Apple、来春から日本でAppleウォレットの身分証明書機能を提供開始

この記事は約2分で読めます。

2024年5月30日(木)、Appleは、日本においてAppleウォレットにマイナンバーカードを追加できる機能を来春から提供開始することを発表した。

記事のポイント

  • Appleウォレットにマイナンバーカードを追加可能に
  • デジタル庁と協力してセキュリティと利便性を提供
  • 日本は米国外初の展開となる

Apple、日本でのAppleウォレットの身分証明書機能の展開を発表

Appleは、日本においてAppleウォレットにマイナンバーカードを追加できる機能を来春から提供開始することを発表した。この機能は、Appleが米国外で初めて提供するもので、日本のデジタル庁との協力により実現した。

この新機能により、日本のユーザーはiPhoneのAppleウォレットにマイナンバーカードをシームレスに追加し、物理的なカードを使用するのと同様に安全かつ便利に対面やオンラインでの身分証明が可能となる。例えば、コンビニエンスストアで公的な証明書を発行したり、「マイナポータル」iOSアプリを利用してオンラインでの行政サービスを受けることができる。

AppleのApple PayおよびAppleウォレット担当バイスプレジデント、ジェニファー・ベイリー氏は、「Appleウォレットの身分証明書機能の米国外への展開は、簡単かつ安全でプライベートなモバイルウォレットへの移行を目指す我々のビジョンにおいて重要なステップです」と述べている。

デジタル庁の河野太郎デジタル大臣も、「岸田文雄総理大臣とApple社CEOティム・クック氏のリーダーシップのもと、スマートフォンを基盤とした世界をリードする安全で便利なデジタル社会を構築するためにApple社と協働できることを嬉しく思います」とコメントしている。

Appleウォレットにマイナンバーカードを追加することで、物理的なカードを取り出すことなく、iPhoneでの認証を通じて簡単に身分証明書を提示できるようになる。この機能は、病院や医療機関、コンビニエンスストアなどで利用可能となり、日本政府の特定アプリでも利用できる。

また、Apple製品は利用者のプライバシー保護を重視して設計されており、提示履歴はユーザーのデバイス上のみに保存され、Appleがアクセスすることはない。iPhoneを紛失した場合でも、「探す」アプリを使ってデバイスをロックしたり位置を特定したりすることが可能だ。

Appleウォレットの身分証明書機能は、ISO 18013-5シリーズおよびISO 23220シリーズの規格に対応し、モバイルデバイスでの身分証明の際のプライバシー保護について明確なガイドラインを定めている。