今回は、Wordの記号と特殊文字の挿入機能と、文字コード入力(Unicode・ASCII)を使って、キーボードに無い記号をすばやく入力する方法とコツを紹介します。
この記事は、Windows版のWord(Microsoft 365、Word 2024/2021など)を前提にしています。Mac版でも[挿入]タブから記号を入れられますが、メニューの名前やショートカットキーの扱いが異なる部分があります。また、Web版のWordではデスクトップ版と同じ操作ができない場合があるため、必要に応じてデスクトップ版で作業してください。ボタンの名前や配置は、バージョンや画面の幅によって変わることがあります。
Wordで記号を入力する方法は大きく3つ
Wordで「©」「§」「√」「□」のような記号を入れたいとき、主な方法は次の3つです。
- [記号と特殊文字]ダイアログボックスから一覧で選ぶ
- Unicodeの文字コード+Alt+Xで変換する
- Altキー+テンキーでASCIIの文字コードを入力する
はじめて使う記号は一覧から探し、何度も使う記号は文字コードやショートカットキーで入れる、という使い分けをすると、作業の手間を減らせます。
[記号と特殊文字]から一覧で選んで挿入する
もっとも基本的なのが、ダイアログボックスから記号を選ぶ方法です。目で見て探せるため、記号の名前や読み方がわからないときにも使えます。
基本の操作手順
- 文書内の、記号を入れたい位置にカーソルを置きます。
- [挿入]タブの[記号と特殊文字](環境によっては[記号]と表示)を選びます。
- 一覧に目的の記号があればクリックします。無い場合は[その他の記号]を選びます。
- ダイアログボックスで記号を探し、ダブルクリックすると文書に挿入されます。
- 入れ終わったら[閉じる]を選びます。
[記号と特殊文字]ボタンを押したときに最初に表示される小さな一覧には、最近使った記号が並びます。同じ記号を繰り返し使う場合は、2回目以降はこの一覧から選ぶだけで済みます。
フォントの選び方がポイント
記号を探すときに知っておきたいのは、フォントによって含まれている文字が違うという点です。あるフォントでは見つからない記号も、別のフォントには収録されていることがあります。
Microsoftのサポート情報では、多くのUnicode記号がSegoe UI Symbolフォントに収録されていると案内されています。ダイアログボックス上部の[フォント]の一覧からSegoe UI Symbolを選ぶと、矢印や図形、チェックマークなどの記号を探しやすくなります。
また、[種類]の一覧を使うと、「数字の形」「矢印」などの分類ごとに記号を絞り込めます。たとえば分数の記号を探すときは、[種類]で[数字の形]を選ぶと見つけやすくなります。ただし、フォントによってはこの分類の記号が含まれていないことがあります。
[特殊文字]タブも活用する
ダイアログボックスには[特殊文字]タブがあり、ダッシュ(—)、セクション記号(§)、著作権記号(©)、登録商標記号(®)などがまとまっています。一覧の右側には、それぞれの文字に割り当てられたショートカットキーが表示されます。
たとえば、Ctrl+Alt+Cで著作権記号(©)を入力できます。よく使う特殊文字は、ここでショートカットキーを確認して覚えておくと、ダイアログボックスを開かずに入力できるようになります。
文字コードを調べる方法
文字コードで入力するには、まず目的の記号のコードを知る必要があります。コードは[記号と特殊文字]ダイアログボックスで確認できます。
- [挿入]タブの[記号と特殊文字]から[その他の記号]を開きます。
- 目的の記号をクリックして選択します。
- ダイアログボックスの右下にある[文字コード]と、その横のコード体系の欄を確認します。
コード体系の欄が「Unicode (16 進)」であればUnicodeの文字コード、「記号 (10 進)」であればASCIIの文字コードです。どちらかによって入力方法が変わるので、ここをメモしておきます。
Unicodeの文字コード+Alt+Xで入力する
Unicodeの文字コードがわかれば、WordではAlt+Xを使って、コードを記号に変換できます。
操作手順
- 記号を入れたい位置に、16進数の文字コードを半角で入力します。
- 入力直後にAlt+Xを押します。
- 入力したコードが記号に置き換わります。
例として、次のようなコードがあります。
- 「221A」+Alt+X → √(ルート記号)
- 「25A1」+Alt+X → □(四角形)
- 「2206」+Alt+X → ∆(増分記号)
- 「0024」+Alt+X → $(ドル記号)
うまく変換されないときのコツ
文字コードの直前に英数字があると、Wordがその文字までコードの一部とみなして、別の記号に変換してしまうことがあります。こうしたときは、次のどちらかの方法で対処できます。
- コードの部分だけを選択してからAlt+Xを押す
- コードの前に「U+」を付けて入力してからAlt+Xを押す
たとえば「1」の直後に「μ」を入れたい場合、「1B5」と入力してAlt+Xを押すと意図しない文字になりますが、「1U+B5」と入力すれば「1μ」になります。数字や英字の直後に記号を続けるときは、「U+」を付ける習慣をつけておくと失敗を減らせます。
また、変換結果が思った形で表示されない場合は、使用しているフォントがその文字に対応しているかを確認してください。
Altキー+テンキーでASCIIの文字コードを入力する
コード体系が「記号 (10 進)」と表示される文字は、Altキーを押しながらテンキーで数字を入力する方法で入れられます。
操作手順
- テンキーのNum Lockをオンにします。
- Altキーを押したまま、テンキーで文字コードを入力します。
- Altキーを離すと、記号が入力されます。
例として、次のようなコードがあります。
- Alt+0176 → °(度)
- Alt+0169 → ©(著作権)
- Alt+0174 → ®(登録商標)
- Alt+0167 → §(セクション)
注意したいポイント
- 数字はキーボード上段の数字キーではなく、テンキーで入力します。テンキーが無いノートパソコンでは、この方法が使いにくい場合があるため、Alt+Xの方法や[記号と特殊文字]を使うのがおすすめです。
- 文字コードは4桁で入力します。コードが4桁に満たない場合は、先頭に0を付けて4桁にします。
- Wingdingsなど、特定の記号用フォントの文字を入れたい場合は、先にフォントをそのフォントに切り替えてから入力し、入力後に元のフォントへ戻します。
記号入力をもっと楽にするためのTips
よく使う記号はオートコレクトに登録する
同じ記号を何度も入力する場合は、オートコレクトを使って、決まった文字列を入力すると自動で記号に置き換わるようにする方法もあります。Microsoftのサポート情報でも、繰り返し使う記号の入力方法としてオートコレクトの活用が案内されています。報告書でチェックマークを多用する場合などに便利です。
記号の大きさは文字と同じように調整できる
挿入した記号は、通常の文字と同じように扱えます。記号だけを選択してフォントサイズを変更すれば、大きさを周りの文字に合わせて調整できます。色や太字の設定も同様です。
ほかのOfficeアプリでは動作が異なる場合がある
Alt+XによるUnicodeの変換は、Wordで使える便利な方法ですが、Microsoftのサポート情報では、PowerPointなど一部のOfficeアプリでは、Unicodeのコードを文字に変換できないと説明されています。そうしたアプリでは、[記号と特殊文字]ダイアログボックスや、Windowsに付属している文字コード表(タスクバーの検索ボックスに「文字」と入力して起動)から文字をコピーして貼り付ける方法を使います。
入力方法の使い分けの目安
- 初めて使う記号・名前がわからない記号:[記号と特殊文字]ダイアログボックスで探す
- 最近使った記号:[記号と特殊文字]ボタンの一覧から選ぶ
- コードを覚えている記号:Alt+X、またはAlt+テンキーで入力する
- 頻繁に使う記号:ショートカットキーやオートコレクトを使う
まとめ
Wordで記号を入力するときは、[挿入]タブの[記号と特殊文字]から一覧で選ぶ方法が基本です。フォントによって収録されている記号が違うため、見つからないときはSegoe UI Symbolなどにフォントを切り替えて探してみてください。
よく使う記号は、ダイアログボックスで文字コードを確認しておくと、次からはUnicodeのコード+Alt+Xや、Alt+テンキーで直接入力できます。英数字の直後に記号を続けるときは「U+」を付ける、テンキーで入力するときはNum Lockを確認する、といった小さな工夫で入力ミスを防げます。
入力方法を場面に応じて使い分けて、記号を含む文書を手早く仕上げましょう。