今回は、PowerPoint(パワーポイント)のスライドショー機能について紹介します。
プレゼンテーションや会議で資料を効果的に見せるためのスライドショー機能の基本的な使い方から、操作をスムーズにするショートカットキーまで解説します。
スライドショーとは
スライドショーとは、PowerPoint(パワポ)でプレゼンテーションを行う際に、作成したスライドを画面いっぱいに表示する機能です。通常の編集画面と異なり、リボンやステータスバーなどの余計な要素がすべて非表示になり、スライドだけが表示されます。これにより、視聴者は内容に集中しやすくなります。
スライドショーを使うことで、以下のようなメリットがあります:
- プレゼンテーションに集中できる環境を作れる
- アニメーションや画面切り替え効果を活用できる
- 発表者ビューを利用して効果的な発表ができる
- 複数の画面を活用した発表が可能
スライドショーの基本操作
スライドショーの開始方法
スライドショーを開始するには、主に以下の3つの方法があります:
1. リボンから開始する
- 「スライドショー」タブをクリック
- 「スライドショーの開始」グループから「最初から」または「現在のスライドから」を選択
2. ショートカットキーで開始する
- 最初のスライドから開始:「F5」キー
- 現在のスライドから開始:「Shift」+「F5」キー
3. スライドショーボタンで開始する
- 画面右下にあるスライドショーアイコン(拡大/縮小ボタンの左側)をクリック
スライドショー中の基本操作
スライドの移動
- 次のスライドに進む:マウスの左クリック、Enter、↓、→、PageDown
- 前のスライドに戻る:BackSpace、↑、←、PageUp
スライドショーの終了
- 最後のスライドまで進んで自動終了
- 途中で終了する場合:Escキーを押す、または右クリックして「スライドショーの終了」を選択
便利なスライドショーのショートカットキー
プレゼンテーションをスムーズに進めるために覚えておくと便利なショートカットキーを紹介します。スライドショー実行中にF1キーを押すと、利用可能なすべてのショートカットキーの一覧が表示されます。
基本的なショートカットキー
- F5:最初のスライドからスライドショーを開始
- Shift + F5:現在のスライドからスライドショーを開始
- Esc:スライドショーを終了
- スペースまたはN:次のスライドへ進む
- BackSpaceまたはP:前のスライドへ戻る
プレゼンを効果的にするショートカットキー
- B:画面を黒くする(Black)- 説明に集中してもらいたいときに便利
- W:画面を白くする(White)- 一時的に画面の注目をそらしたいときに役立つ
- 数字 + Enter:指定した番号のスライドに直接ジャンプ
- Ctrl + L:レーザーポインターを表示(押している間だけ表示)
- Ctrl + P:ペンツールに切り替え(スライドに手書き可能)
- Ctrl + E:消しゴムツールに切り替え
- E:すべての手書き内容を消去
- -(マイナス):すべてのスライドを一覧表示
- +(プラス):一覧表示時にスライドを拡大
発表者ビューを活用する
複数のディスプレイを使用する環境では、「発表者ビュー」を活用することで、より効率的なプレゼンテーションが可能になります。発表者ビューを使うと、プレゼンター(発表者)用の画面には以下の情報が表示され、視聴者には通常のスライドショーだけが表示されます:
- 現在のスライド
- 次のスライドのプレビュー
- スライドのノート
- 経過時間
- 現在のスライド番号と総スライド数
発表者ビューを表示するには、スライドショー開始前に「スライドショー」タブの「モニター」グループにある「発表者ビューを使用する」にチェックを入れておきます。なお、1台のモニターしか使用していない場合でも、スライドショー実行中に右クリックして「発表者ビューを表示」を選択することで利用できます。
スライドショーの便利な機能
1. 自動再生と繰り返し再生
展示会やデジタルサイネージなどで使える自動再生と繰り返し再生の設定方法です:
- 「スライドショー」タブの「スライドショーの設定」をクリック
- 「画面切り替え」タブで「自動的に切り替え」にチェックを入れ、時間を設定
- 「スライドショーの設定」で「キオスクで参照(全画面表示)」または「Escキーが押されるまで繰り返す」にチェックを入れる
2. 特定のスライドのみを表示する
プレゼンテーションの状況に応じて特定のスライドだけを表示したい場合:
- 表示したくないスライドを選択
- 右クリックして「スライドの非表示」を選択
- 非表示にしたスライドは、スライド一覧で番号に斜線が引かれます
3. スライドショーを動画として保存する
作成したプレゼンテーションを動画として保存する方法:
- 「ファイル」→「エクスポート」→「ビデオの作成」を選択
- 品質や画面切り替えのタイミングを設定
- 「ビデオの作成」ボタンをクリック
プロが使うスライドショーのテクニック
1. スライドショー中に画面を一時的に隠す
説明に集中してもらいたい場合や、一旦スライドから注目をそらしたい場合は、「B」キー(黒画面)または「W」キー(白画面)を押して画面全体を一色で覆うことができます。再度何かキーを押すと元のスライドに戻ります。
2. レーザーポインターとペン機能を使いこなす
「Ctrl + L」でレーザーポインターを表示させ、重要な部分を指し示すことができます。また、「Ctrl + P」でペンツールに切り替えれば、スライド上に直接書き込みができ、説明をより具体的にできます。
3. スライド一覧を活用した柔軟な進行
「-(マイナス)」キーを押すとスライドの一覧が表示され、質問に応じて関連するスライドにすぐにジャンプできます。これにより、プレゼンテーションの流れを状況に応じて柔軟に変更できます。
まとめ
PowerPointのスライドショー機能は、プレゼンテーションを効果的に行うための重要なツールです。基本操作をマスターし、ショートカットキーを活用することで、スムーズで印象的なプレゼンテーションが可能になります。
主なショートカットキーは:
- F5:最初からスライドショーを開始
- Shift + F5:現在のスライドからスライドショーを開始
- B/W:画面を黒/白にする
- Ctrl + L:レーザーポインター
- Ctrl + P:ペンツール
- -(マイナス):スライド一覧表示
これらの機能やテクニックを練習して、プレゼンテーションスキルを向上させることで、スライドショーの操作に迷うことなく、内容に集中したプレゼンテーションが行えるようになります。