今回は、Macでワード(Word)を使う方法や特徴について紹介します。
この記事では、Mac版Wordの入手方法から基本的な使い方、Windowsとの違い、代替アプリまで、MacユーザーがWordを使いこなすために必要な情報を解説します。
Mac版Wordとは?その特徴と基本情報
Mac版Wordとは、Microsoft社が提供する文書作成ソフトウェアのMac向けバージョンです。基本的な機能はWindows版と同じですが、macOSの特性を活かした独自の特徴があります。
Mac版Wordの主な特徴
- macOSのインターフェースに最適化されたデザイン
- Macのタッチパッドやマルチタッチジェスチャーに対応
- macOS通知機能との統合
- 高解像度Retinaディスプレイに対応した鮮明な表示
- iCloudを通じたiPhone・iPadとの連携
- Mac向けのショートカットキー対応
- Microsoft Copilot AIアシスタント機能(Microsoft 365サブスクリプションで利用可能)
Windows版との互換性も高く、同じ文書ファイルを共有・編集することができるため、異なるOSのユーザー同士でも問題なく共同作業が可能です。
MacでWordを使う方法と選択肢
MacでWordを使用するためには、いくつかの選択肢があります。自分の利用頻度や目的に合わせて最適な方法を選びましょう。
1. Microsoft 365サブスクリプション
Microsoft 365は、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリケーションをサブスクリプション形式で利用できるサービスです。常に最新機能が利用でき、複数デバイスにインストールできる利点があります。
- Microsoft 365 Personal: 年額21,300円(月額だと2,130円)、1ユーザーが5台のデバイスで利用可能
- Microsoft 365 Family: 年額27,400円(月額だと2,740円)、最大6ユーザーがそれぞれ5台のデバイスで利用可能
サブスクリプションには、常に最新バージョンが利用できること、1TBのOneDriveストレージが付属すること、複数デバイスで利用できることなどのメリットがあります。また、Microsoft Copilotなどの最新AI機能も利用可能です。
2. 永続ライセンス版(買い切り型)
一度購入すれば追加料金なしで継続して使用できる永続ライセンス版もあります。最新機能への自動アップデートはありませんが、長期間使用する予定なら費用対効果に優れています。
(2025年8月現在)
- Word 2024単体:22,370円(Microsoft公式サイト)
- Office Home 2024:34,480円(Word、Excel、PowerPoint、OneNote)
- Office Home & Business 2024:43,980円(Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote)
永続ライセンス版は2台のMacまたはWindowsパソコンにインストールでき、追加費用なしで長期間使用できるメリットがあります。ただし、最新のAI機能(Copilotなど)は含まれていません。
3. Word Online(無料版)
費用をかけずにWordを使いたい場合は、Microsoft社が提供する「Word Online」が選択肢になります。ブラウザ上で動作するため、インストールは不要です。
- マイクロソフトアカウントがあれば無料で利用可能
- 基本的な文書作成・編集機能を提供
- OneDriveを通じたクラウド保存
- 複数ユーザーでのリアルタイム共同編集に対応
機能は制限されますが、基本的な文書作成には十分対応しています。インターネット接続が必要ですが、常に最新バージョンを利用できます。
Mac版Wordの基本操作
Mac版Wordの基本操作はWindows版と大きく変わりませんが、いくつか異なる点もあります。ここでは、Mac版Wordの基本的な操作方法を紹介します。
Mac版Wordのインターフェース
Mac版Wordのインターフェースは、上部にリボンと呼ばれるタブ形式のメニューが配置されています。ホーム、挿入、デザイン、レイアウトなどのタブに機能がまとめられています。
- ホームタブ: フォントの種類や大きさ、スタイルの設定などの基本的な書式設定
- 挿入タブ: 画像や表、グラフなどの挿入機能
- デザインタブ: 文書全体のデザインテーマやスタイルの設定
- レイアウトタブ: ページのレイアウト、余白、段組みなどの設定
Mac版特有の点として、画面の横幅によってタブのデザインが変わることがあります。
Mac版Wordの主なショートカットキー
Mac版Wordでは、Windows版と異なるショートカットキーが設定されています。頻繁に使用する主なショートカットキーを覚えておくと作業効率が上がります。
- Command + B: 太字
- Command + I: 斜体
- Command + U: 下線
- Command + S: 保存
- Command + C: コピー
- Command + V: 貼り付け
- Command + Z: 元に戻す
- Command + Y: やり直し
Windows版のCtrlキーをCommandキーに置き換えると覚えやすいでしょう。
Windows版とMac版Wordの違い
Mac版WordとWindows版Wordには、いくつかの違いがあります。主な違いを理解することで、スムーズに使い分けることができます。
操作性の違い
- Mac版ではCommandキー、Windows版ではCtrlキーを使用
- Mac版ではタッチパッドのジェスチャー操作に対応
- 一部の機能の配置がOS間で異なる(例:あいさつ文の挿入は、Mac版では上部の「挿入」から「定型句」を選択)
機能の違い
基本的な機能はほぼ同じですが、一部の高度な機能はWindows版が先行して実装される場合があります。また、Mac版特有の機能としては以下のようなものがあります:
- macOS通知センターとの統合
- iCloudとの連携機能
- AppleScriptによる自動化機能
- macOS標準の辞書機能との連携
MacでWordが使えない場合の代替アプリ
Macにはワードの代わりに使える文書作成アプリがいくつかあります。費用をかけたくない場合や互換性を重視する場合は、以下の代替アプリを検討してみましょう。
1. Pages(Apple純正)
MacやiOSデバイスに標準搭載されている無料のワードプロセッサです。美しいテンプレートが用意されており、iCloudとの連携もスムーズです。
- メリット: 無料、デザイン性の高いテンプレート、iCloudとの連携
- デメリット: Word形式との完全な互換性はない(特に複雑な書式や表組みで表示崩れが発生することがある)
2. Googleドキュメント
Googleが提供する無料のクラウドベースのワードプロセッサです。ブラウザ上で動作し、リアルタイムの共同編集に優れています。
- メリット: 無料、自動保存、リアルタイム共同編集、どこからでもアクセス可能
- デメリット: オフライン機能に制限あり、高度な書式設定には不向き、複雑なWordファイルとの互換性に課題がある場合も
3. LibreOffice Writer
オープンソースの無料オフィススイートで、Microsoft Officeと高い互換性を持っています。
- メリット: 無料、多機能、Word形式との比較的高い互換性
- デメリット: インターフェースがやや古い印象、最新機能には対応していない場合も
Mac版Wordのトラブルシューティング
Mac版Wordを使用中に問題が発生した場合の対処法をいくつか紹介します。
起動しない・動作が遅い場合
- Macを再起動する
- 「Microsoft AutoUpdate」から最新バージョンに更新する
- 不要なアプリを終了してメモリを解放する
- キャッシュをクリアする
ファイルが開けない・破損した場合
- 互換モードで開いてみる
- Time Machineから以前のバージョンを復元する
- ファイル修復ツールを使用する
- OneDriveやiCloud上の以前のバージョンを確認する
まとめ:MacでWord最適活用のためのポイント
MacでWordを使う際には、以下のポイントを押さえておくと効率的に活用できます。
- 用途に合った選択: 頻度や機能に応じて、サブスクリプションか永続ライセンスか、あるいは無料版や代替アプリかを選ぶ
- ショートカットキーの活用: Mac版特有のショートカットキーを覚えて作業効率をアップ
- クラウド連携: OneDriveやiCloudを活用して、複数デバイス間でのファイル共有をスムーズに
- 互換性の確保: Windows版と共有する際は、保存形式や使用フォントに注意
Mac版Wordは、適切な選択と設定をすることで、Windowsユーザーと変わらない生産性を発揮できます。個人の用途や予算に合わせて最適な方法を選び、Macでの文書作成を快適に行いましょう。