字の見え方を確認する

資料をPDFにして配布する場合も、元のPowerPointで整えておくと管理しやすくなります。共有後に指摘を受けて直すより、作成時の習慣として確認するほうが負担を抑えやすくなります。

チームで作る資料のルール

複数人でスライドを作る場合は、代替テキストや配色の基準を共有しておくと仕上がりがそろいます。担当者ごとに書き方が違うと、読み上げ時の情報量にばらつきが出ます。画像を入れたら代替テキストを書く、装飾だけの画像は装飾扱いにする、色で示した意味は文字でも書く、という基本を決めておきます。最終担当者がアクセシビリティチェックを行い、指摘が出た箇所を作成者に戻せる流れにすると、修正の負担を分けやすくなります。

まとめ

PowerPointのアクセシビリティを整えるには、代替テキスト、読み上げ順序、色の使い方、文字の見やすさを確認することが大切です。代替テキストは画像の見た目を説明するだけでなく、資料の中で伝えるべき意味を書くと使いやすくなります。アクセシビリティチェックを活用しながら、画像を入れた時点で説明を整え、色だけに頼らない資料にすると、共有後も読み手が内容を追いやすくなります。