今回は、PowerPointの翻訳機能を活用して、スライドをスムーズに多言語化する方法を紹介します。
海外のクライアントに向けたプレゼン資料を作るときや、英語で書かれた参考資料を読み解くとき、わざわざブラウザを開いて翻訳サイトに文章をコピー&ペーストするのは少し手間がかかります。PowerPointには、画面を切り替えることなく、スライド上で直接テキストを翻訳できる機能が標準で用意されています。この機能を使えば、作業の流れを止めることなく、効率よく多言語の資料を作成できるようになります。
スライド内の文章をサッと翻訳する方法
PowerPoint上で翻訳機能を使う手順はとてもシンプルで、数回のクリックで完了します。
翻訳ツールを起動する
- スライドの中で、日本語(または他の言語)に翻訳したいテキストを選択する
- 画面上部の「校閲」タブを開く
- 「言語」グループの中にある「翻訳」アイコンをクリックし、「選択したテキストの翻訳」を選ぶ
これを実行すると、画面の右側に「翻訳」という専用の作業ウィンドウが表示されます。
翻訳結果を確認して入れ替える
右側のウィンドウには、上が「元のテキスト」、下が「翻訳されたテキスト」として表示されます。
- 言語の変更:下のボックスの言語リスト(英語など)をクリックすると、フランス語や中国語など、数十種類の言語から自由に翻訳先を選ぶことができます。
- スライドへの反映:翻訳結果の下にある「挿入」ボタンをクリックすると、スライド上で選択していた元の文章が、一瞬で翻訳後の文章に置き換わります。
わざわざコピー&ペーストをしなくても、ボタンひとつでテキストが入れ替わるため、非常にスピーディに作業を進められます。
翻訳機能をうまく使いこなすヒント
この翻訳ツールは便利ですが、機械翻訳ならではのクセがあるため、少しの工夫でより自然な文章に仕上げることができます。
一文ずつ、または短めの段落で翻訳する
スライド全体の文章を一度にまとめて選択して翻訳にかけると、文脈が複雑になり、少し不自然な直訳になってしまうことがあります。より正確な翻訳結果を得たい場合は、箇条書きの1項目ずつや、短い段落ごとに区切って翻訳を実行するのがコツです。こまめに確認しながら進めることで、意味が通りやすい自然な表現を作りやすくなります。
特定の単語だけを調べる辞書として使う
文章全体を翻訳するだけでなく、「この専門用語、英語で何と言うのだろう?」といった辞書代わりの使い方も可能です。
スライド内の単語を1つだけ選択して翻訳ウィンドウを開くと、その単語の訳だけでなく、名詞や動詞としての意味、関連する類義語なども下に表示されます。表現のバリエーションを増やしたいときに役立つ機能です。
プレゼン本番で役立つ「リアルタイム字幕」
資料作成の段階だけでなく、プレゼンテーションの本番でも翻訳機能が活躍する場面があります。
スライドショーに字幕を表示する
PowerPointには、自分が話している言葉を認識して、スライドの下部にリアルタイムで字幕を表示する機能があります。この字幕は、自分が話す言語とは別の言語で表示させることも可能です。
- 「スライドショー」タブを開き、「常に字幕を使用する」にチェックを入れる
- すぐ下にある「字幕の設定」をクリックする
- 「話し手の言語」を日本語、「字幕の言語」を英語などに設定する
この設定をしてスライドショーを始めると、マイクに向かって日本語で話す内容が、自動的に英語に翻訳されて画面に表示されます。海外の参加者がいるオンライン会議などで、話す内容を視覚的にサポートするツールとして効果的です。
まとめ
PowerPointの翻訳機能は、別のソフトを立ち上げる手間を省き、資料作成のスピードを上げてくれる心強い味方です。
右側に表示される作業ウィンドウを使って、スライドのレイアウトを見ながら翻訳作業を進められるのが大きなメリットです。資料の多言語化や、ちょっとした英単語の確認、さらには本番での字幕機能など、状況に合わせて翻訳ツールを取り入れてみてはいかがでしょうか。