【Excel】ユーザー定義の表示形式で正の数・負の数・ゼロの見せ方を分ける方法

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Excelのユーザー定義の表示形式を使うと、同じ数値を入力したまま、正の数・負の数・ゼロの見た目を分けて表示できます。たとえば、増加分は青、減少分は赤、ゼロは「変化なし」と表示するような見せ方です。値そのものを文字列に変える方法ではないため、集計や数式に使う数値を保ったまま、表の読み取りやすさを整えられます。

この記事では、Microsoft 365のWindowsデスクトップ版Excelを対象に、ユーザー定義の表示形式で正の数、負の数、ゼロを分ける基本手順を説明します。Excel for the webでは既存の数値形式は使えますが、ユーザー定義の表示形式を新しく作成する操作はデスクトップアプリで行います。

ユーザー定義の表示形式でできること

表示形式は、セルに入っている値をどのように表示するかを決める設定です。数値を通貨、日付、パーセンテージのように見せるときと同じく、ユーザー定義の表示形式もセルの値自体を変えるものではありません。

たとえば、セルに「1200」と入力されているとき、表示形式で「+1,200」や「1,200円」と見せても、数式バーで確認できる実際の値は数値のままです。合計、平均、比較、グラフなどにも引き続き使えます。

一方で、見た目だけを変える設定なので、次のような点には注意してください。

  • 単位や言葉を表示しても、セルの実際の値に文字が追加されるわけではありません。
  • 小数点以下を非表示にすると、画面上は丸められて見える場合があります。
  • 列幅が足りないと、数値が「#####」のように表示されることがあります。
  • 他の人へ渡すファイルでは、表示形式の意図が分かるように見出しや注記も整えておくと安心です。

表示形式コードの基本

ユーザー定義の表示形式では、コードをセミコロンで区切って指定します。正の数、負の数、ゼロ、文字列の順に最大4つの区分を設定できます。

正の数;負の数;ゼロ;文字列

数値だけを扱う表なら、まずは前から3つの区分を意識すると分かりやすくなります。たとえば、次のように指定すると、正の数にはプラス記号、負の数にはマイナス記号、ゼロには「変化なし」と表示できます。

+0;-0;”変化なし”

桁区切りを付けたい場合は、次のようにします。

+#,##0;-#,##0;”変化なし”

小数第1位まで表示したい場合は、次のように小数部分を含めます。

+#,##0.0;-#,##0.0;”変化なし”

表示形式に文字を入れるときは、文字部分を二重引用符で囲みます。単位を付けたい場合は、次のように書けます。

+#,##0″個”;-#,##0″個”;”なし”

正の数・負の数・ゼロで表示を分ける手順

作業前に、元の表を残しておきたい場合はシートをコピーするか、ブックを保存してから進めます。表示形式の変更だけなら値は変わりませんが、複数のセルへまとめて設定する場合は、あとで比較できる状態にしておくと戻しやすくなります。

  1. 表示を変えたい数値のセル範囲を選択します。
  2. 「ホーム」タブを開きます。
  3. 「数値」グループの右下にある小さい矢印を選び、「セルの書式設定」を開きます。ショートカットを使う場合は、選択後に「Ctrl」+「1」を押します。
  4. 「数値」タブで「ユーザー定義」を選びます。
  5. 「種類」欄に表示形式コードを入力します。
  6. サンプル表示を確認し、問題なければ「OK」を選びます。

正の数を青、負の数を赤、ゼロをハイフンで表示したい場合は、次のような形式を試せます。

[青]+#,##0;[赤]-#,##0;”-”

環境によって色名の扱いや表示が意図と異なる場合は、まず色指定を外して数値の表示だけを整えてください。色で強調したい条件が複雑な場合は、ユーザー定義の表示形式だけで無理に表現せず、条件付き書式と組み合わせるほうが管理しやすいことがあります。

結果を確認するポイント

設定後は、見た目だけでなく、値が数値として残っているかも確認します。対象セルを1つ選び、数式バーに表示される内容を見てください。セル上では「+1,200」や「変化なし」と表示されていても、数式バーの値が「1200」や「0」のままであれば、表示形式として処理されています。

合計欄がある表では、表示形式を変えたあとに合計や平均の結果も確認します。表示形式は値を変えないため、通常は計算結果もそのままですが、見た目の桁数を減らした場合は、画面上の合計と実際の値に差があるように感じることがあります。必要に応じて小数点以下の表示桁数をそろえます。

列幅も確認しておきます。表示に単位や記号を加えると、これまで収まっていた数値が列幅に入りきらないことがあります。「#####」と表示された場合は、列見出しの境界を広げるか、列幅を自動調整してください。

うまく表示されないときの見直し

入力したコードが反映されないときは、区切りのセミコロンと引用符を確認します。正の数、負の数、ゼロを分けたい場合は、基本的に3つの区分をセミコロンでつなぎます。文字を表示する区分では、表示したい文字を二重引用符で囲みます。

負の数の見せ方も確認します。括弧で囲みたい場合は、次のように指定できます。

+#,##0;(#,##0);”-”

この設定では、正の数はプラス記号付き、負の数は括弧付き、ゼロはハイフンで表示されます。マイナス記号を付ける形式と括弧で示す形式が混在すると読みにくくなるため、同じ表の中ではルールをそろえるのがおすすめです。

日付や時刻の列に同じ考え方を使う場合は、数値とは別のコードを使います。日付、時刻、通常の数値では使う記号の意味が変わるため、既存の表示形式を開始点にして少しずつ変更すると失敗を減らせます。

元に戻す方法

表示形式を戻したい場合は、対象セルを選択し、「ホーム」タブの「数値」グループで「標準」など別の表示形式を選びます。より細かく戻す場合は、「セルの書式設定」の「数値」タブで、目的に合う分類を選び直します。

設定を一部のセルだけに試したいときは、先にテスト用の列を作ると安全です。表示が決まってから本来の範囲へコピーすれば、表全体の見た目を崩さずに調整できます。

ユーザー定義の表示形式は、値を加工せずに見せ方だけを整えたいときに便利です。正の数、負の数、ゼロの意味がひと目で分かるようにしておくと、差分表や集計表の確認がしやすくなります。