【Word】段組みと段区切りを利用して長文を読みやすくレイアウトする方法

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今回は、Wordの「段組み」機能と「段区切り」を使用して、長文を読みやすくレイアウトし、意図した位置で段を変える方法について紹介します。

段組み(だんぐみ)機能とは何か

新聞や雑誌、パンフレットなどを読むとき、文章がページの左端から右端まで一直線に横長に配置されていることは少なく、多くの場合、縦に2つや3つのブロック(段)に分割されてレイアウトされています。
これが「段組み」と呼ばれる手法です。
WordでA4サイズの用紙に横書きで文章を入力すると、1行あたりの文字数が40文字近くになり、読者の視線が左から右へ長く移動するため、読みづらさを感じさせたり、次の行へ視線を移す際に読み飛ばしやすくなったりします。
段組みを使って1行の文字数を20文字程度に短く区切ることで、視線の移動距離が減り、長文でもリズムよくスムーズに読ませることができるようになります。
また、限られた紙面の中に、文章と小さな写真や図をバランスよく配置する際にも、段組みは非常に有効なレイアウトテクニックです。

段組みの基本的な設定手順

段組みは、文書全体に適用することも、特定の段落(一部の文章)にだけ適用することも可能です。

文書全体を段組みにする場合

文書を開いた状態で、リボンの「レイアウト(またはページレイアウト)」タブをクリックします。
「ページ設定」グループの中にある「段組み」というアイコンをクリックすると、「1段」「2段」「3段」「左を狭く」「右を狭く」といった選択肢がドロップダウンメニューで表示されます。
ここから「2段」を選ぶと、文書全体の文章がページの中央で二つに折れ曲がったように、左半分から右半分へと流れる2つの段に再配置されます。

一部の文章だけを段組みにする場合

タイトルの部分や、最初の導入文は通常の1段のままで、その後の詳細な説明文だけを2段にしたいといったケースが実務ではよくあります。
その場合は、段組みにしたい文章(段落)だけをマウスでドラッグして選択状態にします。
先ほどと同じように「レイアウト」タブの「段組み」から「2段」を選ぶと、選択した部分だけが2段に分かれ、その前後の文章は1段のまま維持されます。
このとき、Wordは自動的に「セクション区切り(ページや段組みのルールを変えるための見えない境界線)」という編集記号を挿入して、1段の部分と2段の部分を切り離してくれています。

段区切りを使って意図した位置で段を変える

段組みを設定した直後、文章は「左の段の最後までいくと、自動的に右の段の一番上に折り返す」というルールで流れていきます。
しかし、この自動の折り返し機能だけでは、「左の段の途中だけど、内容が変わるのでここから右の段の先頭に文字をもっていきたい」といった、レイアウト上の微調整ができません。

段区切りの挿入方法

段の途中で強制的に次の段へと文章を移動させる(折り返す)機能が「段区切り」です。
次の段の先頭に持っていきたい文字の直前にカーソルを合わせます。
「レイアウト」タブの「ページ設定」グループにある「区切り」アイコンをクリックします。
表示されたメニューの中から、「段区切り」を選択します。
すると、カーソルの後ろにあった文章が、左の段の余白を残したまま、一気に右の段の一番上へとジャンプします。
「編集記号の表示」をオンにしていると、左の段の最後に「段区切り」という点線のマークが表示され、どこで段が区切られているかが視覚的に確認できます。
箇条書きのリストを左段と右段にきれいに振り分けたい場合や、段の途中に図を挿入して文章を右段に逃がしたい場合など、見栄えをコントロールする上で必須の操作となります。

段組みの高度なカスタマイズ(段組みダイアログ)

「段組み」アイコンのメニューから「段組みの詳細設定」をクリックすると、より細かい調整が可能なダイアログボックスが開きます。

段の幅と間隔の調整

ダイアログボックス内の「段の幅と間隔」という項目で、それぞれの段の横幅(文字数やミリ)と、段と段の間の隙間(間隔)の数値を直接入力して変更できます。
デフォルトでは「段の幅をすべて同じにする」にチェックが入っており、均等に分割されますが、このチェックを外すことで、「左の段は広くしてメインの文章を置き、右の段は狭くして補足説明や図を置く」といった、雑誌のような変則的なレイアウト(非対称の段組み)を作ることも可能です。
文字が詰まって見づらいと感じたら、間隔の数値を少し大きめに設定することで、段と段の間にゆとりが生まれ、スッキリとした印象になります。

境界線を引いて読みやすくする

さらに、同じダイアログボックスの右上あたりに「境界線を引く」というチェックボックスがあります。
ここにチェックを入れて「OK」をクリックすると、段と段の間の隙間の中心に、上から下へスッと細い縦の直線が引かれます。
この境界線があるだけで、左右の段の区切りがより明確になり、視線が隣の段へ迷い込むのを防ぐ効果があるため、特に文字が密集している資料では、読みやすさを大きく向上させるテクニックとして重宝します。

段組みを使用する際の注意点とトラブル対処

便利な段組み機能ですが、思い通りのレイアウトにならない場合のよくある原因と対処法を押さえておきます。

最終ページの左右の段の長さを揃える

段組みを設定した文書の最後のページで、左の段だけが下まで文字で埋まり、右の段がスカスカになってしまう(段の高さが不揃いになる)ことがあります。
これを左右均等な美しい高さで終わらせるには、「セクション区切り(現在の位置から新しいセクション)」を使用します。
文書の一番最後(最後の文字の後ろ)にカーソルを合わせます。
「レイアウト」タブの「区切り」から「現在の位置から新しいセクション」を選択します。
すると、Wordが自動的に計算を行い、最終ページの左の段と右の段の文字量がほぼ均等になるように、段の高さを揃えて再配置してくれます。
段区切りを何度も入れて無理やり高さを合わせようとするよりも、はるかにスマートで確実な方法です。

セクション区切りの削除と段組みの解除

一部だけを段組みにした後、それを元の1段に戻したい場合は、該当部分を選択して「段組み」から「1段」を選ぶのが基本です。
しかし、これだけでは前後に挿入された「セクション区切り」の記号が残ってしまい、その後のレイアウト変更に悪影響を及ぼすことがあります。
完全に元の状態に戻したい場合は、「ホーム」タブから「編集記号の表示/非表示」をオンにして「セクション区切り」の点線マークを見つけ出し、その記号の前にカーソルを置いてDeleteキーで削除します。
セクション区切りを消すことで、その部分の段組み設定が解除され、文書全体の標準のレイアウト(1段)へと統合されます。

まとめ

Wordの「段組み」機能と「段区切り」を使用して、長文を読みやすくレイアウトし、意図した位置で段を変える方法について解説しました。
「レイアウト」タブの「段組み」から「2段」を選ぶだけで、新聞やパンフレットのように視線の移動が少ないスムーズな文書構成を作ることができます。
自動の折り返しに頼らず、「区切り」から「段区切り」を挿入して、内容の区切りで強制的に次の段へ送る操作が、見栄えを整える重要なポイントです。
また、段組みの詳細設定から「段の幅と間隔」を調整して非対称なレイアウトにしたり、「境界線を引く」にチェックを入れて段の区切りを明確にしたりすることで、よりプロフェッショナルなデザインへと仕上がります。
最終ページの段の高さを「セクション区切り」で均等に揃えるテクニックや、一部だけを段組みにした際の解除方法といったトラブルシューティングの知識も持ち合わせておくことで、Wordの表現力は格段に向上します。
文字数が多くなりがちなマニュアルや報告書を作成する際は、読者の負担を減らすためにも、この段組み機能を積極的に活用してみてはいかがでしょうか。