Word(ワード)で文書を作成する際、挿入した画像のサイズを調整することが頻繁にあります。
マウスでドラッグして感覚的に大きさを変えることもできますが、履歴書の写真や報告書の図表など、決まった寸法(「高さ40mm、幅30mm」など)に合わせたい場面もあるかと思います。
今回は、Wordで画像のサイズを数値で指定して、正確に拡大・縮小する方法を紹介します。
センチメートル(cm)やミリメートル(mm)単位での指定はもちろん、元のサイズに対するパーセンテージ(%)での変更方法についても解説します。
画像サイズを数値で指定して変更する基本手順
リボンにある「図の形式」タブを使用すると、簡単にサイズを変更できます。
リボンの「サイズ」グループを使う方法
以下の手順で操作を行います。
- サイズを変更したい画像を選択します。画像を選択すると、リボンに[図の形式]タブ(バージョンによっては[書式]タブ)が表示されます。
- [図の形式]タブをクリックします。
- リボンの右端にある「サイズ」グループを確認します。「高さ」と「幅」の入力ボックスがあります。
- 変更したい数値を入力し、Enterキーを押します。
通常、初期設定では「縦横比を固定する」設定が有効になっているため、高さか幅のどちらか一方を入力すれば、もう一方も自動的に調整されます。
「レイアウトの詳細設定」ダイアログボックスで細かく設定する
リボンでの操作だけでなく、ダイアログボックスを使うことで、より詳細なコントロールができます。特に、縦横比の固定を解除したい場合や、倍率で指定したい場合に便利です。
縦横比を固定する・しない設定
画像を意図的に引き伸ばしたり、特定の枠に無理やり合わせたりする場合など、縦横比を変えてサイズ変更したい場合は、以下の設定を確認します。
- 画像を選択し、[図の形式]タブを開きます。
- 「サイズ」グループの右下にある小さな矢印(ダイアログボックス起動ツール)をクリックします。「レイアウト」ダイアログボックスが表示されます。
- [サイズ]タブが選択されていることを確認します。
- 「倍率」セクションにある[縦横比を固定する]のチェックボックスを確認します。
- チェックあり:高さと幅が連動します(画像は歪みません)。
- チェックなし:高さと幅を個別に指定できます(画像が変形する可能性があります)。
- 設定を変更したら[OK]をクリックします。
元のサイズに対するパーセンテージで指定する方法
「現在の大きさの50%に縮小したい」「120%に拡大したい」といった場合は、倍率での指定がスムーズです。
- 上記と同様に「レイアウト」ダイアログボックスを開き、[サイズ]タブを表示します。
- 「倍率」セクションの「高さ」または「幅」のボックスに、希望するパーセンテージ(例:80%)を入力します。
- [縦横比を固定する]にチェックが入っていれば、片方の入力で両方の倍率が変更されます。
- [OK]をクリックして適用します。
知っておくと便利! 単位の自動変換と配置テクニック
サイズ指定をよりスムーズに行うための豆知識と、サイズ変更に伴うレイアウト崩れを防ぐポイントを紹介します。
異なる単位での入力(mm, cm, px, pt)
Wordのサイズ設定では、デフォルトの単位(通常はミリメートル)以外でも数値を入力できます。Wordが自動的に計算・変換してくれるため、自分で単位換算をする必要がありません。
- ピクセル指定:Web用画像などで「640px」にしたい場合、入力ボックスにそのまま「640px」と入力してEnterキーを押せば、相当するミリメートルに変換されます。
- ポイント指定:「100pt」のようにポイント単位での指定もできます。
単位を明記して入力するだけで良いため、指定された単位が異なっていても迷うことなく設定できます。
サイズ変更後のレイアウト崩れを防ぐ「文字列の折り返し」
画像のサイズを変えると、周囲のテキストの配置が崩れてしまうことがあります。これを防ぐには、「文字列の折り返し」設定を適切に行いましょう。
- 画像を選択し、画像の右上に表示される[レイアウト オプション]アイコンをクリックします(または[図の形式]タブの[文字列の折り返し])。
- 目的に応じて設定を選びます。
- 行内:文字と同じように扱われます。サイズを変えると行の高さが変わります。
- 四角形:画像の周囲に四角くテキストが回り込みます。
- 前面:テキストの上に画像が浮いた状態になります。自由に配置できますが、文字が隠れないよう注意が必要です。
サイズ調整と配置設定はセットで行うと、文書全体のバランスが整います。
複数の画像のサイズを揃える方法
文書内に同じサイズの画像を並べたい場合、一つひとつ数値を入力するのは手間がかかります。効率的な方法を活用しましょう。
F4キー(繰り返しの活用)
Wordには「直前の操作を繰り返す」ショートカットキーがあります。
- 1つ目の画像のサイズを変更します。
- 続けて、サイズを合わせたい別の画像を選択します。
- キーボードの[F4]キーを押します。
- 直前に行ったサイズ変更の操作が適用され、同じサイズになります。
注意点として、F4キーは「直前の1つの操作」のみを記憶します。サイズ変更の間に別の操作(移動など)を挟んでしまうと機能しません。
画像のファイルサイズ(容量)を減らす方法
画像の寸法(高さ・幅)を小さくしても、Wordファイル自体の容量は変わらないことがあります。これは元の高画質なデータが保持されているためです。メールで送付する際などにファイルサイズを軽くしたい場合は、「図の圧縮」を行います。
- 画像を選択し、[図の形式]タブを開きます。
- 「調整」グループにある[図の圧縮]をクリックします。
- 「圧縮オプション」で以下の項目を確認します。
- この画像だけに適用する:チェックを外すと、文書内のすべての画像が一括で圧縮されます。
- 図のトリミング部分を削除する:トリミングで見えなくなっている部分を完全に削除し、容量を削減します。
- 「解像度」を選択します。画面表示用なら「Web (150 ppi)」、印刷用なら「印刷 (220 ppi)」などが目安です。
- [OK]をクリックします。
よくあるトラブルと対処法
画像のサイズ変更がうまくいかない場合に確認すべきポイントを解説します。
画像が歪んでしまう
意図せず画像が縦長や横長に変形してしまう場合は、前述の「縦横比の固定」設定が外れている可能性があります。[図の形式]タブのサイズグループにあるダイアログボックス起動ツールから、[縦横比を固定する]にチェックを入れ直してください。すでに歪んでしまった画像を元に戻すには、[図の形式]タブの[図のリセット]ボタンをクリックし、[図とサイズのリセット]を選択すると、挿入時の状態に戻せます。
サイズ変更ができない・数値が変わってしまう
トリミング(切り取り)機能が影響している場合があります。画像の一部をトリミングしている状態でサイズを変更すると、見かけ上のサイズと実際の画像サイズの関係が複雑になることがあります。一度トリミングを解除するか、前述の[図の圧縮]機能を使ってトリミング部分を削除してからサイズ調整を行ってください。
ダイアログボックスが表示されない
画像の種類によっては、一部の機能が制限されることがあります。例えば、描画キャンバス内の図形や、グループ化されたオブジェクトの場合、操作が異なることがあります。その場合は、一度グループ化を解除してからサイズ変更をしてみてください。
まとめ
当記事では、Wordで画像のサイズを正確に指定して拡大・縮小する方法を紹介しました。
マウス操作だけでなく、数値入力やダイアログボックスを活用することで、文書のレイアウトが整い、よりプロフェッショナルな仕上がりになります。
また、ファイルサイズが大きくなりすぎないよう、必要に応じて「図の圧縮」も併用してみてください。