【Word】文書の安全な共有に役立つ読み取り専用の設定

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今回は、Word文書を他の人と共有する際に、誤って内容が変更されるのを防ぐ「読み取り専用」の設定について紹介します。

読み取り専用とは?文書を共有する際の安全性

チームメンバーや社外の相手とWord文書を共有する機会は多くあります。その際、単に「読んで確認してもらうだけ」の目的でファイルを渡したにもかかわらず、相手が誤って文字を消してしまったり、レイアウトを崩してしまったりするトラブルが起こることがあります。特に、最終確認用の契約書やマニュアル、報告書など、内容の変更が許されない重要な文書では注意が必要です。

このような意図しない編集を防ぐために役立つのが「読み取り専用」という設定です。この設定を施した文書は、開いて閲覧することはできますが、上書き保存ができなくなります。もし内容を変更して保存したい場合は、別のファイル名で保存(名前を付けて保存)しなければならない仕組みになっています。これにより、元のファイルの状態が確実に保護され、安心して文書を共有できるようになります。

Wordで文書を読み取り専用にする基本的な方法

Wordには、用途に合わせていくつかの方法で読み取り専用に設定する機能が用意されています。ここでは、最もよく使われる2つの方法を紹介します。

1. 「常に読み取り専用で開く」ように推奨する設定

ファイルを開くたびに、「この文書は読み取り専用で開くことを推奨します」というメッセージを表示させる方法です。相手に変更を控えさせつつも、必要があれば編集できる余地を残したい場合に適しています。

  1. ファイルタブをクリックし、名前を付けて保存を選択します。
  2. 保存先を指定すると表示される名前を付けて保存ダイアログボックスで、保存ボタンの左隣にあるツールをクリックします。
  3. ドロップダウンメニューから全般オプションを選択します。
  4. 表示されたダイアログボックスで、読み取り専用を推奨するのチェックボックスにチェックを入れます。
  5. OKをクリックし、ファイルを保存します。

この設定を行ったファイルを相手が開くと、「作成者は、変更する必要がない場合は、読み取り専用で開くことを推奨しています。読み取り専用で開きますか?」というポップアップが表示されます。「はい」を選ぶと読み取り専用モードになり、「いいえ」を選ぶと編集可能な状態で開きます。

2. 編集を制限して完全に保護する設定

相手に一切の編集を許可せず、確実に読み取り専用の状態で閲覧させたい場合は、「編集の制限」機能を使用します。

  1. 校閲タブをクリックします。
  2. 保護グループにある編集の制限をクリックします。
  3. 画面の右側に「編集の制限」作業ウィンドウが表示されます。
  4. 「2. 編集の制限」の項目にある、ユーザーに許可する編集の種類を指定するのチェックボックスにチェックを入れます。
  5. すぐ下のドロップダウンリストから、変更不可(読み取り専用)を選択します。
  6. 「3. 保護の開始」の項目にある、はい、保護を開始しますボタンをクリックします。
  7. 「保護の開始」ダイアログボックスが表示されるので、必要に応じてパスワードを入力し(確認用も含めて2回)、OKをクリックします。

パスワードを設定しておくと、パスワードを知らない人は保護を解除できなくなります。パスワードを忘れてしまうと自分自身も編集できなくなってしまうため、設定したパスワードは安全な場所で管理することが大切です。

読み取り専用設定と合わせて知っておきたい機能

文書を共有する際には、読み取り専用の設定以外にも、安全性を高めたり、意図を伝えやすくしたりする工夫があります。

「最終版」としてマークする

文書が完成し、これ以上の編集は行わないという意思表示として「最終版」としてマークする機能があります。これを設定すると、文書は読み取り専用モードになり、リボンのコマンドや入力機能が無効化されます。

  • ファイルタブをクリックし、情報を選択します。
  • 文書の保護をクリックし、最終版にするを選択します。
  • 確認メッセージが表示されるのでOKをクリックします。

ファイルを開いた際、画面上部に「この文書は最終版として設定されており、編集を防止しています」という黄色のメッセージバーが表示されます。ただし、このバーにある「編集する」ボタンをクリックすると編集モードに戻せるため、強力な保護というよりは「これが完成版ですよ」という周知の役割が強い機能です。

パスワードによる暗号化(開くこと自体の制限)

読み取り専用は「開けるけれど編集できない」状態ですが、そもそも「特定の人しか開けない」ようにしたい場合は、ファイル自体を暗号化します。

  • ファイルタブをクリックし、情報を選択します。
  • 文書の保護をクリックし、パスワードを使用して暗号化を選択します。
  • 任意のパスワードを入力してOKをクリックし、確認のためもう一度入力してOKをクリックします。

これで、ファイルを開く際にパスワードの入力が求められるようになります。機密性の高い文書をメールで送付する際などに、誤送信による情報漏えいを防ぐための対策として有効です。

ファイルのプロパティから個人情報を削除する

共有する前に、誰が作成したか、どのパソコンで編集したかといった「プロパティ情報(メタデータ)」を削除しておくことも、情報管理の観点から重要です。

  • ファイルタブをクリックし、情報を選択します。
  • 問題のチェックをクリックし、ドキュメント検査を選択します。
  • 検査ボタンをクリックします。
  • 「ドキュメントのプロパティと個人情報」の項目にあるすべて削除をクリックし、閉じるをクリックします。

これにより、作成者名やコメント、非表示になっている文字などの不要な情報が含まれたまま相手に渡ってしまうリスクを減らすことができます。

まとめ

今回は、Word文書を安全に共有するための「読み取り専用」設定や、編集の制限、最終版のマーク、暗号化といった保護機能について紹介しました。共有の目的や相手との関係性に合わせて、これらの設定を使い分けることで、意図しない変更や情報漏洩といったトラブルを未然に防ぐことができます。大切な文書を他の人に渡す前には、一度設定を見直す習慣をつけておくと安心です。