【Office】エクセルとワードを無料で使う方法と機能制限の解説

この記事は約6分で読めます。

仕事や学校の課題、個人的な書類作成において欠かせないのが、マイクロソフト社の提供するOfficeソフトです。
特にWord(ワード)とExcel(エクセル)は、文書作成や表計算に最適なツールとして広く普及しています。
しかし、これらのソフトは基本的に有料であり、パソコンを購入する際にOfficeがインストールされていない場合や、新しいパソコンに買い替えた場合などは、別途購入する必要があります。

しかし、エクセルやワードなどのOfficeソフトは、完全な機能ではありませんが、無料で利用する方法があります。
この記事では、エクセルとワードを無料で使う方法や、無料版と有料版の違い、機能制限などについて解説します。

エクセルとワードを無料で使う主な方法

エクセルとワードを無料で使うには、いくつかの方法があります。ここでは主な3つの方法を紹介します。

1. Microsoft 365 for the web(旧Office Online)を利用する

最も一般的な方法は、マイクロソフト社が提供するWeb版のOfficeサービス「Microsoft 365 for the web」(旧称:Office Online)を利用することです。こちらはブラウザ上で動作し、インターネット環境があれば、ワードやエクセルなどの主要なOfficeアプリケーションを無料で使用できます。

使用するには、Microsoftアカウント(無料で作成可能)が必要です。作成したファイルはクラウドストレージの「OneDrive」に保存され、無料版では5GBまで利用可能です。複数の人と同時に編集できる共同編集機能も備えています。

2. スマートフォン・タブレット用のOfficeアプリを利用する

スマートフォンやタブレット向けに、マイクロソフト社から無料のOfficeアプリが提供されています。iOS版、Android版それぞれがあり、基本的な文書の作成・編集機能を無料で利用できます。

注意点として、10.1インチ以上のタブレットでは閲覧機能のみで、編集機能を使うには有料版が必要になる場合があります。また、一部の高度な機能はアプリ内課金(Microsoft 365のサブスクリプション)が必要となります。

3. Microsoft 365の無料体験版を利用する

マイクロソフト社では、Microsoft 365の1か月間無料体験版を提供しています。体験版では有料版と同等の機能をすべて使用できるため、一時的に完全版のOfficeを利用したい場合に適しています。

体験期間終了後は自動的に有料契約に移行するため、継続利用しない場合は期限前にキャンセル手続きを行う必要があります。また、無料体験の利用は1つのアカウントにつき1回限りとなっています。

Microsoft 365 for the webの利用方法

ここでは、最も一般的な無料利用方法である「Microsoft 365 for the web」の基本的な利用手順を説明します。

Microsoftアカウントの作成

まず、Microsoftアカウントを持っていない場合は作成する必要があります。以下の手順で進めます。

  1. マイクロソフトのアカウント作成ページにアクセスする
  2. 「新しいアカウントの作成」を選択
  3. メールアドレスやパスワードなど、必要事項を入力
  4. 画面の指示に従って本人確認などの手続きを完了

Microsoft 365 for the webへのアクセス方法

アカウントを作成したら、以下の手順でOfficeアプリにアクセスできます。

  1. Microsoft 365 for the webの公式サイトにアクセス(「Microsoft 365 無料」で検索すると見つかります)
  2. 「サインイン」をクリックして、作成したMicrosoftアカウントでログイン
  3. ホーム画面の左上にある「アプリ起動ツール」アイコンをクリック
  4. 表示されるアプリ一覧から「Word」または「Excel」を選択
  5. 新規ファイルを作成するか、既存のファイルを開くかを選択

新規ファイル作成時には、様々なテンプレートも用意されているので、用途に合わせて選択すると便利です。作成したファイルは自動的にOneDriveに保存されます。

無料版と有料版の違い・機能制限

無料で利用できるとはいえ、有料版と比較すると機能面での制限があります。主な違いを解説します。

Word(ワード)の無料版と有料版の違い

無料版のWord(Word Online/Word for the web)では、基本的な文書作成・編集は可能ですが、以下のような制限があります。

  • 編集機能が制限されている(一部の高度な書式設定や校閲機能が使えない)
  • 使用できるテーマやテンプレートが少ない
  • ファイルの保存先がOneDriveに限定される(有料版ではローカルやその他のクラウドストレージも選択可能)
  • 漢字に振り仮名をつけるなどの日本語特有の機能が制限されている
  • 常にインターネット接続が必要

Excel(エクセル)の無料版と有料版の違い

無料版のExcel(Excel Online/Excel for the web)でも、以下のような制限があります。

  • 一部の高度な関数やピボットテーブルの機能が制限されている
  • データ分析ツールやマクロ(VBA)が使用できない
  • 大容量のファイル処理には適していない
  • グラフやチャートの種類が限定されている
  • ファイルの保存先がOneDriveに限定される
  • 常にインターネット接続が必要

OneDriveのストレージ容量

無料版ではOneDriveのストレージ容量が5GBに制限されています。一方、有料のMicrosoft 365サブスクリプションでは1TBまで利用可能です。仕事や学校で大量のファイルを扱う場合は、この容量制限が大きな違いになる可能性があります。

その他のOffice代替ソフトウェア

Microsoftの公式サービス以外にも、ワードやエクセルの代替となる無料のオフィスソフトがあります。主なものを紹介します。

1. LibreOffice

オープンソースで提供される無料のオフィススイートです。Writer(ワープロソフト)、Calc(表計算ソフト)など、Microsoft Officeに相当するアプリケーションが揃っています。完全無料で、機能も豊富なのが特徴です。

2. WPS Office

キングソフト社が提供するオフィスソフトで、Microsoft Officeとの互換性が高く、無料版でも十分な機能が使えます。デザイン面もMicrosoft Officeに似ているため、使い慣れた操作感で利用できるのが魅力です。

3. Google ドキュメント・スプレッドシート

Googleが提供する無料のオフィスツールです。Googleアカウントがあれば利用でき、クラウド上での共同編集も簡単に行えます。Microsoft Officeとの互換性もあり、基本的な機能は十分カバーしています。

まとめ

エクセルとワードは無料でも利用することができます。特にMicrosoft 365 for the webを使えば、基本的な文書作成や表計算作業を無料で行うことができます。ただし、有料版と比較すると機能面での制限があるため、用途に応じて選択することが大切です。