今回は、たくさんの写真や画像を1枚ずつ貼り付ける手間を減らせるPowerPointのフォトアルバム機能について、画像の一括挿入から、レイアウト・キャプションの設定、作成後の編集のコツまで紹介します。
この記事は、Windows版のPowerPoint(Microsoft 365のデスクトップアプリ)を前提にしています。フォトアルバム機能は[挿入]タブから使う機能で、Web版やMac版などほかの環境では、同じメニューが表示されない場合があります。お使いの環境で[挿入]タブに[フォト アルバム]があるかを先に確認してください。
フォトアルバム機能とは
フォトアルバムは、複数の画像を選ぶだけで、画像を配置したスライドをまとめて作成できるPowerPointの機能です。個人の写真をまとめるためだけの機能ではなく、仕事の資料づくりにも役立ちます。
たとえば、次のような場面で使えます。
- 現場写真や作業記録の写真を、報告用のスライドにまとめる
- 商品画像や制作物の画像を並べた一覧資料を作る
- イベントや研修の様子を、スライドショー形式で振り返る
- 画面のキャプチャ画像を手順順に並べて、操作説明の下書きを作る
画像を1枚ずつ挿入して位置やサイズをそろえる作業に比べ、レイアウトがそろったスライドを一度に作れるのが大きな利点です。
フォトアルバムで画像をまとめて挿入する手順
新しいフォトアルバムを作成する
- PowerPointを開き、[挿入]タブの[画像]グループにある[フォト アルバム]の下の矢印をクリックする
- [新しいフォト アルバム]をクリックする
- 表示されたダイアログボックスで、[ファイル/ディスク]をクリックする
- 画像が保存されているフォルダーを開き、挿入したい画像を選んで[挿入]をクリックする
- 画像の順番やレイアウトを設定し、[作成]をクリックする
画像を選ぶ画面では、Ctrlキーを押しながらクリックすると離れた画像を、Shiftキーを押しながらクリックすると連続した画像をまとめて選べます。フォルダー内の画像をすべて使う場合は、Ctrl+Aで一括選択すると手早く進められます。
作成されるファイルについて
フォトアルバムは、新しいプレゼンテーションとして作成されます。作業中の資料に直接スライドが追加されるわけではないため、既存の資料に組み込みたい場合は、作成されたスライドをコピーして貼り付けるか、スライドの再利用機能を使って取り込みます。作成後は、名前を付けて保存しておきましょう。
画像の並び順を整えるコツ
ダイアログボックスの[アルバムの写真]の一覧には、選んだ画像のファイル名が表示されます。画像を選んで上下の矢印ボタンをクリックすると、スライドに配置する順番を入れ替えられます。
並べ替えの手間を減らすには、挿入する前にファイル名を整えておくのが効果的です。
- 「01_外観」「02_入口」「03_室内」のように、先頭に番号を付ける
- 番号は「1」「2」ではなく「01」「02」のように桁をそろえると、並び順が崩れにくい
- 使わない画像は、あらかじめ別のフォルダーに移しておく
あとで紹介するように、キャプションには既定でファイル名が使われるため、ファイル名をそのまま説明文として使える名前にしておくと、後の作業も楽になります。
レイアウトと見た目を設定する
ダイアログボックスの[アルバムのレイアウト]では、スライド上の画像の配置やデザインを決められます。
写真のレイアウト
[写真のレイアウト]の一覧から、1枚のスライドに配置する画像の枚数や、タイトルの有無を選びます。
- 画像を大きく見せたい場合は、1枚ずつ配置するレイアウト
- 比較や一覧の資料にしたい場合は、2枚や4枚を並べるレイアウト
- スライドごとに見出しを付けたい場合は、タイトル付きのレイアウト
レイアウトを選ぶと、ダイアログボックス内のプレビューで配置のイメージを確認できます。
枠の形
[枠の形]では、画像に付ける枠のデザインを選べます。角を丸くしたり、影を付けたりすることで、画像が並んだスライドに統一感が出ます。設定はアルバム内のすべての画像に適用されるため、どの画像にも合う控えめな枠を選ぶと全体がまとまります。
テーマ
[テーマ]の横にある[参照]をクリックすると、アルバムに適用するテーマを選べます。社内資料として使う場合は、普段使っているテーマを選んでおくと、ほかの資料と見た目をそろえやすくなります。
キャプションとテキストを追加する
すべての画像の下にキャプションを付ける
[写真のオプション]で、すべての画像の下にキャプションを表示するチェックボックスをオンにすると、各画像の下に説明文の枠が追加されます。キャプションには、既定で画像のファイル名が入ります。
ファイル名をそのまま説明文として使えるようにしておけば、作成後に1つずつ入力し直す手間を減らせます。説明を変えたい場合は、作成後に標準表示でキャプションの枠をクリックして編集します。
このチェックボックスが選べない(淡色表示になっている)場合は、[写真のレイアウト]が「スライドに合わせる」になっている可能性があります。先に別の写真のレイアウトを選んでからチェックボックスを確認してください。
テキストボックスを挟む
ダイアログボックスの[新しいテキスト ボックス]を使うと、画像の並びの中に文字を入力するための枠を追加できます。章の区切りや、画像の補足説明を入れたい位置に配置すると、写真だけが続く資料よりも内容が伝わりやすくなります。
白黒表示にする
[写真のオプション]では、すべての画像を白黒で表示する設定も選べます。印刷を前提にした資料で色の差が気になる場合や、雰囲気をそろえたい場合に使えます。
画像ごとの向きや明るさを調整する
[アルバムの写真]の一覧で画像を選ぶと、ダイアログボックス内のボタンで、次の調整ができます。
- 画像を時計回り・反時計回りに回転する
- 明るさを上げる・下げる
- コントラストを上げる・下げる
スマートフォンで撮影した写真の向きがそろっていない場合などに、スライドを作る前の段階で整えておけます。
作成後にフォトアルバムを編集する
作成したフォトアルバムは、あとから設定を変更できます。
- フォトアルバムのプレゼンテーションを開く
- [挿入]タブの[フォト アルバム]の下の矢印をクリックし、[フォト アルバムの編集]をクリックする
- 画像の追加・削除、並び順、レイアウト、キャプションなどを変更する
- [更新]をクリックして変更を反映する
画像を外したい場合は、[アルバムの写真]の一覧で画像を選び、[削除]をクリックします。
作業の順番としては、画像の追加や並び順、レイアウトの変更をフォトアルバムの編集画面で先に済ませ、スライドごとの細かな装飾は最後に行うと、全体の構成を見直しやすくなります。
仕事の資料で使うときの工夫
- 画像のファイルサイズが大きいと、プレゼンテーション全体が重くなるため、作成後に図の圧縮を検討する
- 報告書として配布する場合は、キャプションに撮影場所や作業内容など、見る人が必要とする情報を入れる
- スクリーンリーダーを使う人にも内容が伝わるよう、重要な画像には代替テキストを設定する
- 作成したスライドを既存の資料に取り込んだら、テーマやフォントがそろっているかを確認する
まとめ
PowerPointのフォトアルバム機能を使うと、複数の画像を選ぶだけで、レイアウトのそろったスライドをまとめて作成できます。
- [挿入]タブの[フォト アルバム]→[新しいフォト アルバム]から画像を一括挿入する
- 挿入前にファイル名を番号付きで整えておくと、並び順とキャプションの両方で手間が減る
- 写真のレイアウト・枠の形・テーマで見た目をそろえる
- 作成後は[フォト アルバムの編集]から追加・削除・設定変更ができる
フォトアルバムは新しいプレゼンテーションとして作られる点を押さえておけば、報告資料や記録資料の下準備にも活用できます。画像を何枚も貼り付ける作業が多い場合は、まずこの機能でスライドの土台を作るところから試してみてください。