今回は、Wordの差し込み印刷とQRコードを組み合わせて、案内文書を作る方法を紹介します。
差し込み印刷とQRコードを組み合わせる場面
Wordの差し込み印刷は、同じ文面の中に宛名、部署名、受付番号、個別URLなどを差し込んで、複数の文書を作る機能です。ここにQRコードを加えると、紙の案内文書から申込フォーム、資料ページ、地図、アンケート、社内申請ページなどへ誘導しやすくなります。
Word 差し込み印刷
QRコードの使い方を覚えておくと、案内状、研修通知、イベント受付票、社内配布資料などで、相手ごとに異なるリンクを自然に載せられます。
たとえば、参加者ごとに受付用URLを変えたい場合、Excelに氏名とURLを用意し、Wordで本文とQRコード位置を整えておくと、個別の案内文書をまとめて作成できます。文面は同じでも、QRコードの中身だけを変えられるため、手作業で画像を貼り替える手間を減らせます。
先にExcelの差し込みデータを整える
Wordで作業を始める前に、差し込み元になるExcelファイルを整えておくと、後の確認が楽になります。列名はWord側でフィールド名として表示されるため、短く分かりやすい名前にしておきます。
- 氏名
- 会社名
- 部署名
- 受付番号
- QR用URL
- 案内区分
QRコードに使うURLは、余分な空白が入っていないか確認します。セルの前後に空白があると、QRコード作成時に意図しない文字列として扱われることがあります。URLの末尾に個別IDを付ける場合は、Excel上で1件ずつ目視するより、別列で完成形のURLを作っておくと確認しやすくなります。
列名は記号を控えめにする
差し込み印刷では、列名にスペースや記号が多いと扱いにくくなることがあります。たとえば「QR用URL」「受付番号」のように、短い日本語でまとめるとWord側で選びやすくなります。
また、同じ意味の列を複数作らないことも大切です。「URL」「リンク」「QRリンク」のように似た列が並ぶと、差し込み時に選択ミスが起きやすくなります。使う列だけを残した作業用シートを作ると、文書作成が進めやすくなります。
Wordで差し込み印刷を設定する
Wordでは、まず通常の案内文書を作ります。タイトル、本文、開催日時、会場、持ち物、問い合わせ先など、全員に共通する内容を先に整えます。その後、差し込み印刷の機能でExcelファイルを接続します。
- Wordで案内文書を開く
- 「差し込み文書」タブを選ぶ
- 「宛先の選択」からExcelファイルを指定する
- 使用するシートを選択する
- 本文内に差し込みフィールドを挿入する
氏名や会社名を入れる場所には、対応する差し込みフィールドを配置します。「株式会社〇〇
御中」「〇〇様」のような敬称の付け方は、文書の用途に合わせて統一します。敬称までExcelに入れる方法もありますが、文書側で固定したほうが管理しやすい場合もあります。
QRコードの配置場所を決める
QRコードは、本文の途中に置くより、案内文の終盤や受付情報の近くに置くと読み取りやすくなります。スマートフォンで読み取ることを考え、周囲に余白を確保します。QRコードの近くには、リンク先の目的を短く書いておくと、読み取る前に相手が行動を判断できます。
例として、次のような案内文が使えます。
- 参加登録は下記のQRコードから行えます。
- 当日の受付では、このQRコードをご提示ください。
- 資料ページはQRコードから確認できます。
QRコードだけを置くと用途が伝わりにくいため、QRコードの役割を本文で説明することがポイントです。
QRコードを差し込み印刷で扱う考え方
Word単体で差し込みフィールドからQRコード画像を自動生成するには、環境やバージョンによって扱いが変わる場合があります。安定して運用するなら、ExcelのURLをもとにQRコード画像を別途作成し、Word側で画像を差し込む方法を検討します。
社内で使う場合は、次のどちらかに整理しておくと運用しやすくなります。
- 全員同じQRコードを使う場合は、Wordに通常の画像として貼り付ける
- 相手ごとにQRコードを変える場合は、QR画像のファイル名と保存場所を一覧で管理する
全員共通の申込フォームに誘導するだけなら、差し込み印刷でQRコードを変える必要はありません。Word本文にQRコード画像を1つ貼り、氏名や会社名だけを差し込めば十分です。
一方で、受付番号ごとに異なるURLを使う場合は、QRコードも個別化する必要があります。その場合は、QR用URL、QR画像ファイル名、受付番号の対応がずれないように管理します。
QRコードの下に短縮URLを添える
紙の文書では、QRコードが読み取れない場面もあります。印刷のかすれ、スマートフォンの設定、周囲の明るさなどで読み取りにくいことがあるため、QRコードの下に短いURLや問い合わせ先を添えておくと親切です。
URLを載せる場合は、長すぎる文字列をそのまま入れると紙面が読みにくくなります。社内の短縮URLや分かりやすい案内ページを用意できるなら、文書上の見た目も整えやすくなります。
印刷前に確認したいポイント
差し込み印刷は、最初の1件だけ見て安心すると、後ろのデータで文字あふれや敬称の重複が起きることがあります。プレビューで複数件を確認し、長い会社名や部署名が入ったときの見え方も確認します。
- 氏名や会社名が途中で切れていないか
- 敬称が二重になっていないか
- QRコードの周囲に余白があるか
- QRコードの説明文が近くにあるか
- 受付番号とQRコードの対応が合っているか
- 印刷後にスマートフォンで読み取れるか
QRコードは画面上で見えていても、印刷すると読み取りにくくなることがあります。試し印刷を1枚出し、実際に読み取って確認します。白黒印刷にする場合も、QRコードの濃淡が薄くならないようにします。
差し込み結果を別ファイルに出して確認する
いきなり印刷するのではなく、「個々のドキュメントの編集」で差し込み結果を新しいWordファイルに出すと、全件をまとめて確認できます。修正が必要な場合は、基本的には元の差し込み文書やExcelデータを直します。差し込み後の文書だけを直すと、次回作成時に同じ修正を繰り返すことになります。
差し込み印刷の運用では、元データ、差し込み文書、出力結果を分けて管理すると、後から見直しやすくなります。
文面を読みやすくするコツ
QRコード付きの案内文書では、相手に取ってほしい行動を絞ることが大切です。申込、受付、資料確認、アンケート回答など、QRコードの目的が複数ある場合は、文書内で整理して示します。
たとえば、受付用QRコードと資料用QRコードを同じ紙面に置く場合は、見出しを分けます。どちらも同じ大きさで並べると迷いやすいため、当日使うものを上に置く、補足資料は下に置くなど、利用する順番に合わせて配置します。
- QRコードの目的を短い見出しで示す
- 読み取り後に何をするかを書き添える
- 複数のQRコードを近づけすぎない
- 問い合わせ先を同じページ内に入れる
本文は長くしすぎず、必要な行動が分かる構成にします。差し込み印刷で個別情報を入れる場合も、差し込み箇所を増やしすぎると確認項目が増えます。まずは氏名、受付番号、QR用URLなど、文書の目的に関わる項目に絞ると管理しやすくなります。
再利用しやすいテンプレートにする
一度作ったWord文書は、次回の案内にも使えるようにテンプレート化しておくと便利です。ファイル名には用途と作成日を入れ、Excelの列名も同じルールで保管します。
- 差し込み用Word文書
- 差し込み元Excelファイル
- QRコード画像フォルダー
- 差し込み後の確認用ファイル
- 印刷用PDF
これらを同じ案件フォルダーにまとめると、後で修正依頼が来たときにも対応しやすくなります。特にQRコードを個別に作る場合は、画像ファイルだけが別の場所にあると、リンク切れや取り違えの原因になります。
テンプレート内には、差し込みフィールドの意味が分かるように配置します。担当者が変わる可能性がある文書では、ファイル内の余白に作業メモを残すより、別途メモファイルを置くほうが本文に不要な情報を混ぜずに済みます。
まとめ
Wordの差し込み印刷とQRコードを組み合わせると、個別情報を入れた案内文書を効率よく作れます。大切なのは、先にExcelの列名とURLを整え、Word側ではQRコードの役割が伝わる位置に配置することです。
共通のQRコードで足りる場合は、Wordに画像を貼るだけで運用できます。相手ごとにQRコードを変える場合は、受付番号、URL、QR画像の対応を崩さない管理が必要です。
印刷前には、差し込み結果を別ファイルに出し、複数件の表示とQRコードの読み取りを確認します。Word 差し込み印刷
QRコードは、案内文書、受付票、社内通知などで使いやすい組み合わせです。元データとテンプレートを整理しておくことで、次回の作成や修正も進めやすくなります。