今回は、PowerPointのアウトライン表示を使って、文字だけでプレゼンテーション全体の構成を作成・整理する方法を紹介します。
この記事は、PowerPoint for Microsoft 365、PowerPoint 2024、PowerPoint 2021、PowerPoint 2019、PowerPoint 2016のWindows版を前提にしています。Mac版のPowerPointにもアウトライン表示はありますが、キーボード操作など一部が異なる場合があります。
アウトライン表示とは
スライドの文字だけを一覧で扱える表示モード
アウトライン表示は、各スライドのタイトルと本文のテキストを、目次のような階層構造で一覧表示するモードです。画面左側にスライド番号とアイコン、その横にタイトルが並び、本文はタイトルの下に字下げされて表示されます。
画像や図形は表示されないため、デザインに気を取られずに、話の流れや内容の過不足に集中できるのが特長です。
アウトライン表示が向いている場面
- 新しくプレゼンテーションを作るとき、まず全体の骨組みを考えたい。
- スライドの順番や、箇条書きの並びを入れ替えたい。
- 全体を通して読み、話の流れに無理がないか確認したい。
- 複数のスライドの文言をまとめて見直したい。
特に、スライドを1枚ずつ作り込む前に構成を固めておくと、後からの大きな作り直しを減らせます。
アウトライン表示の開き方
[表示]タブから切り替える
- リボンの[表示]タブを開きます。
- [プレゼンテーションの表示]グループにある[アウトライン表示]をクリックします。
画面左側のサムネイルがあった場所に、テキストの一覧が表示されます。右側には選択しているスライドがそのまま表示されるため、文字を編集しながらスライドの見た目も確認できます。
元に戻すときは、同じ[表示]タブの[標準]をクリックします。PowerPoint 2013以降では、標準表示の左側にアウトラインのタブはなく、アウトラインを使うには[表示]タブから切り替える仕組みになっています。
アウトライン表示で構成を作成する手順
スライドのタイトルを先に並べる
構成を作るときは、まず各スライドのタイトルだけを先に入力していくのがおすすめです。
- アウトライン表示で、1枚目のスライドのタイトル位置にカーソルを置き、タイトルを入力します。
- Enterキーを押すと、次のスライドが追加されます。
- 同じように、2枚目以降のタイトルを入力していきます。
タイトルを並べ終えた段階で、プレゼンテーション全体の目次ができあがります。この時点で話の順番を見直しておくと、組み立てがぶれにくくなります。
Tabキーで本文へ、Shift+Tabキーでタイトルへ
アウトライン表示では、行のレベルをキーボードで切り替えられます。
- Tabキー:行のレベルを1段下げます。スライドのタイトル行で押すと、その行は前のスライドの本文(箇条書き)になります。
- Shift+Tabキー:行のレベルを1段上げます。本文の1段目で押すと、その行は新しいスライドのタイトルになります。
たとえば、タイトルを入力してEnterキーを押すと次のスライドのタイトル行ができますが、そこでTabキーを押せば、前のスライドの箇条書きとして入力を続けられます。本文の入力中にEnterキーを押すと同じレベルの行が追加され、Shift+Tabキーで上のレベルへ戻れます。
この操作に慣れると、キーボードから手を離さずに、スライドの追加と本文の入力を続けて行えるようになります。
箇条書きは階層を意識して書く
本文をTabキーでさらに下げると、2段目、3段目の箇条書きになります。ただし、階層を深くしすぎるとスライドが読みにくくなります。本文は2段目程度までに収めることを目安にすると、聞き手に伝わりやすいスライドになります。
アウトライン表示で構成を整理するコツ
スライドや箇条書きの順番を入れ替える
アウトライン表示では、スライドや箇条書きの順番を変更できます。スライド単位で移動したい場合は、スライドのアイコン部分をドラッグして移動先まで動かします。箇条書きの行も、行頭部分をドラッグして並べ替えられます。
本文ごとまとめて移動できるため、サムネイルで順番を入れ替えるよりも、内容を読みながら流れを組み替えられる点が便利です。
折りたたんでタイトルだけを確認する
スライドの枚数が増えてきたら、アウトラインを右クリックしたときに表示される[折りたたみ]の項目を使うと、本文を隠してタイトルだけの一覧にできます。全体の流れを確認したいときに役立ちます。確認が終わったら[展開]で元に戻せます。
テキストが表示されない場合の確認ポイント
アウトライン表示に表示されるのは、スライドのタイトルや本文のプレースホルダーに入力したテキストです。自分で挿入したテキストボックスや図形内の文字は、アウトラインには表示されません。
アウトライン表示で構成を管理したい場合は、スライドのレイアウトに用意されたプレースホルダーに文字を入力するようにしましょう。プレースホルダーを使っておくと、デザインやレイアウトを変更したときにも文字の配置が整いやすくなります。
アウトライン表示を活用した作業の流れ
構成からデザインへ進める
効率よくプレゼンテーションを作るには、次の順番で進める方法がおすすめです。
- アウトライン表示で、すべてのスライドのタイトルを入力して構成を作成する。
- Tabキーを使って、各スライドに伝えたい要点を箇条書きで入力する。
- 全体を読み通し、順番の入れ替えや内容の追加・削除を行う。
- 標準表示に戻り、図や画像、グラフなどを加えて見た目を整える。
文章の構成とデザインの作業を分けることで、それぞれの作業に集中しやすくなります。
完成後の見直しにも使う
スライドが完成した後も、アウトライン表示は文言の見直しに役立ちます。タイトルの表現がそろっているか、同じ内容が重複していないか、話の流れに飛躍がないかを、文字だけで確認できます。スライドを1枚ずつめくるより、全体の文章を通して読める分、気付けることが増えます。
まとめ
PowerPointのアウトライン表示を使うと、デザインを気にせず、文字だけでプレゼンテーションの構成を作成・整理できます。
- [表示]タブの[アウトライン表示]で切り替え、[標準]で元に戻す。
- まずタイトルを並べて全体の目次を作り、その後に本文を入力する。
- Tabキーでレベルを下げ、Shift+Tabキーでレベルを上げてスライドと箇条書きを切り替える。
- ドラッグで順番を入れ替え、折りたたみでタイトルだけを確認する。
- アウトラインに表示されるのはプレースホルダーのテキストなので、本文はプレースホルダーに入力する。
スライド作りで手が止まったときは、アウトライン表示で構成を文字に起こすところから始めてみてください。