今回は、Wordのフッターに章タイトルを表示して長文を読みやすくする方法を紹介します。
フッターに章タイトルを入れる効果
長いWord文書では、読み手が今どの章を読んでいるのか分かりにくくなることがあります。ページ番号だけでは位置は分かっても、章や内容のまとまりまでは伝わりません。フッターに章タイトルを表示すると、印刷物やPDFで読み進めるときの目印になります。
業務マニュアル、報告書、規程文書、研修資料などでは、章ごとに内容が変わります。フッターに章タイトルがあると、ページをめくったときに文書の流れを追いやすくなります。フッターは補助情報を置く場所として使うと、本文を邪魔せずに案内を加えられます。
章タイトル表示に向く文書
すべての文書に章タイトル入りフッターが必要なわけではありません。短い案内文や1ページの通知では、フッター情報が多すぎるとかえって見づらくなります。
章タイトル表示が向くのは、ページ数が多く、見出し構成がはっきりしている文書です。
- 業務マニュアル:操作手順や章ごとの対象範囲を示しやすくなります。
- 研修テキスト:受講者が今の単元を把握しやすくなります。
- 報告書:章ごとの論点を追いやすくなります。
- 規程文書:該当する章を探しやすくなります。
- 提案書:読み手が構成を確認しながら読めます。
文書の読み方を想定し、章単位で参照される文書なら、フッターの章タイトルが役立ちます。
スタイルを使って章を整える
フッターに章タイトルを入れる前に、本文の見出しをスタイルで整えておきます。章タイトルに見出し1を使い、節タイトルに見出し2を使うようにすると、文書構造が安定します。
見出しが単なる太字や文字サイズ変更だけで作られていると、自動参照や目次との連携がしにくくなります。スタイルを使えば、目次、ナビゲーションウィンドウ、相互参照などにもつながります。
章タイトルをフッターへ表示する場合は、章の先頭に必ず同じスタイルを使うことが大切です。表記やスタイルが混在すると、意図した章名が表示されないことがあります。
セクション区切りで章ごとに変える
章ごとにフッターの内容を変えるには、セクション区切りを使う方法があります。章の先頭でセクションを分け、各セクションのフッターに章タイトルを入れます。
基本の流れは次の通りです。
- 章の先頭にカーソルを置きます。
- レイアウトタブからセクション区切りを挿入します。
- フッターを開きます。
- 前と同じヘッダーまたはフッターのリンクを必要に応じて解除します。
- その章のタイトルをフッターに入力します。
- 次の章でも同じように設定します。
この方法は分かりやすい反面、章が多い文書では手作業が増えます。章タイトルの変更があった場合は、フッター側も忘れずに直す必要があります。
フィールドで自動表示する方法
章タイトルを手入力で管理したくない場合は、StyleRefフィールドを使って、指定した見出しスタイルの文字をフッターに表示する方法があります。これにより、ページ上の見出しに応じた章タイトルを表示できます。
この方法では、本文の見出しスタイルが整っていることが前提です。見出し1を章タイトルとして使っていれば、フッターに見出し1の内容を参照させます。
フィールドを使うと、章タイトルを本文で修正したときにフッターも更新しやすくなります。ただし、フィールド更新が必要な場合があります。印刷前やPDF化前に、文書全体のフィールドを更新して表示を確認します。
ページ番号との並べ方
フッターにはページ番号も入れることが多いため、章タイトルとの並べ方を考えます。左に章タイトル、右にページ番号を置く形は読みやすく、印刷物でも扱いやすい配置です。
中央に文書名、右にページ番号、左に章タイトルを置く方法もあります。ただし、情報が多すぎるとフッターが窮屈になります。長い章タイトルが入る場合は、文書名を省く、章タイトルを短くする、フォントサイズを調整するなどの工夫が必要です。
フッターの文字は本文より控えめにします。本文と同じ大きさにすると、主役が分かりにくくなることがあります。フッターは読み手を案内する補助情報として整えると使いやすくなります。
章タイトルを短くする工夫
本文の見出しが長い場合、そのままフッターに入れると収まりにくくなります。章タイトルを短くできるなら、要点が分かる表現に整えます。
たとえば、本文の見出しが「申請書を提出する前に確認しておきたい入力項目」なら、フッターでは「申請書の提出前確認」のように短くできます。ただし、フィールドで自動表示する場合は本文見出しがそのまま出るため、見出し自体を短くするか、手入力の方法を使うかを選びます。
章タイトルを短くすると、フッターだけでなく目次も読みやすくなります。長文文書では、見出しの長さも設計の一部として考えます。
印刷とPDFで確認する
フッターは画面上では見えていても、印刷やPDFで位置が変わって見えることがあります。ページ余白、プリンター設定、PDF変換の方法によって、端に近い文字が読みづらくなる場合があります。
配布前には、PDF化して数ページを確認します。章が切り替わるページ、表や図が多いページ、ページ番号の桁数が変わるページを見ると、問題に気づきやすくなります。
フッターの章タイトルが本文に近すぎる場合は、下余白やフッター位置を調整します。余白を詰めすぎると読みにくくなるため、本文との距離を保ちます。
まとめ
Wordのフッターに章タイトルを表示すると、長文文書で読み手が現在位置を把握しやすくなります。見出しスタイル、セクション区切り、フィールドを使い分けることで、文書の構成に合った表示ができます。
運用しやすくするには、章タイトルをどのレベルの見出しから取るのか、ページ番号とどのように並べるのかを先に決めます。途中から設定を変えると、章によって表示が変わりやすくなります。テンプレートに設定しておけば、新しい文書でも同じフッター構成を使えます。
共同編集する文書では、章タイトルを変更した人がフッター表示も確認するルールにしておくと安心です。本文の見出しだけ直してフッターが古いまま残ると、印刷後に気づきにくくなります。
設定後は、ページ番号との配置、章タイトルの長さ、PDF化後の見え方を確認します。フッターに章タイトルを表示する工夫は、業務マニュアルや報告書などの長いWord文書を読みやすくする方法です。