今回は、Wordで記号を3文字入力してEnterキーを押すだけで水平線を引く方法と、その元になっている罫線オートフォーマットの仕組み、線の見た目の変え方、不要なときの止め方を紹介します。
この記事の操作説明は、Word for Windows(Microsoft 365のWordを含む)を前提にしています。Word for MacやWord for the webでは、メニューの位置や使えるオプションが異なる場合があります。
Wordの水平線は「記号3文字+Enter」で引ける
文書の中で話題を区切りたいときや、見出しの下に線を入れて読みやすくしたいとき、図形の直線を描いて位置を合わせる方法もあります。ただ、図形の線は文字の追加や削除で位置がずれやすく、あとから整えるのに手間がかかります。
Wordには、特定の記号を新しい行に3つ続けて入力し、Enterキーを押すと、ページ幅いっぱいの横線に置き換える機能があります。これが、入力オートフォーマットの一つである「罫線」の機能です。
水平線を引く手順
- 水平線を入れたい位置にカーソルを置きます。
- 何も入力されていない行で、同じ記号を3つ続けて入力します。
- Enterキーを押します。
Enterキーを押すと、記号が消えて横線に変わります。線は文書の本文幅に合わせて引かれ、段組みを使っている部分では列の幅に合わせて引かれることがあります。
使える記号と線の種類
Microsoftのサポート情報では、次の6種類の記号が対象として案内されています。いずれも半角で3文字続けて入力します。
- ハイフン(-)
- アンダースコア(_)
- イコール(=)
- チルダ(~)
- シャープ(#)
- アスタリスク(*)
どの記号を使うかで、線の見た目が変わります。たとえば、ハイフンは細い線、イコールは二重線、アンダースコアはやや太い線、チルダは波線になります。シャープやアスタリスクでも別の見た目の線になるので、文書の雰囲気に合うものを一度試してみると選びやすくなります。
線を引いた直後に元の記号へ戻す
「—」を区切りの記号としてそのまま残したかったのに線に変わってしまった、という場面もあります。その場合は、線が作成された直後にBackspaceキーを押すと、線が取り消されて入力した3文字が残ります。Ctrl+Zキーで直前の自動書式を元に戻す方法も使えます。
日本語入力のときに線にならない場合のコツ
日本語入力をオンにしたままハイフンを押すと、全角の長音記号「ー」として入力されることがあります。全角の文字では横線に置き換わらないため、うまくいかないときは日本語入力をオフにして半角で入力しているかを確認します。変換候補を確定させる前にEnterキーを押すと、確定の操作として扱われる点にも注意が必要です。
水平線の正体は「段落の下罫線」
記号3文字で作った線は、図形として描かれているわけではありません。Microsoftの説明によると、空の段落に下罫線を設定したものとして作成されます。この仕組みを知っておくと、線の扱い方が分かりやすくなります。
- 段落の一部なので、前後に文字を追加すると線も一緒に移動します。
- 図形のように誤ってドラッグで動かしてしまう心配がありません。
- 線の上に文字を入れたいときは、線の上の位置にカーソルを置いて入力します。
- 段落の罫線なので、ボックス状の枠に変えることもできます。
線の太さや色、種類を変更する
引いた線の見た目は、段落の罫線の設定で変えられます。
- 線のすぐ上の段落(線が設定されている空の段落)にカーソルを置きます。
- [ホーム]タブの[段落]グループで、[罫線]ボタンの横にある矢印を選択します。
- 一覧の下にある[線種とページ罫線と網かけの設定]([罫線と網かけ]と表示される場合もあります)を選択します。
- ダイアログボックスで、線の種類、色、太さを選んで[OK]を選択します。
- 設定を反映させるために、もう一度[罫線]ボタンを選択します。
社内文書では落ち着いたグレーの細線、案内文では色付きの線というように、用途で使い分けると見た目にメリハリが出ます。
ボックス状の枠に変えるアイデア
水平線は段落なので、[罫線]の一覧から[外枠]や[格子]を選ぶと、その段落を囲む枠に変わります。空の段落に文字を入力してから外枠を設定すれば、注意書きやメモ欄のような囲み枠を手早く作れます。
水平線を削除する方法
水平線をBackspaceキーで消そうとしても、うまく消えないことがあります。これは、線が文字ではなく段落の罫線だからです。削除したいときは、次の手順が確実です。
- 線が設定されている段落にカーソルを置きます。線の直前の段落に設定されていることもあるため、線の上下の行を確認します。
- [ホーム]タブの[罫線]ボタンの横にある矢印を選択します。
- [枠なし]を選択します。
文書の別の場所に同じような線が増えて困る場合も、この方法で一つずつ外せます。
罫線オートフォーマットをオフにする方法
記号を区切りとして並べる機会が多い人や、テキストをそのまま残したい資料を作る人にとっては、自動で線に変わる動作が手間になることもあります。その場合は、入力オートフォーマットの設定で罫線の機能だけを止められます。
- [ファイル]タブを選択し、[オプション]を選択します。
- [文章校正]を選択し、[オートコレクトのオプション]を選択します。
- [入力オートフォーマット]タブを選択します。
- [罫線]のチェックをオフにします。
- [OK]を選択します。
この設定は罫線の自動作成だけに関わるもので、箇条書きや段落番号の自動設定など、ほかの入力オートフォーマットの項目には影響しません。一時的に止めたいだけなら、線ができた直後にBackspaceキーを押す方法で十分な場合もあります。
オートコレクトのオプションボタンから止める
自動で書式が設定されたとき、該当箇所にマウスポインターを合わせると[オートコレクトのオプション]ボタンが表示されることがあります。ここから、その場だけ元に戻す、今後この自動設定を行わないようにする、オートフォーマットの設定画面を開く、といった操作を選べます。設定画面を探す手間を省きたいときに便利です。
水平線を活用するちょっとしたコツ
- 見出しの下に細線を入れる:見出しの直後でハイフンを3つ入力してEnterキーを押すと、章の始まりが分かりやすくなります。
- 使う記号を文書内でそろえる:区切りの種類を増やしすぎると統一感がなくなるため、大きな区切りは二重線、小さな区切りは細線など、ルールを決めておくと整った印象になります。
- 線の前後の余白を調整する:線と文字の間が詰まって見える場合は、線の段落の[段落]設定で段落前後の間隔を調整すると読みやすくなります。
- 図形の線と使い分ける:斜めの線や、ページの好きな位置に置きたい線は図形の直線、文章の区切りとしての横線は罫線オートフォーマット、と使い分けると管理が楽になります。
まとめ
Wordでは、半角の記号を新しい行に3つ続けて入力し、Enterキーを押すだけで水平線を引けます。ハイフン、アンダースコア、イコール、チルダ、シャープ、アスタリスクのどれを使うかで線の見た目が変わります。
作成された線は図形ではなく、空の段落に設定された下罫線です。そのため、線の太さや色は[罫線]の設定から変更でき、削除するときは[枠なし]を選ぶと確実です。自動で線に変わる動作が不要な場合は、[入力オートフォーマット]タブで罫線オートフォーマットをオフにできます。
仕組みを理解しておくと、区切り線を入れる作業も、不要な線を外す作業もスムーズになります。文書の構成を整えるときの手段の一つとして取り入れてみてください。