今回は、Wordで作成する文書において、特定の文章(段落)の背景に色を付けて強調する「網かけ」機能の使い方と、文字だけを強調する場合との違いについて紹介します。
段落の網かけ機能とは
Wordで案内状やマニュアルを作成している時、「ここだけは絶対に読んでほしい」という重要な注意事項や、補足説明のコラムなどを目立たせたい場面があります。
文字を太字にしたり赤色にしたりするだけでは少し弱いと感じる時、その文章の背景全体に薄い色を塗る「網かけ」という装飾が効果的です。テキストボックスをわざわざ作成しなくても、数回のクリックで文章を四角く囲んだような美しいレイアウトを作ることができます。
段落全体に網かけを設定する手順
文章の背景に色を付ける基本的な操作は以下の通りです。
- 網かけを設定したい段落(文章)の中のどこかをクリックしてカーソルを置きます。(複数行にまたがる場合は、ドラッグして選択します)
- 「ホーム」タブを開きます。
- 「段落」グループの中にある「塗りつぶし(ペンキのバケツのアイコン)」の横の矢印をクリックします。
- 表示されたカラーパレットから、背景にしたい色(薄いグレーやパステルカラーなど)を選択します。
これだけで、カーソルを置いた段落の左端から右端まで、帯状に背景色が付きます。
文字に対する網かけとの違いに注意
Wordで背景に色を付ける際、よく似た機能として「文字の網かけ」と「蛍光ペン」があります。これらと「段落の塗りつぶし(網かけ)」は、見た目や用途が異なります。
文字の網かけ(蛍光ペン)との違い
蛍光ペン機能や、フォントグループにある「文字の網かけ(Aの文字の背景が青くなっているアイコン)」を使うと、文字が入力されている部分だけに色が付きます。
つまり、行の途中で文字が終わっている場合、色もそこで途切れてしまいます。一方、「段落の塗りつぶし」を使うと、文字がない余白の部分も含めて、ページの左の余白から右の余白まで(インデントの幅に合わせて)まっすぐに色が塗られるため、ブロックとして情報がまとまって見えます。
「特定の単語」を目立たせたい時は蛍光ペンを、「文章のかたまり」を目立たせたい時は段落の塗りつぶしを使う、と覚えておくとよいでしょう。
網かけのデザインをさらに整えるコツ
単に色を塗るだけでも目立ちますが、さらにひと手間加えることで、よりプロフェッショナルな見栄えになります。
段落の上下左右に余白(隙間)を作る
段落を塗りつぶした直後は、文字と色の境界線がギリギリすぎて、少し窮屈に見えることがあります。テキストボックスのように、文字の周りに少し余白を持たせたい場合は、「段落罫線」の機能を使います。
- 色を付けた段落を選択します。
- 「ホーム」タブの「段落」グループにある「罫線(田の字のアイコン)」の右の矢印をクリックし、一番下の「線種とページ罫線と網かけの設定」を選びます。
- 「罫線」タブを選択し、右下にある「オプション」ボタンをクリックします。
- 「文字列との間隔」という項目で、上、下、左、右の数値を「1mm」や「2mm」など、少し増やして「OK」を押します。
これで、背景色の枠が少し広がり、文字が読みやすくなります。
枠線と組み合わせてコラム風にする
背景色だけでなく、同じダイアログボックスの「罫線」タブから「囲む」を選び、外側に線を引くことで、雑誌のコラム記事のような独立したボックスデザインを作ることも可能です。
線の種類を二重線にしたり、線の色を背景色よりも少し濃い同系色にしたりすると、デザインの完成度が高まります。
まとめ
Wordの「段落の塗りつぶし(網かけ)」機能は、テキストボックスを使わずに文章をブロックとして強調できる非常に便利な機能です。文字単位の強調(蛍光ペン)と使い分け、罫線のオプションで余白を調整するテクニックを組み合わせることで、読み手の視線を自然に誘導する、メリハリのある美しい文書を作成することができます。重要なメッセージを確実に伝えるためのレイアウト術として、ぜひ活用してみてください。