今回は、ExcelのIMAGE関数を使って、Web上の画像をセル内に表示する方法を紹介します。
商品一覧や備品の管理表に写真を添えたいとき、これまでは画像をシートに貼り付けて、セルの位置に合わせて手作業で配置するのが一般的でした。この方法だと、並べ替えやフィルターをかけたときに画像だけがその場に残り、表とずれてしまうことがあります。IMAGE関数を使うと、画像がセルの値として扱われるため、表のデータと一緒に移動させられます。
IMAGE関数は、Microsoft 365のExcel、Web版のExcel、Excel 2024(Windows版・Mac版)で利用できる関数です。Excel 2021以前の買い切り版では使えないため、ブックを共有する相手の環境も確認しておきましょう。
IMAGE関数の基本
IMAGE関数は、指定した場所にある画像ファイルを読み込み、代替テキストと一緒にセルの中へ表示する関数です。表示された画像は、セルの移動やサイズ変更、並べ替え、フィルター、Excelテーブル内での操作に合わせて動きます。
構文と引数
構文は次のとおりです。
=IMAGE(ソース, [代替テキスト], [サイズ], [高さ], [幅])
- ソース(必須):画像ファイルのURL。「https」で始まるURLを指定します。
- 代替テキスト(省略可):画像の内容を説明する文字列。読み上げソフトなどで使われます。
- サイズ(省略可):画像の大きさの決め方を0~3の数値で指定します。
- 高さ(省略可):サイズに3を指定したときの高さ(ピクセル)。
- 幅(省略可):サイズに3を指定したときの幅(ピクセル)。
対応しているファイル形式は、BMP、JPG/JPEG、GIF、TIFF、PNG、ICO、WEBPです。ただし、WEBPはWeb版とAndroid版では表示できません。
サイズの指定方法
3番目の引数「サイズ」で、画像をセルにどう収めるかを選べます。
- 0:縦横比を保ったまま、セルに収まるように表示します。
- 1:縦横比を無視して、セル全体を埋めるように表示します。
- 2:元の画像サイズのまま表示します。セルからはみ出すことがあります。
- 3:4番目・5番目の引数で高さと幅を指定します。
多くの場面では、0が扱いやすい設定です。画像の比率が崩れず、セルの大きさを変えれば画像も合わせて大きさが変わります。1は画像がゆがむことがあるため、ロゴなど比率が重要な画像には向きません。
3を指定して高さか幅の片方だけを入れた場合は、指定した値に合わせて縦横比が保たれます。両方を指定すると比率が崩れることがあるので、数値は慎重に決めましょう。
IMAGE関数の使い方の例
URLを直接指定する
もっとも簡単なのは、URLを文字列として直接書く方法です。
=IMAGE(“https://~/sample.jpg”, “球体の画像”)
URLと代替テキストは、どちらもダブルクォーテーションで囲んだ文字列で指定します。数値など文字列以外を指定すると、エラーになります。
URLをセルに入れて参照する
一覧表で使うなら、URLを別の列に入れておき、そのセルを参照する方法が便利です。たとえばA列に画像のURL、B列に商品名が入っている場合、C2セルに次のように入力します。
=IMAGE(A2, B2, 0)
この式を下の行へコピーすれば、行ごとに対応した画像が表示されます。商品名を代替テキストとして使えるので、説明文を別に用意する手間も省けます。
長いURLを扱うときのコツ
URLは255文字までという制限があります。ブラウザーのアドレスバーからコピーしたURLは長くなりやすいため、Microsoftのサポート情報では、ブラウザー上で画像を右クリックして[画像のリンクをコピー]を選び、そのURLをセルに貼り付けて参照する方法が紹介されています。URLを数式に直接書くより、セルに入れて参照する形にしておくと、あとから差し替えるときも楽になります。
見やすい画像付きの表を作るコツ
- 行の高さと列の幅を先に整える:サイズ0の場合、画像はセルの大きさに合わせて表示されます。画像を入れる列だけ幅を広げ、行の高さも少し高めに設定すると、画像が小さくなりすぎません。
- Excelテーブルと組み合わせる:表をテーブルに変換しておけば、行を追加したときに数式が自動で引き継がれ、並べ替えやフィルターをしても画像が行と一緒に動きます。
- 代替テキストを必ず入れる:2番目の引数に内容が分かる説明を入れておくと、読み上げソフトを使う人にも内容が伝わります。画像が表示されない環境でも、何の画像だったか判断する手がかりになります。
- サイズ3は必要なときだけ:ピクセル指定はセルの大きさと連動しないため、一覧表では0を基本にすると管理しやすくなります。
画像が表示されないときの確認ポイント
IMAGE関数はインターネット上の画像を読み込むため、環境や指定方法によってはエラーになります。表示されるエラーごとに、確認する箇所を整理しておきましょう。
#VALUE!エラー
引数の指定に問題がある場合に表示されます。主な原因は次のとおりです。
- 画像ファイルが対応していない形式である
- ソースや代替テキストが文字列になっていない
- サイズに0~3以外の値を指定している
- サイズを3にしたのに、高さと幅が空白、または1未満になっている
- サイズが0・1・2なのに、高さや幅も指定している
特に最後の項目は見落としやすい点です。高さと幅を指定するのはサイズが3のときだけと覚えておくと、エラーを避けられます。
#CONNECT!エラー
インターネット接続や、画像を提供しているサーバーに問題がある場合に表示されます。パソコンのネット接続を確認してから、もう一度試してください。
#BLOCKED!エラー
セキュリティ設定によって、セル内の画像へのアクセスがブロックされている場合に表示されます。リンクされたデータ型に関するセキュリティ設定を確認しましょう。Web版やモバイル版のExcelでは、ブックの上部に表示されるバーから画像を有効にできる場合があります。会社のパソコンなどで設定が管理されている場合は、自分で変更せず、管理者に相談してください。
そのほかの注意点
- サインインが必要なURLの画像は表示されません。社内の共有フォルダーや認証付きのストレージにある画像は、そのままでは使えないことがあります。
- リダイレクト(転送)されるURLは、セキュリティ上の理由でブロックされます。短縮URLなどは避け、画像ファイルそのもののURLを指定します。
- 外部コンテンツへの接続に関するメッセージが表示されることがあります。接続先が信頼できる場合にのみ、画像へのアクセスを有効にしましょう。
- 他人のWebサイトの画像を使う場合は、利用が認められているかを確認してから使いましょう。
まとめ
IMAGE関数を使うと、=IMAGE(ソース, 代替テキスト, サイズ)の形で、Web上の画像をセル内に表示できます。画像がセルの一部として扱われるため、並べ替えやフィルターをしても表とずれず、商品一覧や備品リストを見やすく整えられます。
使いこなすコツは、URLをセルに入れて参照すること、サイズは0を基本にして行の高さと列の幅で大きさを調整すること、そして代替テキストを入れておくことです。#VALUE!や#BLOCKED!などのエラーが出たときは、引数の組み合わせやURLの種類、セキュリティ設定を順に確認してみてください。Microsoft 365またはExcel 2024の環境で、画像付きの表づくりに取り入れてみてはいかがでしょうか。