【Word】検索と置換でワイルドカードを使って文字列をまとめて整える方法

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今回は、Wordの検索と置換でワイルドカードを使い、決まったパターンの文字列をまとめて探したり書き換えたりする方法を紹介します。

この記事は、Microsoft 365のWord(Windows版デスクトップアプリ)を前提にしています。Mac版のWordでも「高度な検索と置換」から同様の設定ができますが、画面の名前や配置が一部異なります。また、Web版のWordで使えるのは基本的な検索と置換(大文字と小文字の区別、完全一致など)が中心で、ワイルドカードのような細かい指定はデスクトップ版で行う形になります。

ワイルドカードとは何か

通常の検索では、入力した文字とまったく同じ文字列だけが見つかります。一方、ワイルドカードを使うと「任意の1文字」「数字が3桁続く部分」「特定の文字以外」といった文字の並び方のルールで検索できます。

たとえば、文書の中に「第1章」「第2章」「第3章」…と並んでいる場合、通常の検索では1つずつ探す必要があります。ワイルドカードを使えば、それらをひとつの検索条件でまとめて見つけられます。

日付の書き方をそろえたい、不要な空白を整理したい、型番や番号の表記を統一したいといった場面で役立ちます。

ワイルドカードを有効にする手順

ワイルドカードは、詳細なオプションを表示した「検索と置換」ダイアログで有効にします。

  1. Ctrl+Hを押すか、[ホーム]タブの[編集]グループにある[置換]を選びます。
  2. 「検索と置換」ダイアログが開いたら、左下の[オプション]を選んで詳細な設定を表示します。
  3. [ワイルドカードを使用する]にチェックを入れます。
  4. [検索する文字列]にワイルドカードを含む条件を入力します。
  5. [次を検索]で見つかる箇所を確認してから、置換を行います。

日本語版のWordでは、[あいまい検索(日)]にチェックが入っていると、ワイルドカードの項目を選べないことがあります。その場合は、先にあいまい検索のチェックを外してください。

なお、記号を覚えていなくても、ダイアログの[特殊文字]ボタンから一覧を選んで入力できます。慣れないうちは、この一覧を見ながら組み立てると入力ミスを減らせます。

よく使うワイルドカードの記号

ワイルドカードの記号は、半角で入力します。全角の「?」や「*」はただの文字として扱われるため注意が必要です。

任意の文字を表す記号

  • ?:任意の1文字を表します。「第?章」で「第1章」「第5章」などが見つかります。
  • *:任意の長さの文字列を表します。「【*】」とすると、隅付き括弧で囲まれた部分をまとめて探せます。

文字の候補や範囲を指定する記号

  • [ ]:括弧内のどれか1文字を表します。「[春夏]期」で「春期」と「夏期」が見つかります。
  • [-]:文字の範囲を表します。「[0-9]」で半角数字1文字を指定できます。範囲は小さいほうから大きいほうへ書きます。
  • [!]:括弧内の文字以外の1文字を表します。「[!0-9]」は半角数字以外の1文字です。

繰り返しの回数を指定する記号

  • {n}:直前の文字や条件がちょうどn回続く部分を表します。「[0-9]{3}」で半角数字3桁です。
  • {n,}:n回以上続く部分を表します。
  • {n,m}:n回からm回まで続く部分を表します。
  • @:直前の文字が1回以上続く部分を表します。

単語の先頭と末尾を表す記号

<は単語の先頭、>は単語の末尾を表します。英単語のように単語の区切りがはっきりしている文章で使いやすい記号です。日本語の文章は単語の区切りがあいまいなため、思ったとおりに一致しないことがあります。

実務で使える置換パターンの例

ここからは、文書の整理で使いやすい例を紹介します。どれも[ワイルドカードを使用する]にチェックを入れた状態で入力します。

郵便番号の形式をまとめて探す

[検索する文字列]に「[0-9]{3}-[0-9]{4}」と入力すると、「123-4567」のような半角の郵便番号の形をした部分を探せます。表記の確認や、抜けている箇所のチェックに使えます。

日付の書き方を「年月日」にそろえる

ワイルドカードでは、丸括弧( )で囲んだ部分をグループとして扱い、置換後の文字列で「\1」「\2」のように番号で呼び出せます。

  • 検索する文字列:([0-9]{4})/([0-9]{1,2})/([0-9]{1,2})
  • 置換後の文字列:\1年\2月\3日

この設定で「2026/4/1」は「2026年4月1日」に置き換わります。グループの番号は、検索する文字列の左から順に1、2、3と数えます。

語順を入れ替える

同じ仕組みを使うと、順番の入れ替えもできます。たとえば、半角スペースで区切った「山田 太郎」を「太郎 山田」の順に入れ替えたい場合は、検索する文字列を「(山田) (太郎)」、置換後の文字列を「\2 \1」とします。名簿や一覧で表記の順序をそろえたいときに応用できます。

連続した半角スペースを1つにする

検索する文字列に「半角スペース+{2,}」と入力し、置換後の文字列に半角スペースを1つだけ入力すると、2つ以上続いた半角スペースを1つにまとめられます。コピーして貼り付けた文章の体裁を整えるときに便利です。

記号そのものを検索する

ワイルドカードを有効にすると、「?」や「*」などは特別な意味を持ちます。記号そのものを探したいときは、前に\(円記号またはバックスラッシュ)を付けます。「\?」で半角の疑問符を検索できます。

失敗を防ぐためのコツ

ワイルドカードによる置換は、一度に多くの箇所を書き換えられる反面、条件を少し間違えるだけで意図しない部分まで変わってしまいます。次の点を意識すると安心です。

  • 作業前にファイルを複製しておく:大量の置換を行う前に、元の文書を別名で保存しておくと、元に戻したいときに対応しやすくなります。
  • まず[次を検索]で確認する:[すべて置換]の前に、検索条件がどこに一致するかを確認します。
  • 1件ずつ[置換]を使う:一致する箇所が多くない場合は、[置換]で内容を確かめながら進めると誤変換を防げます。
  • 範囲を選択してから実行する:特定の段落や表だけを対象にしたい場合は、先にその範囲を選択しておきます。
  • 「*」は範囲が広がりやすい:「【*】」のような条件は、括弧が閉じられていない箇所があると、次の括弧まで一致することがあります。結果を確認しながら使います。
  • 書き換えに失敗したらCtrl+Z:直後であれば、元に戻す操作で置換前の状態に戻せます。

書式の置換と組み合わせる

「検索と置換」ダイアログの[書式]ボタンを使うと、ワイルドカードで見つけた文字列に太字や色などの書式をまとめて設定することもできます。

  1. [検索する文字列]にワイルドカードの条件を入力します。
  2. [置換後の文字列]の欄を選択し、文字は空欄のままにします。
  3. [書式]から[フォント]などを選び、設定したい書式を指定します。
  4. [次を検索]で対象を確認してから置換します。

たとえば「※*。」のような条件を使えば、注意書きの文だけに色を付けるといった使い方ができます。置換後の文字列を空欄にした場合でも、書式を指定していれば文字列はそのまま残り、書式だけが変わります。

まとめ

Wordの検索と置換でワイルドカードを使うと、文字そのものではなく「文字の並び方」を条件にして、まとめて検索や書き換えができます。

  • Ctrl+Hで「検索と置換」を開き、[オプション]から[ワイルドカードを使用する]にチェックを入れる
  • 「?」「*」「[ ]」「{n}」などの記号は半角で入力する
  • 丸括弧で囲んだグループを「\1」「\2」で呼び出すと、日付の形式変更や語順の入れ替えができる
  • 記号そのものを探すときは「\」を前に付ける
  • [すべて置換]の前に[次を検索]で一致する箇所を確認し、元の文書も保存しておく

最初は「第?章」のような簡単な条件から試し、慣れてきたらグループを使った置換に広げていくと、表記の統一や文書の手直しにかかる手間を減らせます。