【Excel】統合機能で複数シートのデータを集計する

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今回は、Excelの「統合」機能を使って、複数あるシートのデータを1つに集計するテクニックを紹介します。

複数シートの集計が面倒な理由

毎月の売上データや、各店舗・各担当者から提出された実績データなど、同じ形式の表が月別や店舗別のシートに分かれていることはよくあります。これらのデータを1つのシートにまとめて年間合計や全店舗合計を出したい場合、どのように作業しているでしょうか。
数式を使って「=1月!B2+2月!B2+3月!B2…」と足し算を繰り返したり、それぞれのシートからデータをコピーして1つの表に貼り付けてから集計したりするのは、シートの数が増えるほど手間がかかり、入力ミスも起こりやすくなります。
このような場面で活躍するのが、Excelに標準で用意されている「統合」という機能です。

統合機能の基本的な使い方

統合機能を使うと、複数の離れた場所(別々のシート)にある表のデータを、指定した集計方法(合計、平均、データの個数など)で一瞬にして合算することができます。
ここでは、同じブック内に「東京支店」「大阪支店」「福岡支店」という3つのシートがあり、それぞれに同じレイアウトの売上表が作成されていると仮定して、その合計を「全社合計」という新しいシートにまとめる手順を説明します。

手順1:集計先のシートを準備する

  • まず、集計結果を表示するための新しいシート(例:「全社合計」シート)を準備します。
  • 結果を表示したい場所の起点となるセル(通常は左上のセル)を選択しておきます。ここが合算されたデータが展開されるスタート位置になります。

手順2:統合の設定を行う

  • リボンの「データ」タブを開きます。
  • 「データツール」グループの中にある「統合」をクリックします。(画面のサイズによっては小さなアイコンだけになっていることもあります)
  • 「統合の設定」ダイアログボックスが開きます。
  • 一番上の「集計の方法」は、通常は「合計」を選びます。(平均や最大値を出したい場合はここで変更します)

手順3:集計したい範囲を追加する

  • 「統合元範囲」の入力欄をクリックしてカーソルを入れます。
  • この状態のまま、「東京支店」のシート見出しをクリックし、集計したい表の範囲(見出しも含めて)をドラッグして選択します。
  • 選択できたら、ダイアログボックス内の「追加」ボタンをクリックします。すると、「統合元」のリストに東京支店の範囲が登録されます。
  • 同じように「統合元範囲」の入力欄を一度クリックしてアクティブにし、「大阪支店」のシートを開いて範囲を選択し、「追加」を押します。これを集計したいシートの数だけ繰り返します。

手順4:見出しを基準にして集計する

  • ここが最も重要なポイントです。ダイアログボックスの左下にある「統合の基準」の「上端行」と「左端列」の両方にチェックを入れます。
  • 「OK」ボタンをクリックします。

これで、指定した3つのシートのデータが、行と列の見出しを基準にして自動的に照合され、合算された結果が「全社合計」シートに書き出されます。

統合機能の便利なポイント

この機能の優れている点は、単なる「同じ位置のセルの足し算」ではないというところにあります。

項目の並び順が違っても集計できる

先ほどの設定で「上端行」と「左端列」を基準に集計するようチェックを入れました。これにより、Excelが自動的に表の見出しの文字(例えば「商品A」「商品B」など)を読み取り、同じ名前の項目同士を探し出して合算してくれます。
つまり、東京支店では「商品A、商品B」の順番で並んでいて、大阪支店では「商品B、商品A」の順番で並んでいたとしても、見出しの名前さえ一致していれば正確に集計されるのです。

項目数が違っても対応できる

特定の店舗でしか扱っていない商品があるなど、シートによって行や列の数が異なる場合でも問題ありません。各シートに存在するすべての項目が漏れなくリストアップされ、データがない部分は空白として処理しつつ、正しく合計を出してくれます。

使用時の注意点とコツ

とても便利な機能ですが、いくつか気をつけておきたい点があります。

見出しの表記を完全に統一する

統合機能は文字が完全に一致しているものを「同じ項目」とみなします。例えば、あるシートでは「パソコン」、別のシートでは「PC」と表記されていたり、文字の間に不要なスペース(空白)が入っていたりすると、別の項目として扱われて集計が分かれてしまいます。事前に表記ゆれがないか確認しておくことが大切です。

元のデータが変更されても自動更新されない

統合機能で出力された結果は、その時点での「値」として書き出されます。そのため、後から各支店のシートの数値を修正しても、全社合計のシートには反映されません。元のデータを修正した場合は、再度「データ」タブから「統合」を開き(設定は残っています)、そのまま「OK」を押して集計をやり直す必要があります。

まとめ

Excelの統合機能は、バラバラのシートに点在するデータをまとめる際の強力な味方です。数式を組む手間が省けるだけでなく、レイアウトのズレを吸収してくれる柔軟性を持っているため、作業のミスを減らすことにもつながります。毎月の集計作業などに時間がかかっている方は、ぜひこの機能を活用して業務の効率化を図ってみてはいかがでしょうか。