今回は、PowerPointの「図のリセット」を使って、スライドに挿入した画像の書式やサイズを元の状態に戻す方法を紹介します。
この記事は、Windows版のPowerPoint(Microsoft 365、PowerPoint 2024/2021など)のデスクトップアプリを前提にしています。Mac版やWeb版では、ボタンの位置や表示されるメニューが異なる場合があります。
図のリセットが役立つ場面
画像に影や枠線を付けたり、色や明るさを調整したり、トリミングしたりと、PowerPointでは画像の見た目をいろいろと変えられます。ただ、調整を重ねるうちに「最初の状態のほうがよかった」と感じることもあります。
元に戻す操作(Ctrl+Z)を何度も繰り返す方法もありますが、どこまで戻せばよいか分かりにくく、ほかの編集まで取り消してしまうおそれがあります。そんなときに便利なのが、[図の形式]タブにある「図のリセット」です。画像に加えた書式をまとめて取り除けます。
図のリセットで戻せる主な書式
- 影、反射、光彩、ぼかしなどの図の効果
- 図のスタイルや枠線
- 明るさ・コントラスト、色の変更、アート効果などの調整
図のリセットの基本操作
- 書式を取り除きたい画像をクリックして選択する
- リボンに表示される[図の形式]タブを開く
- [調整]グループにある[図のリセット]をクリックする
これで、画像に適用していた書式が取り除かれます。[図の形式]タブは画像を選択したときだけ表示されるため、タブが見当たらない場合は、画像が選択されているかを確認してください。
「図のリセット」と「図とサイズのリセット」の違い
[図のリセット]ボタンの横にある矢印をクリックすると、2つの項目が表示されます。目的に合わせて選び分けることが大切です。
図のリセット
画像に加えた書式(効果や色の調整など)を取り除き、サイズはそのままにします。スライド上のレイアウトを崩さずに、見た目の加工だけをやり直したいときに向いています。
図とサイズのリセット
書式に加えて、画像の大きさも挿入した元のサイズに戻します。トリミングも解除されるため、画像全体を元の状態から作り直したいときに使います。
元の画像が大きい場合、実行するとスライドからはみ出すほど拡大されることがあります。その場合は、ハンドルをドラッグしてサイズを調整し直すか、[図の形式]タブの[サイズ]グループで高さと幅を指定してください。
使い分けの目安
- 配置とサイズは気に入っているが、色や効果をやり直したい → 図のリセット
- トリミングを含めて最初からやり直したい → 図とサイズのリセット
- 画像そのものを差し替えたい → 図のリセットではなく[図の変更]を使う
図のリセットを使うときの注意点
アニメーションや配置は書式とは別に扱われる
図のリセットは、画像そのものの見た目に関わる書式を戻す機能です。画像に設定したアニメーションや、スライド上の位置まで初期化するものではありません。アニメーションを外したい場合は、[アニメーション]タブで個別に設定を変更します。
保存のタイミングで結果が変わる場合がある
Microsoftのヘルプでは、図のリセットは「前回の保存以降に適用した書式」を取り除く機能として説明されています。バージョンや状況によって結果が異なる可能性があるため、リセット後に期待した状態になっているかを確認し、意図と違えばCtrl+Zで直前の状態に戻しましょう。
複数の画像をまとめて処理するときは結果を確認する
複数の画像を選択した状態で図のリセットを実行できる場合もありますが、画像ごとに加えた加工の内容が違うと、仕上がりにばらつきが出ることがあります。重要なスライドでは、1枚ずつリセットして結果を確かめるほうが安心です。
図のリセットと組み合わせたい画像編集のTips
加工前の画像をスライド外に複製しておく
大きく加工する前に、画像をCtrl+Dなどで複製し、スライドの外側(編集画面の灰色の領域)に置いておくと、比較用として使えます。スライド外に置いたオブジェクトはスライドショーでは表示されないため、作業中の見本として便利です。作業が終わったら削除しておきましょう。
トリミングだけを調整し直したいとき
トリミングの範囲だけ変えたい場合は、リセットせずに[図の形式]タブの[トリミング]を再度クリックすれば、切り取った部分を含めて範囲を調整し直せます。サイズまで戻す必要がなければ、こちらのほうが手早く済みます。
書式を整えた画像の設定を他の画像へコピーする
リセット後に改めて整えた画像の見た目を、ほかの画像にもそろえたい場合は、[ホーム]タブの[書式のコピー/貼り付け]が使えます。整えた画像を選択してからボタンを押し、適用したい画像をクリックすると、効果や枠線などの書式がまとめて反映されます。
図の書式設定作業ウィンドウで細かく見直す
画像を右クリックして[図の書式設定]を開くと、効果や色の調整値を項目ごとに確認できます。全部をリセットするほどではなく、一部の効果だけを外したい場合は、作業ウィンドウで該当する項目を「なし」に戻すほうが手間をかけずに済みます。
まとめ
PowerPointの図のリセットを使うと、画像の加工を手早くやり直せます。要点を振り返ります。
- 画像を選択し、[図の形式]タブ→[調整]グループ→[図のリセット]で書式を取り除ける
- サイズを保ったまま見た目だけ戻すなら図のリセット、トリミングやサイズも戻すなら図とサイズのリセット
- アニメーションや位置はリセットの対象外なので、必要に応じて別に操作する
- 一部の効果だけを外したいときは、図の書式設定作業ウィンドウで個別に調整する
画像の加工で迷ったときの戻り先として、図のリセットの使い方を覚えておくと、スライド作りを落ち着いて進められます。