今回は、PowerPointの音声録音を使って、ナレーションを入れる方法を紹介します。
ナレーションを入れる場面
PowerPointは発表用のスライドだけでなく、説明付きの資料、研修用コンテンツ、操作手順の共有、非同期の報告にも使えます。口頭で説明する内容を音声として入れておくと、資料を受け取った人が自分のタイミングで確認しやすくなります。そこで役立つのが音声録音によるナレーションです。
ナレーションを入れると、スライドに書ききれない背景や補足を伝えられます。ただし、音声が長すぎたり、スライドと話の内容がずれたりすると聞きづらくなります。録音前に話す内容を整え、短く分かりやすい構成にすることが大切です。
録音前に準備すること
録音を始める前に、スライドの内容と話す順番を確認します。スライドを見ながらその場で考えて話すと、言い直しが増えやすくなります。各スライドで伝えることをメモしておくと、録音しやすくなります。
- スライドごとに話す要点を決める
- 長い文章を読み上げるだけにしない
- 図表の説明順を決めておく
- 不要なスライドがないか見直す
- マイクの入力先を確認する
- 静かな場所で録音する
ナレーションは、本文をそのまま読むより、資料を見る人が迷いやすい点を補足する形にすると効果があります。
スライドショーの記録を使う
PowerPointでは、スライドショーを進めながら音声を記録できます。スライドごとに話しながら進めるため、発表に近い形で録音できます。
- 録音したいプレゼンテーションを開く
- 「スライドショー」タブを開く
- 「記録」を選ぶ
- マイクが使える状態か確認する
- スライドを進めながら話す
- 録音後に再生して確認する
最初から最後まで一度で完璧に録る必要はありません。失敗したスライドだけ録り直せる場合もあるため、短い単位で確認しながら進めると作業しやすくなります。
スライドごとに音声を入れる
スライドショー全体の記録ではなく、個別のスライドに音声ファイルを挿入する方法もあります。短い説明音声を入れたい場合や、後から一部だけ差し替えたい場合に向いています。
音声を入れる位置は、スライドの内容を邪魔しない場所にします。再生アイコンが表示される場合は、画面上の配置を確認します。アイコンを見せたくない場合や自動再生したい場合は、再生設定を調整します。配布先でどのように再生してほしいかを考えて設定することが大切です。
話し方を整えるコツ
ナレーションは、聞く人が画面を見ながら理解できる速度にします。早口になると、スライド内の図や表を見る時間が足りなくなります。逆に間が長すぎると、どこを見ればよいか分かりにくくなります。
話す内容は、1スライドにつき1つから2つの要点に絞ると聞きやすくなります。細かい補足が多い場合は、スライドを分けるか、別資料にすることも考えます。音声では、見出し、図表、結論の順に説明すると流れを作りやすくなります。
音量とノイズを確認する
録音後は、音量が小さすぎないか、雑音が入っていないかを確認します。パソコンのファン音、キーボード音、周囲の会話などは、録音すると目立つことがあります。
外付けマイクを使う場合は、口との距離を一定にします。マイクに近すぎると息の音が入りやすく、遠すぎると声が小さくなります。録音前に短いテストを行い、再生してから本番を録ると失敗を減らせます。
自動再生とクリック再生を使い分ける
音声の再生方法には、自動で再生する方法と、クリックして再生する方法があります。研修動画のように順番どおり見てほしい場合は自動再生が向いています。資料として配布し、必要な部分だけ聞いてもらう場合はクリック再生の方が扱いやすいことがあります。
自動再生にする場合は、スライドの切り替えタイミングも確認します。音声が終わる前に次のスライドへ進むと内容が途切れます。録音後は、最初から再生して流れを確認します。
ファイルサイズに注意する
音声を入れると、PowerPointファイルのサイズが大きくなることがあります。メールで送る場合や共有場所に置く場合は、容量を確認します。長い音声を多く入れる資料では、動画として書き出す方法や、共有リンクを使う方法も検討します。
不要な音声が残っていると、ファイルサイズだけでなく管理もしづらくなります。録り直した後は、古い音声がスライド上に残っていないか確認します。提出用ファイルでは、使っていないメディアを整理しておくとよいでしょう。
共有前に確認するポイント
音声付きPowerPointは、作成者の環境では再生できても、受け取った人の環境で同じように動くとは限りません。共有前には、別名保存したファイルを開き直して確認します。
- すべてのスライドで音声が再生されるか
- 音量が聞き取りやすいか
- スライド切り替えと音声の長さが合っているか
- 不要な録音やアイコンが残っていないか
- 動画書き出し時に音声が入っているか
- 配布方法に合うファイルサイズか
動画として配布する場合は、書き出した動画を最初から最後まで再生して確認します。
原稿を作り込みすぎない
ナレーション用の原稿を用意することは大切ですが、文章をそのまま読み上げるだけになると、聞き手には単調に感じられることがあります。原稿は全文ではなく、話す順番と要点を示すメモとして作る方法もあります。見出し、補足、注意点を短く書き、スライドを見ながら自然に説明します。
読み上げる必要がある正確な表現は原稿に残し、補足説明は箇条書きにすると録音しやすくなります。言い間違いを避けたい用語、数字、固有名詞だけを確認しやすくしておくと、録音中に迷いにくくなります。
聞き直しやすい単位で区切る
長い説明を1本の音声として入れると、聞き直したい部分を探しにくくなります。PowerPointではスライドごとに音声を分けると、必要な箇所だけ録り直しやすく、聞く側も内容を追いやすくなります。
研修資料や手順説明では、1枚のスライドに多くの内容を詰め込まず、説明の区切りごとにスライドを分けると音声も整理しやすくなります。録音後に一部だけ変更が入ることもあるため、修正しやすい単位にしておくことが運用上のコツです。
まとめ
PowerPointの音声録音を使うと、スライドにナレーションを入れ、発表なしでも内容を伝えやすくなります。録音前には話す要点を整理し、スライドごとの説明を短くまとめることが大切です。
録音後は、音量、ノイズ、再生タイミング、ファイルサイズを確認します。自動再生とクリック再生を使い分け、配布先で見やすい形に整えましょう。