今回は、Wordの並べて比較と同時スクロールを使って、2つの文書を左右に並べながら内容を見比べる方法を紹介します。
この記事は、Windows版のデスクトップアプリ(Microsoft 365のWordなど)の操作を前提にしています。メニュー名は、画面の幅やバージョンによって表示のされ方が少し異なる場合があります。
Wordの「並べて比較」とは
「並べて比較」は、開いている2つのWord文書を画面の左右に並べて表示する機能です。リボンの[表示]タブにある[ウィンドウ]グループから使えます。
画面上では「並べて表示」と表記されることもありますが、どちらも同じボタンを指しています。2つの文書を1画面に収められるので、ウィンドウを切り替えながら確認する手間を減らせます。
こんな場面で役立ちます
- 修正前と修正後の文書を見比べて、書き換えた箇所を目で確認したいとき
- 見本となる文書を横に置いて、書式や構成をまねながら新しい文書を作るとき
- 日本語版と英語版など、同じ構成の文書を段落ごとに照らし合わせたいとき
- 前年度の報告書を参考にしながら、今年度の報告書を書き進めたいとき
2つの文書を並べて表示する手順
操作はシンプルです。次の順番で進めます。
- 比較したい2つの文書を、どちらも開いておきます。
- どちらかの文書で、リボンの[表示]タブを選びます。
- [ウィンドウ]グループにある[並べて比較]を選びます。
これで2つのウィンドウが左右に並びます。ウィンドウの幅が狭く、[ウィンドウ]グループのボタンが見当たらない場合は、[表示]タブの[ウィンドウ]を選ぶと、まとめられていたボタンが表示されます。
比較する文書だけを開いておく
作業を始める前に、比較に使わない文書は保存して閉じておくと操作がわかりやすくなります。開いているウィンドウが多いと、どの文書同士を並べているのか把握しにくくなるためです。比較する2つの文書のファイル名を、「旧」「新」のように区別できる名前にしておくのも、取り違えを防ぐ工夫になります。
同時スクロールで同じ位置を見比べる
並べて表示したら、[同時にスクロール]を使うと便利です。片方の文書をスクロールすると、もう片方も同じ方向に動くので、2つの文書の同じあたりを見続けられます。
- [表示]タブの[ウィンドウ]グループにある[同時にスクロール]を選ぶとオン・オフを切り替えられます。
- ボタンが見えないときは、並べて比較のときと同じように[表示]タブの[ウィンドウ]を選んでから[同時にスクロール]を選びます。
表示位置をそろえてからオンにする
2つの文書で同じ見出しが別のページにある場合、同時スクロールをオンにしたままだと、見たい箇所がずれたまま一緒に動いてしまいます。そのようなときは、いったん同時スクロールをオフにして、片方ずつ比べたい見出しの位置まで動かします。位置がそろったところで再びオンにすると、そこから先を並行して読み進められます。
追記や削除で文書の長さが変わっている場合は、章や見出しが変わるたびにこの調整をすると、ずれを小さく保てます。
見比べやすくするためのコツ
並べて比較は、画面を半分ずつ使うため、1つのウィンドウに表示できる範囲が狭くなります。次のような工夫をすると、読みやすさを保ちやすくなります。
- ズームを調整する:文字が小さすぎる、または大きすぎて横がはみ出す場合は、ウィンドウ右下のズームで倍率を変えます。2つの文書の倍率をそろえると比べやすくなります。
- 不要なウィンドウ枠を閉じる:ナビゲーションウィンドウなどを表示していると本文の表示幅が狭くなるため、比較中は閉じておくと本文に集中できます。
- 見出し単位で確認する:最初から最後まで一気に読むより、見出しごとに区切って確認するほうが、読み落としに気づきやすくなります。
- 気づいた点はその場でメモする:違いを見つけたら、コメント機能などで書き残しておくと、後から修正するときに探し直さずに済みます。
並べて表示を終了する
比較が終わったら、[表示]タブの[ウィンドウ]グループで、もう一度[並べて比較]を選びます。ボタンがオフになり、並べて表示が解除されます。
解除後は、それぞれのウィンドウを通常どおり最大化したり、閉じたりして作業を続けられます。どちらかの文書を編集していた場合は、閉じる前に保存しておきましょう。
「文書の比較」機能との使い分け
Wordには、2つの文書の違いを自動で洗い出す文書の比較という別の機能もあります。目的に応じて使い分けると効率よく作業できます。
- 並べて比較:自分の目で内容を読み比べたいとき、見本を参照しながら書きたいときに向いています。文書そのものは変化しません。
- 文書の比較:細かな文字の追加・削除を漏れなく確認したいときに向いています。違いが変更履歴の形で示されます。
まず並べて比較で全体の流れや構成の違いをつかみ、細部の差分は文書の比較で確認する、という順番にすると、大きな変更と小さな変更の両方を押さえやすくなります。
まとめ
Wordの並べて比較を使うと、2つの文書を左右に並べて内容を見比べられます。同時スクロールをオンにすれば、片方を動かすだけでもう片方も連動するため、同じ位置を追いかけながら確認できます。
- [表示]タブの[ウィンドウ]グループから[並べて比較]を選ぶ
- [同時にスクロール]で2つの文書を連動させる
- 位置がずれたら同時スクロールをオフにして調整し、再度オンにする
- 終わったら[並べて比較]をもう一度選んで解除する
- 細かな差分の洗い出しには「文書の比較」を併用する
修正前後の確認や、見本を参考にした文書作成の際に、並べて比較と同時スクロールを取り入れてみてください。