今回は、Excelで膨大なデータの中から、複数の条件を同時に満たすデータだけを正確に合計できる「SUMIFS(サムイフス)関数」の使い方について紹介します。
SUMIFS関数とは?SUMIF関数との違い
Excelで「特定の条件に合うものだけを足し算したい」という時、よく使われるのがSUMIF(サムイフ)関数です。例えば、「商品Aの売上だけを合計する」「関東エリアの売上だけを合計する」といった、1つの条件を満たす集計にはSUMIF関数で十分対応できます。
しかし、実務では「関東エリアで、かつ、商品Aの売上を合計したい」といったように、2つ以上の複数の条件を同時に満たすデータを集計したい場面が多々あります。このような複雑な集計をひとつの数式で解決できるのが、SUMIFS(サムイフス)関数です。複数(複数形を表すS)の条件を指定できる、非常に強力な集計ツールです。
SUMIFS関数の基本的な構文(書き方)
SUMIFS関数は、以下のような構造で入力します。
=SUMIFS(合計対象範囲, 条件範囲1, 条件1, [条件範囲2, 条件2], ...)
一番最初に「どこを足し算するのか(合計対象範囲)」を指定し、その後に「どこから(条件範囲)」「何を探すのか(条件)」をセットにして、必要な数だけ続けていくというルールになっています。
SUMIFS関数を使った具体的な集計手順
では、「関東エリア」で「商品A」の「売上金額」を合計する、という具体的な例で数式を作ってみましょう。
ステップ1:合計対象範囲の指定
まず、最終的に足し算を行いたい数値が入っている列を指定します。
- 計算結果を表示したいセルを選択し、
=SUMIFS(と入力します。 - 売上金額が入力されている範囲(例:C2:C100)をマウスでドラッグして選択します。
- カンマ(,)で区切ります。数式は
=SUMIFS(C2:C100,となります。
ステップ2:1つ目の条件の指定
次に、1つ目の条件である「関東エリア」を指定します。
- エリアの名前が入力されている範囲(例:A2:A100)を選択します。
- カンマ(,)で区切り、検索したい条件をダブルクォーテーション(”)で囲んで入力します。(例:”関東”)
- 数式は
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "関東",となります。
ステップ3:2つ目の条件の指定
続いて、2つ目の条件である「商品A」を指定します。
- 商品名が入力されている範囲(例:B2:B100)を選択します。
- カンマ(,)で区切り、条件(例:”商品A”)を入力します。
- 最後にカッコで閉じます。完成した数式は
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "関東",となります。
B2:B100, "商品A")
これで、A列が関東で、かつB列が商品Aである行の、C列の売上金額だけが正確に合計されます。
SUMIFS関数をさらに使いこなすコツ
SUMIFS関数の条件指定には、文字の完全一致だけでなく、数値の大小関係(以上・以下など)を指定することもできます。
「〇〇以上」といった条件で集計する
例えば、「関東エリアで、売上が10,000円以上の取引だけを合計したい」というような条件も可能です。
この場合、条件として比較演算子(>、<、>=、<=)を使用します。
- 「10,000円以上」という条件を指定するには、条件の部分を
">=10000"と入力します。 - 数式例:
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "関東", C2:C100,
">=10000")
このように、合計対象範囲(C列)自体を、条件範囲として設定することも可能です。
条件を別のセルに入力して参照する
数式の中に直接「関東」や「商品A」といった文字を打ち込むと、別の商品で集計したい時に、いちいち数式を書き直さなければなりません。
これを防ぐために、条件となる文字をあらかじめ別のセル(例えば、E1セルに「関東」、F1セルに「商品A」)に入力しておき、数式からはそのセルを参照する(例:=SUMIFS(C2:C100,)形にしておくと、入力する文字を変えるだけで集計結果が瞬時に切り替わるようになり、非常に便利です。
A2:A100, E1, B2:B100,
F1)
まとめ
ExcelのSUMIFS関数をマスターすると、「誰が」「いつ」「何を」売ったのかといった、複数の条件が絡み合う複雑なデータから、必要な数値だけをピンポイントで抜き出して合計できるようになります。ピボットテーブルを使うほどではないけれど、手作業で計算するにはデータが多すぎる、というような日常的な集計作業において、この関数は強力な武器になります。数式の書き方のルールを覚えて、毎日のデータ集計作業を効率化してみてはいかがでしょうか。