【PowerPoint】頂点の編集で図形を自由に変形する方法

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今回は、PowerPointの「頂点の編集」を使って、図形の形を自由に変形する方法と、きれいに仕上げるためのコツを紹介します。

この記事は、Windows版のPowerPoint(Microsoft 365など)を前提に説明します。タブ名やキー操作はバージョンや環境によって表示が異なる場合があります。

頂点の編集でできること

PowerPointの図形は、輪郭がいくつかの「頂点」と、頂点どうしを結ぶ「線分」でできています。頂点の編集を使うと、この頂点を動かしたり、追加・削除したりして、用意されている図形にはない形を作れます。

たとえば次のような場面で役立ちます。

  • 三角形の頂点を右に寄せて、傾いた三角形にする
  • 四角形の一辺だけを曲線にして、吹き出しや波形の帯を作る
  • フリーフォームで描いた線の形を、あとから細かく整える
  • 地図や図解に使う、オリジナルの輪郭を持つ図形を作る

頂点の編集モードに入る手順

  1. 編集したい図形を選択します。
  2. [図形の書式]タブ(環境によっては[書式]タブ)を開きます。
  3. [図形の編集]をクリックし、[頂点の編集]を選びます。

編集モードに入ると、図形の輪郭上に黒い点が表示されます。これが頂点です。キーボードで操作したい場合は、図形を選んだ状態でAlt+J、D、E、Eの順に押しても編集モードに入れます。

多くの図形は頂点の編集に対応しています。編集を終えるときは、図形の外側をクリックします。

頂点を動かして形を変える

頂点のドラッグ

黒い頂点をドラッグすると、その頂点の位置が変わり、つながっている線分も一緒に伸び縮みします。四角形の角を1つだけ外側へ引き出せば、台形や不規則な四角形をすぐに作れます。

ハンドルで曲がり具合を調整する

頂点を選ぶと、その頂点から白い四角のハンドルが伸びます。ハンドルをドラッグすると、頂点の前後にある線分の曲がり具合を調整できます。ハンドルを長く引くとゆるやかなカーブに、短くすると急なカーブになります。

ドラッグの途中で思った形にならないときは、マウスボタンを離す前にEscキーを押すと、その変更を取り消せます。

頂点を追加・削除する

  • 追加:Ctrlキーを押しながら、図形の輪郭線上の頂点がない場所をクリックします。
  • 削除:Ctrlキーを押しながら、削除したい頂点をクリックします。

頂点が少ないと思い通りの形にしにくく、多すぎると線がガタガタになりやすくなります。カーブを作りたい部分の両端に頂点を置き、間はハンドルで曲げるという考え方で頂点の数を決めると、なめらかな形に仕上がります。

頂点の種類を切り替えて線をきれいにする

頂点には性質の違ういくつかの種類があり、ハンドルをドラッグするときのキー操作で切り替えられます。

  • Shiftキー+ハンドルをドラッグ:スムージングされた頂点になります。頂点の両側の線分が同じ長さのハンドルでつながり、左右対称のなめらかなカーブになります。
  • Ctrlキー+ハンドルをドラッグ:線分を伸ばす頂点になります。両側の線分は一直線上につながりますが、ハンドルの長さは別々に調整できます。
  • Altキー+ハンドルをドラッグ:基準となる頂点(角)になります。片方の線分だけ向きを変えられるため、カーブから鋭い角へ折れる形を作れます。

円の一部を尖らせて雫の形にしたいときは角の頂点、波線をなめらかにつなげたいときはスムージングされた頂点、というように目的で使い分けると、形の調整が楽になります。

きれいに仕上げるためのコツ

塗りつぶしを外してから編集する

図形に塗りつぶしや影などの効果が付いていると、頂点やハンドルが見えにくくなります。いったん塗りつぶしを「なし」にし、枠線だけの状態で編集すると、輪郭の変化が確認しやすくなります。形が決まったあとで色や効果を付け直しましょう。

画面を拡大して細部を整える

細かい調整をするときは、表示倍率を上げて作業すると、頂点の位置を正確に合わせやすくなります。全体のバランスは、ときどき倍率を戻して確認します。

元の図形を残しておく

頂点の編集は試行錯誤になりやすい作業です。編集前に図形をコピーしてスライドの外側に置いておくと、思い通りにならなかったときにやり直しが簡単です。

フリーフォームと組み合わせる

一から形を描きたい場合は、[挿入]タブの[図形]にある[フリーフォーム:図形]で大まかな輪郭を描き、そのあと頂点の編集で整える方法が効率的です。フリーフォームでは、クリックで直線、ドラッグで曲線を描けます。始点の近くをクリックすると閉じた図形になり、途中でダブルクリックすると開いた線のまま終了します。

作例:四角形から波形の帯を作る

ここまでの操作を組み合わせて、見出しの背景などに使える「下辺が波打った帯」を作る流れを紹介します。

  1. [挿入]タブの[図形]から正方形/長方形を選び、横長の四角形を描きます。
  2. 塗りつぶしを「なし」にし、枠線だけの状態にします。
  3. [図形の書式]タブの[図形の編集]から[頂点の編集]を選びます。
  4. 下辺の中央付近をCtrlキーを押しながらクリックし、頂点を2つほど追加します。
  5. 追加した頂点を交互に少し上下へドラッグし、下辺をジグザグにします。
  6. 各頂点のハンドルをShiftキーを押しながらドラッグし、角をなめらかなカーブに変えます。
  7. 形が整ったら編集を終え、塗りつぶしの色を設定します。

波の高さをそろえたいときは、頂点を動かす量を目安のガイドやグリッドに合わせると、バランスよく仕上がります。同じ手順で上辺を山型にしたり、左右の辺を丸めたりすると、ほかの装飾にも応用できます。

うまくいかないときの確認ポイント

  • [頂点の編集]が選べない:編集したい図形が選択されているか確認します。複数の図形を選択している場合は、1つだけ選び直してから操作します。
  • 線が思わぬ方向に曲がる:頂点の種類が意図と違っている可能性があります。Shift・Ctrl・Altキーを使ってハンドルをドラッグし直し、種類を切り替えます。
  • 形が崩れてしまった:Ctrl+Zキーで操作を戻すか、残しておいた元の図形からやり直します。

作成した図形を活用する

頂点の編集で作った図形も、通常の図形と同じように扱えます。

  • 塗りつぶしや枠線の色、グラデーションを設定する
  • 図形の中に文字を入力する
  • 複数の図形をグループ化して1つの部品として扱う
  • スライドの外に置いて、別のスライドでも使い回す

よく使う形ができたら、テンプレート用のスライドにまとめておくと、次の資料作成でもすぐに呼び出せます。

まとめ

PowerPointの頂点の編集を使えば、既存の図形をもとにオリジナルの形を作れます。ポイントを振り返ります。

  • [図形の書式]タブ→[図形の編集]→[頂点の編集]で編集モードに入る
  • 黒い頂点のドラッグで位置を、白いハンドルのドラッグで曲がり具合を変える
  • Ctrlキー+クリックで頂点の追加・削除ができる
  • Shift・Ctrl・Altキーとハンドル操作で、頂点の種類を切り替えられる
  • 塗りつぶしを外す、元の図形を残すなどの工夫で作業しやすくなる

最初は三角形や四角形の頂点を1つ動かすところから始めると、操作の感覚がつかみやすくなります。