【PowerPoint】図形の結合でオリジナルのアイコンを作成する手順

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今回は、PowerPointの「図形の結合」機能を活用して、プレゼンテーション資料に使えるオリジナルのアイコンを自作する手順を紹介します。

オリジナルアイコンを作成するメリット

PowerPointで企画書や提案書を作成する際、テキストだけでは堅苦しくなりがちなスライドに視覚的なアクセントを加えるため、アイコンやピクトグラムを配置することがよくあります。「電話」や「メール」「人」といった基本的なアイコンは、PowerPointに標準で用意されているアイコンライブラリや、フリー素材サイトからダウンロードして使うのが一般的です。

しかし、自社の独自サービスを示すアイコンや、複数の要素が組み合わさった特殊な概念(たとえば「スマートフォンからクラウドへデータを送信する」など)を表すアイコンは、イメージにぴったり合うものがなかなか見つからないことがあります。妥協してイメージと違う画像を使ったり、テイストの異なるフリー素材を混在させたりすると、スライド全体に統一感がなくなり、洗練されていない印象を与えてしまいます。

そのようなときに活躍するのが、「図形の結合」という機能です。この機能を使えば、PowerPointに標準で入っている丸や四角といった単純な図形をパズルのように組み合わせたり、切り抜いたりすることで、自分だけのオリジナルアイコンを簡単に作成することができます。PowerPoint内で作成したアイコンは、色の変更やサイズの拡大縮小を行っても画質が劣化せず、スライドのテーマカラーに合わせた統一感のあるデザインを維持できるという大きな強みがあります。

図形の結合機能の基本と5つのパターン

「図形の結合」機能は、2つ以上の図形を選択したときにのみ使用できる機能です。図形の重なり方を利用して、5つの異なる結果を生み出すことができます。まずはこの5つの基本パターンを理解することが重要です。

結合メニューの表示方法

  1. スライド上に、ベースとなる図形を2つ以上描画し、一部が重なるように配置します。
  2. キーボードの「Shift」キーを押しながら、複数の図形をクリックして同時に選択します。このとき、「最初に選択した図形」の色や書式が、結合後の図形に引き継がれるというルールを覚えておきましょう。
  3. 画面上部に表示される「図形の書式」タブ(または「描画ツール」の「書式」タブ)をクリックします。
  4. 「図形の挿入」グループの中にある「図形の結合」というアイコンをクリックします。

5つの結合パターンの違い

メニューから選べる5つのパターンは以下の通りです。

  • 接合:選択したすべての図形を合体させ、外側の輪郭をなぞった1つの大きな図形にします。(例:丸と三角を接合して「吹き出し」を作る)
  • 型抜き/合成:図形が重なり合っている部分だけをくり抜き(透明にし)、重なっていない部分を残します。ドーナツのような穴あき図形を作る際に便利です。
  • 切り出し:図形同士の交線(輪郭線が交わる場所)で、図形をバラバラのパーツに分割します。パズルのピースを作るようなイメージです。
  • 重なり抽出:選択したすべての図形が共通して重なり合っている(重積している)部分だけを残し、それ以外の部分を削除します。(例:2つの円の重なりから「葉っぱ」の形を作る)
  • 単純型抜き:「最初に選択した図形」から、「後から選択した図形」が重なっている部分を削り取ります。クッキーの型抜きに最も近い操作です。

実践:簡単なアイコンを作ってみよう

基本操作を理解したところで、実際に業務で使いやすいシンプルなアイコンを作成する手順を解説します。

例1:「鍵穴」アイコンの作成

セキュリティやパスワードを表現する際によく使われる「鍵穴」のアイコンを作ってみましょう。

  1. 「挿入」タブから「図形」を選び、「楕円」を描画します。Shiftキーを押しながら描くときれいな正円になります。
  2. 次に、「二等辺三角形」を描画し、円の下半分に少し重なるように配置します。
  3. 円と三角形を両方選択します。このとき、後から色を変えやすいように、どちらを先に選択しても構いません。
  4. 「図形の書式」タブの「図形の結合」から「接合」を選択します。
  5. これで、円と三角形が一体化した鍵穴のベースが完成します。さらに、もう一つ小さな正円を描いて中心に配置し、「単純型抜き」でくり抜けば、よりリアルな鍵穴のシルエットになります。

例2:「ユーザー(人物)」アイコンの作成

プロフィールや顧客を表す人型のアイコンも、図形の組み合わせで簡単に作れます。

  1. 「楕円」を使って、頭の部分となる小さな正円を描きます。
  2. 「弦」または「半円」の図形を使って、体の部分(肩から下)を描き、頭の下に配置します。
  3. 2つの図形を選択し、「接合」をクリックして一体化させます。
  4. これだけでシンプルな人型アイコンが完成します。さらに四角形を重ねて「切り出し」を行えば、ネクタイや襟の形を作るなど、細かなアレンジも可能です。

アイコン作成をスムーズに行うためのヒント

最後に、オリジナルアイコンを作成する際に知っておくと便利なテクニックをいくつか紹介します。

配置ガイドを活用して正確に重ねる

図形同士をきれいに接合したり型抜きしたりするためには、図形の中心を正確に合わせることが重要です。図形をドラッグして移動させる際、画面に表示される赤い点線(スマートガイド)を目安にすると、中央揃えが簡単にできます。
または、図形をすべて選択した状態で、「図形の書式」タブの「配置」メニューから「左右中央揃え」や「上下中央揃え」を使用すると、一瞬で正確な位置に揃えることができます。

作成したアイコンを画像として保存する

苦労して作成したアイコンは、他のPowerPointファイルやWord、Excelでも使い回せるように、画像ファイルとして保存しておくことをおすすめします。
完成した図形を右クリックし、メニューから「図として保存」を選択します。ファイルの種類を「PNG ポータブル ネットワーク
グラフィックス形式」にして保存すれば、背景が透過された扱いやすいアイコン素材としていつでも呼び出せるようになります。

まとめ

PowerPointの「図形の結合」機能は、丸や四角といった基本的な図形を組み合わせて、オリジナルのアイコンや複雑なイラストを作成できる非常に強力なツールです。
「接合」「型抜き/合成」「切り出し」「重なり抽出」「単純型抜き」の5つのパターンを使いこなすことで、自社のサービスや特定の概念を的確に表す、スライドにぴったりの素材を自給自足できるようになります。外部の素材サイトを探し回る時間を省き、資料全体のデザインの統一感を高める効果が期待できます。
操作自体はパズル感覚で直感的に行えるため、少しの練習で誰でも簡単にオリジナルアイコンを作れるようになります。ぜひ次回の資料作成から取り入れてみてください。