今回は、Excelで作成した情報量の多い縦長・横長の表を、必要な項目だけ折りたたんでスッキリと見やすく整理できる「グループ化(アウトライン)」機能について紹介します。
情報が多い表が見づらくなる理由
日ごとの売上データを1ヶ月分、あるいは1年分まとめた集計表や、商品の詳細なスペック(サイズ、重量、カラー展開など)を横に並べた比較表など、Excelでは膨大なデータを1つのシートで管理することがよくあります。
しかし、データが増えれば増えるほど、画面に収まりきらずに上下左右へスクロールする手間が発生します。例えば、「1月全体」の合計と「2月全体」の合計だけを比較したいのに、その間に31日分の日々の明細データが挟まっていると、全体像をパッと把握することが難しくなります。
このようなとき、一時的に不要な行や列を「非表示」にする方法もありますが、非表示にした部分を再度見たいときには、対象の行や列を選択し直して「再表示」の操作を行わなければならず、何度も切り替えるのは面倒です。そこで役立つのが、ワンクリックで明細部分を折りたたんだり展開したりできる「グループ化」という機能です。
グループ化(アウトライン)の基本的な使い方
グループ化機能を使うと、指定した行や列のまとまり(グループ)の端に、「+」や「-」のボタンが表示されるようになります。このボタンをクリックするだけで、詳細データの表示と非表示を瞬時に切り替えられるのが最大の特徴です。
行(または列)をグループ化する手順
例として、1日から31日までの明細行を折りたたんで、月の合計行だけを残す設定を行ってみます。
- 折りたたんで隠したい明細データの「行番号(画面左端の数字)」を上から下までドラッグして選択します。(※列の場合は、上部のアルファベットをドラッグします)
- リボンメニューからデータタブを選択します。
- アウトライングループの中にあるグループ化をクリックします。
- 画面左側の行番号のすぐ外側に、新しく線と-(マイナス)ボタンが表示されます。
この状態が、グループ化が適用された状態です。
折りたたみと展開の操作
設定ができたら、実際にボタンを押して動作を確認してみましょう。
- 折りたたむ:画面左側に表示された-(マイナス)ボタンをクリックします。すると、選択していた明細行がパタンと隠れ、ボタンが+(プラス)に変わります。これにより、月間の合計行だけがすっきりと並んで表示されるようになります。
- 展開する:再び明細を確認したくなったら、+(プラス)ボタンをクリックします。隠れていた行が元通りに表示され、ボタンが「-」に戻ります。
このように、見たい情報の粒度(詳細を見るか、全体を見るか)に合わせて、ワンクリックで画面の表示を切り替えられるため、会議でのプレゼン時や、他の人にデータをチェックしてもらう際に非常に便利です。
グループ化をさらに活用するテクニック
基本的な使い方に加えて、複雑な表をより便利に管理するためのいくつかのコツを紹介します。
複数階層のグループ化(入れ子構造)
グループ化は1つの階層だけでなく、マトリョーシカのように「大グループの中に小グループを作る」といった複数階層(最大8階層まで)の構造を持たせることができます。
例えば、1年分のデータがある場合、「四半期(3ヶ月ごと)」のグループの中に、「各月」のグループを作り、さらにその中に「日別」の明細を含めるといった具合です。
- まず、一番細かい粒度である「日別の明細」をグループ化します。
- 次に、その月ごとの合計行を含めた「1月〜3月全体」の行を選択し、再度グループ化をクリックします。
すると、画面左上の角に「1」「2」「3」といった数字のボタン(アウトラインレベルボタン)が表示されるようになります。この数字をクリックすると、「1=すべて折りたたむ(年間の合計だけ)」「2=四半期の合計まで展開」「3=日別の明細までフル展開」といったように、一括で表示レベルを切り替えることができます。
オートアウトラインによる自動設定
もし、表の中にSUM関数やSUBTOTAL関数などの「小計」を計算する数式が規則正しく入力されている場合、自分で範囲を選択しなくても、Excelが自動的に構造を読み取ってグループ化を設定してくれる機能があります。
- 表の中のどこか一つのセルをクリックします。
- データタブのアウトライングループにある、グループ化の文字の下の矢印をクリックします。
- メニューからオート アウトラインを選択します。
これだけで、計算式の参照範囲を元にして、一瞬で階層構造が作成されます。手作業で一つずつグループ化していく手間が省けるため、関数の入った集計表を作った際には、まずこの機能を試してみるのがおすすめです。
グループ化の解除
不要になったグループ化を取り消して元の状態に戻したい場合は、以下の手順で行います。
- 解除したいグループの行(または列)を選択します。
- データタブのグループ解除をクリックします。(※複数階層になっている場合は、一番内側のグループから順番に解除されます)
- シート内のすべてのグループ化を一括で解除したい場合は、グループ解除の文字の下の矢印をクリックし、アウトラインのクリアを選択します。
まとめ
今回は、Excelの膨大なデータをスッキリ見やすく整理できる「グループ化(アウトライン)」機能について解説しました。非表示機能のように何度も設定し直す手間がなく、プレゼンテーションの場でも「+」「-」ボタンでテンポよく詳細を深掘りできるのが魅力です。明細と集計が混在する縦長・横長の表を作成した際には、閲覧者への配慮として、このグループ化をサッと設定してみてはいかがでしょうか。