【PowerPoint】見やすいパワポを作るための7つの基本テクニック

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今回は、PowerPoint(パワーポイント)で、見やすいパワポ(資料)を作るための7つの基本テクニックを紹介します。

1. 1スライド1メッセージに情報を絞る

見やすいパワポを作る上で大切なポイントは、1枚のスライドに詰め込む情報量を絞ることです。「とにかく多くの情報を伝えたい」という思いから、1枚のスライドにたくさんの情報を詰め込んでしまうと、読み手の理解を妨げてしまいます。

伝えたいメッセージが複数ある場合は、1スライドに1メッセージというルールを意識すると効果的です。例えば、製品の3つのメリットを紹介したい場合、1枚のスライドにすべて記載するのではなく、3枚のスライドに分けて1つずつ説明する方法があります。

情報を絞り込むことで、スライドが読みやすくなるだけでなく、聞き手が重要なポイントを理解しやすくなります。「このスライドで何を伝えたいのか」を明確にして、余分な情報は削るとよいでしょう。

2. 適切なフォントを選び、サイズを統一する

フォントの選択と統一は、見やすいパワポを作る上で重要な要素です。日本語フォントでは、「メイリオ」「游ゴシック」「ヒラギノ角ゴ」などの可読性の高いフォントを選ぶと良いでしょう。装飾的なフォントは避け、シンプルで読みやすいものを使用するのが基本です。

また、フォントサイズは全体を通して統一することが大切です。基本的には以下のサイズを目安にすると良いでしょう。

  • タイトル:28〜32pt
  • 見出し:24〜28pt
  • 本文:18〜24pt

特に本文のフォントサイズは18pt以上にすると視認性が高まります。また、資料全体で使うフォントサイズは最大でも3種類程度に抑えると統一感のある印象を与えます。

3. 色は3色までに抑え、役割を決める

スライドに使用する色数を制限することで、見やすさが向上します。色を多用すると情報が散乱して見え、何が重要なのかが伝わりにくくなります。基本的には、背景色・文字色・アクセントカラーの3色程度に抑えるのが理想的です。

効果的な配色比率は、「70:25:5」の法則を参考にするとバランスが取りやすくなります。

  • 背景色(ベースカラー):70%
  • 文字色(メインカラー):25%
  • 強調色(アクセントカラー):5%

また、各色には明確な役割を持たせることが大切です。例えば、アクセントカラーは重要なポイントの強調のみに使用するなど、一貫性を持たせると良いでしょう。スライド毎に強調部分の色が変わると、読み手が色の意味を理解できず混乱の原因となる場合があります。

4. 余白を十分に取り、レイアウトを整える

スライド内の余白は、情報を整理して見やすくするために重要です。文字や図形を画面いっぱいに詰め込むのではなく、適切な余白を設けることで、読み手に視覚的な余裕を与えることができます。

特に以下の点に注意して余白を確保すると効果的です:

  • スライドの上下左右に均等な余白を設ける(スライド幅の約5%程度)
  • 段落間や項目間にも適切な余白を取る
  • 図形内のテキストにも余白を設ける

また、レイアウトを整えるためには、パワーポイントの「ガイド線」機能を活用するのが効果的です。ガイド線を設定することで、スライド間で要素の位置を揃えやすくなり、全体的な統一感が生まれます。

5. オブジェクトの位置を揃え、サイズを統一する

スライド内のオブジェクト(テキストボックス、図形、画像など)の位置やサイズを揃えることで、見やすさが向上します。人間の目は整列したものに心地よさを感じるため、要素が整然と配置されていると情報が理解しやすくなります。

具体的には以下のポイントを意識すると良いでしょう:

  • 複数のオブジェクトは左右または上下の位置を揃える
  • 同列に配置するオブジェクトは同じサイズにする
  • オブジェクト間の間隔を等間隔にする
  • 関連性のあるオブジェクト同士は近くに配置する

パワーポイントには、オブジェクトを揃えるための「配置」機能があります。複数のオブジェクトを選択した状態で、「図の形式」タブ内の「配置」を使えば、整列させることができます。

6. 文字量を減らし、視覚的要素を活用する

文字ばかりのスライドは読み手に負担をかけてしまいます。情報をより効果的に伝えるためには、文字量を減らし、視覚的要素(図、グラフ、アイコンなど)を活用すると効果的です。

長い文章は箇条書きにしたり、複雑なデータはグラフ化したりすることで、情報が理解しやすくなります。特に以下のポイントを意識すると良いでしょう:

  • 箇条書きは1項目あたり1〜2行に抑える
  • 数値データは表やグラフで表現する
  • プロセスや関係性はフローチャートや図解で示す
  • 概念や抽象的な内容はアイコンや簡単なイラストで補足する

ただし、装飾的な要素を使いすぎると逆効果になるため、必要最小限にとどめ、情報伝達に役立つ視覚要素を選ぶようにすると良いでしょう。

7. スライドマスターを活用して統一感を出す

多数のスライドを作成する場合、個別に同じ設定を繰り返すのは非効率です。パワーポイントの「スライドマスター」機能を活用すれば、全スライドに共通する要素を一括で設定でき、作業効率の向上と統一感のある資料作成が可能になります。

スライドマスターで設定しておくと良い項目は以下の通りです:

  • 基本フォントとサイズ
  • カラーパレット
  • 余白やガイド線
  • ページ番号やフッター
  • ロゴなどの共通要素

スライドマスターは「表示」タブから「スライドマスター」を選択して開くことができます。一度設定しておけば、新しいスライドを追加するたびに自動的に適用されるので、一貫性のある見やすい資料が効率良く作成できます。

まとめ

見やすいパワポを作るための7つの基本テクニックを紹介しました。

  1. 1スライド1メッセージに情報を絞る
  2. 適切なフォントを選び、サイズを統一する
  3. 色は3色までに抑え、役割を決める
  4. 余白を十分に取り、レイアウトを整える
  5. オブジェクトの位置を揃え、サイズを統一する
  6. 文字量を減らし、視覚的要素を活用する
  7. スライドマスターを活用して統一感を出す

これらのテクニックは特別な専門知識がなくても実践できるものばかりです。ポイントを押さえることで、プレゼンテーションの質が向上し、伝えたい情報がより効果的に相手に届くようになります。
見やすいパワポ作りは、デザインセンスの問題ではなく、基本的なルールを理解して実践することで上達できます。
今回紹介したテクニックを日々の資料作りに取り入れて、より効果的なコミュニケーションを実現してみてください。