PowerPointで発表用の資料を作っていると、提出用には残したい補足スライドや、時間が足りないときだけ飛ばしたい説明が出てくることがあります。削除してしまうと後で戻せませんが、スライドを非表示にすれば、ファイルには残したままスライドショーでは表示しない状態にできます。
この記事では、PowerPoint for Microsoft 365のWindowsデスクトップ版を中心に、スライドを非表示にする方法、元に戻す方法、発表中に必要になった非表示スライドを表示する方法を説明します。Microsoft公式情報では、PowerPoint for Microsoft 365、PowerPoint 2024、PowerPoint 2021、PowerPoint 2019、PowerPoint 2016、Mac版、Web版にも同じ目的の機能が案内されています。ただし発表中に非表示スライドを出す操作は、Windows、Web、Macで入口が異なります。
非表示に向いているスライド
スライド非表示は、スライドそのものを削除する機能ではありません。編集画面には残り、必要になれば再表示できます。次のような場面で使うと、資料を分けずに発表内容を調整しやすくなります。
- 質疑応答用の補足資料を残しておきたい
- 発表時間に合わせて一部の説明を省きたい
- 提出版には含めたいが、当日の説明では飛ばしたい
- 別の聞き手向けに詳しい説明スライドを用意しておきたい
一方で、見せてはいけない情報を隠す目的には向きません。非表示スライドはファイル内に残るため、PowerPointファイルを渡した相手は編集画面で内容を確認できます。外部に共有できない情報がある場合は、非表示ではなく、コピーを作って不要なスライドを削除した配布用ファイルを用意してください。
作業前に確認しておくこと
発表直前の資料を変更する場合は、先にファイルを保存しておきます。複数人で共同編集している場合や、提出用と発表用を兼ねている場合は、必要に応じてファイルを複製してから操作すると戻しやすくなります。
また、非表示にしたスライドはスライド番号に影響します。スライドショーでは飛ばされますが、資料の中に「次のスライドで説明します」「5ページを参照してください」のような案内がある場合、発表時の流れと合わないことがあります。非表示にした後は、スライドショーを最初から再生して流れを確認するのが安全です。
スライドを非表示にする手順
Windowsデスクトップ版では、左側のサムネイルから対象スライドを選び、右クリックメニューで切り替えます。
- PowerPointでプレゼンテーションを開きます。
- 左側のスライドサムネイルで、非表示にしたいスライドを選択します。
- 選択したスライドを右クリックします。
- スライドの非表示を選びます。
非表示になったスライドには、スライド番号に斜線が入った表示が付きます。この表示が、スライドショーで飛ばされる目印です。複数のスライドをまとめて非表示にしたい場合は、サムネイルで複数選択してから同じ操作を行えます。離れたスライドを選ぶときは、誤って必要なスライドまで選ばないように、操作後に斜線の付いたスライドを確認してください。
非表示スライドを元に戻す手順
非表示を解除すると、そのスライドは通常どおりスライドショーに表示されます。
- 左側のスライドサムネイルで、斜線が付いた非表示スライドを選択します。
- スライドを右クリックします。
- スライドの再表示を選びます。
右クリックメニューで同じ位置にある切り替え項目を使うため、非表示と再表示を間違えやすい場合があります。解除後はスライド番号の斜線が消えていることを確認してください。発表用に一時的に隠したスライドを戻すときは、ファイルを上書き保存する前に、提出版として必要な状態かどうかも見直します。
発表中に非表示スライドを表示する
Windowsデスクトップ版のスライドショー中に、質問への回答などで非表示スライドを見せたい場合は、現在のスライド上で右クリックし、すべてのスライドを表示を選びます。スライドの一覧から見せたい非表示スライドを選ぶと、そのスライドが全画面で表示され、スライドショーに戻ります。
発表者ビューを使っている場合、操作画面は発表者側に表示されます。聞き手側の画面には、選んだスライドが表示されるため、一覧を探している途中の画面をそのまま見せずに済みます。実際の会場では、投影先と手元画面が正しく分かれているかを事前に確認してください。
PowerPoint for the webでは、スライドショー画面の下部にあるツールバーからグリッド表示のアイコンを使い、表示したい非表示スライドを選ぶ操作が案内されています。Mac版では、全画面のスライドショーで直前のスライドに移動してからHキーを押す方法や、発表者ビューのスライドナビゲーションから選ぶ方法が案内されています。使う環境が違う場合は、発表前に一度同じ環境で試しておくと安心です。
非表示にしたのに表示されるときの確認点
まず、対象スライドのサムネイルに斜線が付いているか確認します。斜線がない場合は、非表示ではなく通常表示のままです。次に、スライドショーを現在のスライドから開始していないか確認します。非表示にする前後で開始位置を変えると、意図した確認にならないことがあります。
配布用にPDFへ変換する場合も注意が必要です。発表時に飛ばすための非表示と、配布物から消すことは別の作業です。配布先に見せたくない内容があるなら、非表示に頼らず、配布用コピーから該当スライドを削除してから出力してください。
発表内容を調整するときの使い方
スライド非表示は、資料の完成後に発表時間を調整するための便利な手段です。ただし、非表示が増えすぎると、どれを当日使うのか分かりにくくなります。補足用のスライドは資料の後半にまとめる、非表示にした理由を発表者ノートに短く残すなど、後から見直せる形にしておくと管理しやすくなります。
発表前の確認では、スライドショーを最初から再生し、非表示スライドが飛ばされること、話のつながりが不自然にならないこと、必要な補足を発表中に呼び出せることを確認します。PowerPointのスライド非表示は、削除せずに発表内容を調整できる機能ですが、共有先に内容を隠すための保護機能ではありません。残す情報と配布する情報を分けて考えることが大切です。