【Word】文字や段落に網掛けを設定して重要な箇所を目立たせる方法

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今回は、Wordの「網掛け(あみがけ)」機能を使用して、文章の一部や段落全体に背景色をつけ、重要な箇所を目立たせる方法について紹介します。

Wordにおける網掛けとは何か

企画書やマニュアル、報告書などの文書を作成していると、読者の視線を特定のキーワードや重要な段落に集めたい場面があります。
文字を太字にしたり、文字色を赤くしたりする方法(フォントの変更)もありますが、それだけでは周りの文章に埋もれてしまい、パッと見のインパクトに欠けることがあります。
このようなときに非常に効果的なのが、「網掛け」という手法です。
網掛けとは、文字の背景(あるいは段落全体の背景)に色や模様(パターン)を敷く機能のことです。
蛍光ペンでマークを引いたような見た目になり、文書の中でその部分だけが帯状にハイライトされるため、直感的に「ここは重要だ」と伝えることができます。
Wordの網掛け機能は、単に色を塗るだけでなく、色の濃さ(透明度のような割合)を指定したり、斜線などの模様をつけたりと、用途に合わせて細かくカスタマイズすることが可能です。

「蛍光ペン」との違い

文字の背景に色をつける機能として、Wordには「蛍光ペンの色」というボタンも用意されています。
蛍光ペンは非常に手軽ですが、用意されている色が15色程度と少なく、また「文字がある部分にしか色が塗られない」という特徴があります。
これに対し、網掛け機能はWordのカラーパレット(何万色もの色)から自由に色を選ぶことができ、さらに「段落全体」に対して設定すると、文字がない余白の部分まで含めて、ページの左端から右端まで一直線にきれいに色を帯状に敷き詰めることができます。
見出しを帯状に強調したい場合などは、蛍光ペンではなく網掛けを使うのが正しいアプローチとなります。

網掛けを設定する基本的な手順

文字の一部を強調する「文字の網掛け」と、見出しなどのブロック全体を強調する「段落の網掛け」の2つの設定方法を解説します。

文字の一部に網掛けを設定する

文章中の特定のキーワード(例えば「注意事項」など)だけに背景色をつけたい場合の手順です。
まず、色をつけたい文字をマウスでドラッグして選択状態にします。
リボンの「ホーム」タブを開き、「フォント」グループの中にある「文字の網掛け」というボタン(「A」の文字の背景がグレーになっているアイコン)をクリックします。
これだけで、選択した文字の背景が薄いグレーで塗りつぶされます。
このボタンは最も手軽な方法ですが、色は「薄いグレー」に固定されており、他の色を選ぶことはできません。
色を変更したい場合は、後述するダイアログボックスを使った設定が必要になります。

段落全体に色(塗りつぶし)を設定する

見出しや、複数行にわたる重要な説明文など、段落全体を帯状に目立たせたい場合の手順です。
色をつけたい段落のどこかにカーソルを合わせるか、段落全体を選択します。
「ホーム」タブの「段落」グループの中にある「塗りつぶし」ボタン(ペンキのバケツが傾いているアイコン)の右側の下向き矢印をクリックします。
すると、カラーパレット(テーマの色や標準の色)が表示されます。
ここから好きな色(例えば、薄い青や薄い黄色など)をクリックして選ぶと、段落の左端(インデント位置)から右端まで、文字がない空間も含めてきれいな四角い色の帯が敷かれます。
この「塗りつぶし」ボタンは、実質的に「段落に対する網掛け(背景色)」として機能しており、見出しのデザインを整える際に最も頻繁に使われる便利なツールです。

ダイアログボックスを使った網掛けのカスタマイズ

グレー以外の色で文字に網掛けをしたい場合や、斜線などの模様(パターン)を入れたい場合は、「線種とページ罫線と網掛けの設定」ダイアログボックスを使用して詳細な設定を行います。

色や模様(パターン)の変更

設定したい文字または段落を選択します。
「ホーム」タブの「段落」グループにある「罫線」ボタン(田の字のようなアイコン)の右側の下向き矢印をクリックし、メニューの一番下にある「線種とページ罫線と網掛けの設定」を選択します。
開いたダイアログボックスで、一番右側の「網掛け」タブをクリックします。
この画面には、「背景の色」と「網掛け(パターン)」の2つの設定項目があります。

  • 背景の色(ベタ塗り):
    「塗りつぶし」のプルダウンメニューから、文字の背景に敷きたい色を選択します。単なる色のベタ塗りであれば、これだけで十分です。
  • 網掛け(パターンと色):
    模様をつけたい場合に使用します。「種類」のプルダウンから、「15%」などの濃さの割合や、「右下がり斜線」「格子」といった模様を選びます。さらにその下の「色」で、その模様の線の色を指定します。

「文字」と「段落」の適用先を切り替える

このダイアログボックスの右下に、「設定対象」という非常に重要なプルダウンメニューがあります。
ここが「文字」になっているか「段落」になっているかで、網掛けが適用される範囲が全く異なります。

  • 設定対象「文字」: 選択した文字の背景にだけ、マーカーで引いたように色が塗られます。
  • 設定対象「段落」: 選択した文字が含まれる段落全体(行の左端から右端まで)の背景に、帯状に色が塗られます。

例えば、数文字だけを選択してダイアログボックスを開いた場合、デフォルトで設定対象は「文字」になっていますが、これをあえて「段落」に変更してから「OK」をクリックすると、その数文字だけでなく行全体が塗りつぶされます。
自分が強調したい範囲に合わせて、この設定対象を正確に切り替えることが、思い通りのレイアウトを作るための最大のポイントです。

網掛け機能を使用する際の注意点

網掛けは文書を華やかにしますが、使い方を誤るとかえって読みづらくなる原因にもなります。

文字色とのコントラストのバランス

網掛け(背景色)を設定する際、暗い色や濃い色(例えば濃い青や濃い赤)を選んでしまうと、手前にある黒い文字が背景に溶け込んでしまい、非常に読みにくい文書になってしまいます。
濃い背景色を使用する場合は、文字の色(フォントの色)を必ず「白」や「明るい黄色」などに変更し、コントラスト(明暗の差)をハッキリさせる必要があります。
逆に、文字を黒のままにしておきたいのであれば、網掛けの色は「薄いグレー」「パステルカラーの黄色」「ごく薄い水色」など、文字の視認性を邪魔しない淡い色を選ぶのが鉄則です。
また、強調したい箇所が多すぎてあちこちの段落に色をつけてしまうと、どこが本当に重要なのかがわからなくなるため、網掛けの使用は「ここぞというポイント」に絞ることもデザインの基本です。

まとめ

Wordの網掛け機能を使って、文字や段落の背景に色や模様をつけ、重要な部分を目立たせる方法について解説しました。
簡単なグレーのハイライトであれば「フォント」グループの「文字の網掛け」ボタンを、見出しのように段落全体を帯状に塗りたい場合は「段落」グループの「塗りつぶし」ボタンを使うのが手軽な方法です。
さらに色を細かく指定したり、斜線などの模様をつけたりしたい場合は、「線種とページ罫線と網掛けの設定」ダイアログボックスを開き、「設定対象」を文字にするか段落にするかを正しく選択することがカスタマイズの鍵となります。
背景色と文字色のコントラストに注意しながら、蛍光ペンとは一味違う、美しく整ったプロフェッショナルな強調表現を文書に取り入れてみてはいかがでしょうか。