【Word】図形の枠線や色を指定して見やすい文書を作る方法

この記事は約6分で読めます。

Word(ワード)で文書を作成する際、フローチャートや説明図などで「図形(オートシェイプ)」を使用する場面が多くあります。
デフォルトで挿入される図形は、青色の塗りつぶしに細い枠線がついていることが一般的ですが、そのまま使用すると文書全体のデザインと調和しないことがあります。
しかし、図形の「塗りつぶし(色)」や「枠線」を適切に指定することで、重要なポイントを強調したり、文書のトーンを統一したりすることができます。

今回は、Wordで図形の枠線や色を指定・変更する基本的な手順から、効率的に作業を進めるための応用テクニックまで解説します。

図形の塗りつぶし色を指定・変更する

まずは、図形の内側の色(塗りつぶし)を変更する基本操作です。単色だけでなく、透明にしたり、グラデーションを設定したりすることもできます。

「図形の書式」タブから色を変更する

図形の色変更は、主にリボンメニューの「図形の書式」タブから行います。

  1. 色を変更したい図形をクリックして選択します。
  2. リボンの「図形の書式」タブをクリックします(図形が選択されていないと表示されません)。
  3. 「図形のスタイル」グループにある「図形の塗りつぶし」の右側にある下矢印をクリックします。
  4. 表示されたカラーパレットから、任意の色を選択します。

カラーパレットには「テーマの色」と「標準の色」があります。「テーマの色」を選択すると、文書のテーマ変更に合わせて色が自動的に調整されるため、全体の統一感を保ちやすくなります。一方、「標準の色」はテーマに関係なく常に固定の色となります。

塗りつぶしなし(透明)に設定する

図形の枠線だけを表示し、内側を透明にしたい場合は以下の設定を行います。例えば、文字の上に図形を重ねて囲みたい場合などに有効です。

  1. 対象の図形を選択し、「図形の塗りつぶし」メニューを開きます。
  2. メニュー内から「塗りつぶしなし」を選択します。

これにより、図形の背景が透明になり、背面の文字や画像が透けて見えるようになります。

グラデーションやテクスチャを設定する

単色ではなく、グラデーションや模様(テクスチャ)を適用することで、デザイン性の高い図形を作成できます。

  • グラデーション:「図形の塗りつぶし」>「グラデーション」を選択し、明暗のバリエーションを選びます。「その他のグラデーション」を選択すると、色の分岐点などを細かく調整できます。
  • テクスチャ:「図形の塗りつぶし」>「テクスチャ」を選択し、紙、木目、大理石などの模様を適用します。

図形の枠線を指定・変更する

枠線は図形の輪郭を定義する重要な要素です。色だけでなく、太さや線の種類(実線・点線)を使い分けることで、情報の優先度や意味合いを視覚的に伝えることができます。

枠線の色を変更する

塗りつぶしと同様に、枠線の色も自由に変更できます。

  1. 図形を選択し、「図形の書式」タブにある「図形の枠線」をクリックします。
  2. カラーパレットから希望の色を選択します。背景色と同化しない、視認性の高い色を選ぶことがポイントです。

枠線の太さを調整する

枠線を太くすると強調され、細くすると繊細な印象になります。

  1. 「図形の枠線」メニューを開きます。
  2. 「太さ」にマウスポインターを合わせます。
  3. 0.25ptから6ptまでのリストが表示されるので、任意の太さを選択します。リストにない太さを指定したい場合は、「その他の線」を選択し、右側の作業ウィンドウで数値を直接入力します。

枠線の種類(実線・点線)を変更する

補足情報や区分け線として図形を使用する場合、点線や破線が役立ちます。

  1. 「図形の枠線」メニューを開きます。
  2. 「実線/点線」にマウスポインターを合わせます。
  3. 点線、破線、一点鎖線などの中から、目的に合ったスタイルを選択します。

枠線を削除する(枠線なし)

フラットなデザインにしたい場合や、塗りつぶしのみで表現したい場合は、枠線を削除します。

  1. 「図形の枠線」メニューを開きます。
  2. 「枠線なし」を選択します。

効率よく作業するための便利機能

複数の図形を扱う場合、一つひとつ設定を変更するのは手間がかかります。Wordには、書式設定を効率化するための機能が備わっています。

「図形のスタイル」ギャラリーを活用する

Wordには、あらかじめ色と枠線、効果(影など)がセットになった「スタイル」が用意されています。

  1. 図形を選択し、「図形の書式」タブを開きます。
  2. 「図形のスタイル」グループにあるクイックスタイルギャラリー(枠が一覧表示されている部分)の「その他」ボタン(下向きの矢印と横棒のアイコン)をクリックします。
  3. 一覧から好みのデザインをクリックするだけで、塗りつぶしや枠線が一括で適用されます。

書式のコピー/貼り付けを利用する

ある図形に設定した色や枠線を、別の図形にも同じように適用したい場合は、「書式のコピー/貼り付け」機能が便利です。

  1. 元となる(書式設定済みの)図形を選択します。
  2. 「ホーム」タブにある「書式のコピー/貼り付け」(刷毛のアイコン)をクリックします。
  3. 書式を適用したい別の図形をクリックします。

これで、色、枠線、太さなどの属性がコピー先の図形に反映されます。複数の図形に連続して適用したい場合は、「書式のコピー/貼り付け」アイコンをダブルクリックすると、解除するまで連続して貼り付けが可能になります。

「既定の図形」に設定する

常に特定の書式(例:赤色の枠線、塗りつぶしなし)で図形を作成したい場合、その設定をデフォルトにすることができます。

  1. 好みの書式(色や枠線)を設定した図形を右クリックします。
  2. メニューから「既定の図形に設定」を選択します。

これ以降、その文書内で新しく図形を挿入すると、登録した書式が自動的に適用されます。毎回設定を変更する手間が省けるため、作業効率が向上します。

「図形の書式設定」ウィンドウでの高度な編集

リボンメニューよりもさらに詳細な設定を行いたい場合は、「図形の書式設定」作業ウィンドウを使用します。

透明度の微調整

塗りつぶしの色に透明度を設定し、背面の文字や図を透かして見せることができます。

  1. 図形を右クリックし、「図形の書式設定」を選択します。
  2. 画面右側に作業ウィンドウが表示されます。
  3. 「塗りつぶしと線」(バケツのアイコン)を選択し、「塗りつぶし」を展開します。
  4. 「透明度」のスライダーを操作するか、数値を入力して調整します。

枠線の結合点や先端の形状変更

四角形の角を丸くしたり、線の端の形状を変更したりすることもできます。

  1. 作業ウィンドウの「線」を展開します。
  2. 「結合点の種類」や「線の先端」の設定を変更することで、図形の印象を微調整できます。

設定がうまくいかない場合の確認ポイント

図形の色や枠線が変更できない場合に考えられる原因と対処法です。

図形がグループ化されている場合

複数の図形をグループ化している場合、グループ全体を選択した状態で色を変更すると、すべての図形に同じ色が適用されることがあります。個別の図形だけを変更したい場合は、グループ内の特定の図形をもう一度クリックして、その図形単体が選択された状態(ハンドルが表示された状態)にしてから変更操作を行ってください。

テキストボックスの場合

テキストボックスも図形の一種として扱われますが、初期設定では枠線が表示されない、または塗りつぶしが白に設定されていることがあります。図形と同様の手順で「図形の書式」タブから変更が可能です。

まとめ

Wordでの図形の枠線や色の指定は、文書の視認性とデザイン性を向上させるための基本スキルです。
「図形の書式」タブからの基本操作に加え、「書式のコピー/貼り付け」や「既定の図形に設定」などの機能を活用することで、作業効率も高めることができます。