【Word】文書全体のデザインを一瞬で統一するスタイルセットの活用

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今回は、Wordで作成する長文の資料を、一瞬でプロがレイアウトしたような洗練されたデザインに統一できる「スタイルセット」機能について紹介します。

文書のデザインを整える時間と手間の悩み

企画書やレポート、マニュアルなど、複数ページにわたるWord文書を作成する際、見出しのフォントを太字にして少し大きくしたり、小見出しには下線を引いたり、箇条書きのインデントを揃えたりと、見栄えを良くするための装飾に時間をかけている方は多いのではないでしょうか。

このような書式設定を、ページが進むたびに毎回手作業で行っていると、非常に時間がかかります。また、「第1章の見出しは16ポイントのゴシック体だったのに、第3章の見出しはうっかり14ポイントにしてしまった」といったように、デザインの統一感が失われてしまうこともよくあります。

この「手間の削減」と「デザインの統一」という2つの課題を同時に解決してくれるのが、Wordに備わっている「スタイル」と「スタイルセット」という機能です。

見出しスタイルとスタイルセットの仕組み

Wordには、あらかじめ「この段落は『見出し1』」「この段落は『見出し2』」「ここは『標準(本文)』」といったように、文章の役割(構造)を定義しておく機能があります。これが「スタイル」です。

そして「スタイルセット」とは、これらの見出しや本文に対して「見出し1は青色のゴシック体で下線付き」「見出し2は緑色」「標準は明朝体で文字間隔を少し広めに」といった具体的なデザインのルールを、ひとまとめにしてパッケージ化したもののことです。Wordには、最初から様々なデザインパターンのスタイルセットが豊富に用意されています。

まずは「見出し」を設定する(準備)

スタイルセットの魔法をかけるためには、まず文書内に「どこが見出しで、どこが本文なのか」という構造を作っておく必要があります。

  1. 文書の見出しにしたい行のどこかにカーソルを合わせます(行全体を選択しなくても大丈夫です)。
  2. リボンメニューからホームタブを選択します。
  3. スタイルグループの中から、見出し 1見出し
    2
    をクリックして適用します。

この作業を文書全体の見出しに対して行い、目次となるような構造(アウトライン)を完成させます。

スタイルセットを適用して一瞬でデザインを変える

見出しの設定が終わったら、いよいよスタイルセットを使って文書全体のお化粧直しを行います。

  1. リボンメニューからデザインタブを選択します。
  2. ドキュメントの書式設定グループに、いくつかの四角いデザインのプレビュー(スタイルセットのギャラリー)が並んでいます。
  3. このプレビューの上にマウスポインターを合わせる(ホバーする)だけで、文書全体の見出しや本文のデザインが、そのスタイルセットに合わせてリアルタイムに変化します。
  4. 「シンプル」「モダン」「エレガント」「カジュアル」など様々なテーマが用意されているので、文書の目的に合ったものを探し、クリックして決定します。

この機能の素晴らしいところは、たったワンクリックで、1ページ目から100ページ目まで、すべての見出しや本文のデザインが一瞬にして統一された美しい状態に切り替わる点です。個別にフォントや色を変更する手間は一切かかりません。

スタイルセットをさらにカスタマイズする

用意されたスタイルセットを選ぶだけでも十分に美しい文書が完成しますが、さらに自社やプロジェクトのカラーに合わせて微調整を行うことも可能です。

テーマの色とフォントの一括変更

選んだスタイルセットのデザイン(線の引き方や文字の配置)は気に入ったけれど、「色が会社のイメージカラーと違う」「フォントをもっとカッチリしたものにしたい」という場合は、デザインタブの機能を使って簡単に変更できます。

  • 配色(テーマの色)を変更するデザインタブの右側にある配色ボタンをクリックし、ドロップダウンメニューから別のカラーパレットを選びます。すると、見出しの色などが一斉に新しい配色パターンに切り替わります。
  • フォント(テーマのフォント)を変更する:同じくデザインタブの右側にあるフォントボタンをクリックし、別のフォントの組み合わせを選びます。明朝体ベースの文書を、一瞬でゴシック体ベースに変更することができます。

カスタマイズしたデザインを「独自のスタイルセット」として保存する

色やフォントを調整し、さらに「見出し1のフォントサイズだけもう少し大きくしたい」といった個別の変更を加えた上で、「この完璧なデザインを次回の資料作成でも使いたい」と思った場合は、その状態を自分専用のスタイルセットとして保存しておくことができます。

  • デザインタブのドキュメントの書式設定グループにあるギャラリーの右下の矢印(その他)をクリックします。
  • メニューの一番下にある新しいスタイルセットとして保存を選択します。
  • わかりやすい名前(例:「自社用企画書フォーマット」など)を付けて保存します。

保存した独自のスタイルセットはギャラリーの「ユーザー定義」という項目に追加されるため、次回からはワンクリックでいつものお決まりのデザインを呼び出せるようになります。

まとめ

今回は、Word文書のデザインを一瞬でプロフェッショナルな仕上がりに統一できる「スタイルセット」機能について解説しました。手作業での装飾から卒業し、見出しスタイルとスタイルセットを組み合わせることで、資料作成のスピードは劇的に向上します。内容の執筆に集中し、最後にスタイルセットで「ポンッ」とお化粧をするという効率的なワークフローを、ぜひ日々の業務に取り入れてみてはいかがでしょうか。