Wordのページに薄い背景色を付けると、案内文、配布資料、チェック用の下書きなどを画面上で区別しやすくなります。ただし、ページの色は通常の文字色や罫線とは扱いが少し違い、印刷するときは別の設定も確認が必要です。ここでは、Microsoft 365のWindowsデスクトップ版Wordを中心に、ページの色を設定し、必要な場合だけ背景色も印刷する手順を説明します。
ページの色でできること
Wordの「ページの色」は、文書全体のページ背景に色を付ける機能です。文字の背面にあるページそのものへ色が入るため、選択した段落だけを塗る「網かけ」や、ページ中央などに文字を薄く入れる「透かし」とは用途が異なります。
たとえば、確認用の文書に薄い色を付けて完成版と見分ける、配布資料の表紙に淡い色を入れる、画面表示で読みやすい背景にする、といった場面に向いています。一方で、濃い色を使うと本文が読みにくくなり、印刷時のインクやトナーも多く使います。本文を読ませる文書では、文字とのコントラストを先に確認してから使うのが安全です。
この操作は文書全体に反映されます。一部のページだけ背景色を変えたい場合は、ページの色だけで完結させようとせず、図形を背面に配置する、表紙だけ別ファイルにするなど、目的に合う作り方を検討してください。
ページの背景色を追加する
作業前に、編集中の文書を保存しておきます。ページの色は文書全体の印象を変えるため、元に戻せるように別名保存してから試すと安心です。
- Wordで背景色を付けたい文書を開きます。
- リボンの「デザイン」タブを選択します。
- 「ページの背景」グループにある「ページの色」を選択します。
- 「テーマの色」または「標準の色」から使いたい色を選びます。
- 文書のページ背景に色が反映されたことを確認します。
一覧に目的の色がない場合は、「ページの色」から「その他の色」を選び、色の指定画面で調整します。淡い色を使うと本文が読みやすく、印刷したときも負担が少なくなります。
グラデーション、テクスチャ、パターン、画像を背景に使いたい場合は、「ページの色」から「塗りつぶし効果」を選びます。見た目の効果は大きくなりますが、文字の読みやすさや印刷結果が崩れやすくなるため、本文を重ねる文書では控えめに使うのがおすすめです。
背景色を変更または削除する
設定した背景色は、同じ「ページの色」から変更できます。別の色を選ぶと、文書全体の背景色が置き換わります。
背景色を消す場合は、次のように操作します。
- 「デザイン」タブを開きます。
- 「ページの色」を選択します。
- 「色なし」を選択します。
背景色を消しても、本文、見出し、表、画像などの内容は削除されません。ただし、背景色に合わせて文字色を白や薄い色にしていた場合は、背景を戻したあとに文字が読みにくくなることがあります。削除後は、文書全体をざっと確認し、文字色や表の塗りつぶしも必要に応じて見直してください。
背景色を印刷したいときの設定
Wordでは、画面上でページの色が見えていても、印刷時に背景色や背景画像が出ない設定になっていることがあります。背景色を紙やPDFに反映したい場合は、印刷前にWordのオプションを確認します。
- 「ファイル」タブを選択します。
- 左側の「オプション」を選択します。
- 「Wordのオプション」で「表示」を選択します。
- 「印刷オプション」にある「背景の色とイメージを印刷する」をオンにします。
- 「OK」を選択して文書に戻ります。
この設定をオンにすると、背景色や背景画像が印刷対象になります。カラー印刷では見た目が強く出すぎる場合があり、白黒印刷では薄い色がグレーとして出て本文と重なることもあります。配布前には「ファイル」タブの「印刷」でプレビューを確認し、必要ならPDFに出力してから見え方を確認してください。
背景色を画面表示だけの目印にしたい場合は、「背景の色とイメージを印刷する」をオフのままにします。下書きや確認用の色を印刷物へ出したくないときは、この方が扱いやすいです。
ダークモードの背景とは分けて考える
Wordには、画面の見た目を暗くするダークモードもあります。ダークモードでは、画面上のページ背景が暗く表示されることがありますが、これは文書に「ページの色」を設定する操作とは別です。
ダークモードの表示は、作業する人のWordや環境の見え方に関係する設定です。共同編集者の画面や印刷結果へ、必ず同じ暗い背景が反映されるわけではありません。印刷・配布する文書の背景色を指定したい場合は、「デザイン」タブの「ページの色」で設定し、印刷するなら「背景の色とイメージを印刷する」も確認します。
反対に、自分の目にやさしい表示へ変えたいだけなら、文書そのもののページ色を変更する必要はありません。ダークモードや表示設定を使えば、文書の内容を変えずに画面の見え方だけを調整できます。
うまく印刷されないときの確認点
背景色が印刷されないときは、まず「ファイル」から「オプション」を開き、「表示」の「背景の色とイメージを印刷する」がオンになっているか確認します。オンになっていても出ない場合は、プリンター側の白黒印刷、インク節約、簡易印刷の設定が影響していないか確認します。
色が濃すぎる場合は、文書側で薄い色に変えるのが基本です。プリンターの設定だけで調整しようとすると、端末やプリンターが変わったときに結果も変わりやすくなります。配布用の文書では、背景色を薄くし、本文は黒や濃いグレーにしておくと読みやすさを保ちやすくなります。
背景画像やテクスチャを使った場合は、ページ全体に繰り返し表示されることがあります。画面では自然に見えても、印刷すると模様が強く出ることがあるため、最終版にする前にプレビューとテスト印刷で確認してください。
ページの色を安全に使うコツ
ページの色は、文書全体の雰囲気をすぐ変えられる便利な機能です。ただし、本文の読みやすさと印刷結果に影響するため、最初から濃い色を選ばず、薄い背景色から試すと失敗を減らせます。
画面上の目印にしたいだけなら印刷オプションはオフのままにし、紙やPDFにも背景を出したいときだけ「背景の色とイメージを印刷する」をオンにします。設定した後は、印刷プレビューで本文、表、画像が読みやすいか確認してから共有すると、意図しない背景色の出力を避けやすくなります。