【Word】PDFとの相互変換方法とメリット・デメリット

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WordとPDFの相互変換は、ビジネスシーンやプライベートでの文書作成において重要なスキルです。
文書を編集したい場合はWord形式が便利ですが、配布や保存を目的とする場合はPDF形式が適しています。
今回は、WordファイルとPDFファイルの相互変換方法と、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。

WordからPDFへの変換方法

WordファイルをPDFに変換する方法はいくつかあります。ここでは最も一般的な方法を紹介します。

1. 名前を付けて保存する方法

Wordに標準搭載されている機能を使うと、簡単にPDFに変換できます。

  1. Wordで文書を開いた状態で、「ファイル」タブをクリックします。
  2. 「名前を付けて保存」を選択します。
  3. 保存先を選択します。
  4. 「ファイルの種類」のドロップダウンリストから「PDF(*.pdf)」を選択します。
  5. 必要に応じてファイル名を入力し、「保存」をクリックします。

2. エクスポート機能を使う方法

エクスポート機能を使ってPDFに変換することもできます。

  1. Wordで文書を開いた状態で、「ファイル」タブをクリックします。
  2. 「エクスポート」を選択します。
  3. 「PDF/XPSドキュメントの作成」を選択します。
  4. 「発行」ボタンをクリックします。
  5. 保存先とファイル名を指定して「発行」をクリックします。

3. Adobe Acrobat DCがインストールされている場合

Adobe Acrobat DCがインストールされている場合は、追加の変換オプションが利用できます。

  1. Wordで文書を開いた状態で、「ファイル」タブをクリックします。
  2. 「Adobe PDFとして保存」を選択します。
  3. 設定オプションを確認して「保存」をクリックします。

PDFからWordへの変換方法

PDFファイルをWord形式に変換することもできます。

1. WordでPDFを開く方法

Word 2013以降では、PDFファイルを直接開いて編集することができます。

  1. Wordを起動します。
  2. 「ファイル」タブから「開く」を選択します。
  3. 「コンピューター」を選択し、「参照」をクリックします。
  4. 変換したいPDFファイルを選択して「開く」をクリックします。
  5. PDFからWordへの変換に関する確認メッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。

これにより、PDFファイルがWord文書として開かれ、編集できるようになります。

2. オンラインツールを使用する方法

Adobe AcrobatやSmallpdfなどのオンラインツールを使用して、PDFをWord形式に変換することもできます。

  1. Adobe AcrobatやSmallpdfなどのWebサイトにアクセスします。
  2. PDFをWordに変換する機能を選択します。
  3. 変換したいPDFファイルをアップロードします。
  4. 変換が完了したら、Word形式のファイルをダウンロードします。

3. Googleドライブを使用する方法

Googleドライブを使ってPDFをWord形式に変換することも可能です。

  1. PDFファイルをGoogleドライブにアップロードします。
  2. PDFファイルを右クリックし、「アプリで開く」から「Googleドキュメント」を選択します。
  3. Googleドキュメントで開いたら、「ファイル」→「ダウンロード」→「Microsoft Word (.docx)」を選択します。

WordとPDFの相互変換のメリット・デメリット

WordからPDFへの変換のメリット

  • 閲覧環境に依存しない:PDFはOSやソフトウェアに依存せず、どの環境でも同じレイアウトで表示されます。
  • 編集を制限できる:PDFは基本的に編集が難しいため、文書の改ざんを防ぐことができます。
  • ファイルサイズの最適化:PDFは一般的に圧縮されるため、同じ内容のWordファイルよりも小さくなることがあります。
  • 印刷に適している:PDFは印刷用フォーマットとして最適化されており、印刷時のレイアウト崩れが少なくなります。

WordからPDFへの変換のデメリット

  • 編集が困難:PDFは基本的に閲覧用のフォーマットであり、後から内容を編集することが難しくなります。
  • 変換による品質低下:複雑なレイアウトやフォントを使用している場合、変換時に品質が低下する可能性があります。

PDFからWordへの変換のメリット

  • 編集が容易:Wordに変換することで、文書の内容を自由に編集できるようになります。
  • 共同編集が可能:Wordファイルはクラウドサービスを通じて複数人での共同編集が容易です。
  • テンプレートとして再利用:既存のPDFをWordに変換して、テンプレートとして活用できます。

PDFからWordへの変換のデメリット

  • レイアウト崩れ:変換時にレイアウトが崩れることがあり、特に複雑な表や画像を含む文書では顕著です。
  • フォントの問題:PDFに埋め込まれていないフォントは、変換時に別のフォントに置き換えられることがあります。
  • 変換精度の問題:スキャンされたPDFの場合、OCR(光学文字認識)の精度によっては正確に変換されないことがあります。

利用シーンに応じた選択

Wordがおすすめのケース

  • 文書を作成・編集する段階
  • 複数人で共同編集する場合
  • 頻繁に内容を更新する必要がある文書
  • テンプレートとして使い回す文書

PDFがおすすめのケース

  • 最終版として配布する文書
  • 公式文書やレポートなど、編集されたくない文書
  • 印刷して使用する文書
  • 長期保存を目的とした文書
  • 異なるOS・環境で閲覧される文書

変換時の注意点

WordとPDFの相互変換を行う際には、以下の点に注意しましょう。

  • 複雑なレイアウト:表や画像、複雑なレイアウトを含む文書は、変換時に崩れる可能性があります。
  • フォント:特殊なフォントを使用している場合、変換後に表示が異なる場合があります。標準的なフォントを使用することをおすすめします。
  • セキュリティ:機密情報を含む文書をオンラインツールで変換する場合は、セキュリティに注意しましょう。信頼できるサービスを選ぶことが重要です。
  • PDFの種類:スキャンされたPDFは文字情報を持たないため、変換精度が低くなる可能性があります。元々デジタルで作成されたPDFの方が変換の精度は高くなります。

まとめ

WordとPDFの相互変換は、文書作成・管理の効率を高めるために役立つスキルです。
それぞれのフォーマットの特性を理解し、用途に応じて適切に使い分けることが重要です。
Word文書は編集のしやすさが最大の魅力であり、PDF文書は閲覧環境に依存せず、見た目を保持できる点が魅力です。