今回は、Excelの「クイック分析」機能を活用して、難しい設定なしで手軽にグラフや集計表を作成するコツを紹介します。
クイック分析とは
Excelでデータを見やすく加工したいとき、「条件付き書式」を設定したり、「グラフ」を挿入したり、「ピボットテーブル」を作ったりと、目的によってリボンのさまざまなタブを使い分ける必要があります。慣れないうちは、「どのメニューを開けばよいのか迷ってしまう」ということもあると思います。
そのような手間を省き、ワンクリックでデータに最適な視覚化や集計を提案してくれるのが「クイック分析」という機能です。データを選択するだけで、右下に小さなアイコンが現れ、そこからよく使う便利な機能にすぐアクセスできるため、作業のスピードアップにつながります。
クイック分析の基本的な使い方
クイック分析の呼び出し方はとてもシンプルです。メニューを探す必要はありません。
データを表示させる手順
- 分析したい表やデータの範囲(見出しを含めても構いません)をマウスでドラッグして選択します。
- 選択した範囲の右下に、雷のようなマークが付いた小さなアイコン(クイック分析ボタン)が表示されます。
- このアイコンをクリックするか、キーボードの「Ctrl」キーを押しながら「Q」キーを押します。
- 「書式設定」「グラフ」「合計」「テーブル」「スパークライン」という5つのタブが並んだメニューが開きます。
これだけで準備は完了です。あとは目的に応じてタブを選んでいきます。
クイック分析でできる便利なこと
メニューに用意されている5つのタブから、実務でよく使われる便利な機能をいくつか紹介します。
【書式設定】データに色をつけて傾向を掴む
「書式設定」タブでは、条件付き書式を手軽に適用できます。
例えば「データバー」にマウスカーソルを合わせると、セル内の数値の大きさに応じた横棒グラフが背景にプレビュー表示されます。「カラースケール」を合わせれば、数値の大小が色の濃淡で表現されます。クリックする前にプレビューで結果を確認できるため、どの見せ方が一番分かりやすいかを直感的に選ぶことができます。
【グラフ】最適なグラフを自動提案してもらう
「グラフ」タブを選ぶと、選択したデータに適したグラフ(縦棒グラフや折れ線グラフなど)の候補がいくつか表示されます。
自分で「挿入」タブからグラフの種類を選ぶと、「このデータには合わないグラフを選んでしまい、うまく表示されない」といった失敗が起こりがちですが、クイック分析ではExcelがデータを読み取り、相性の良いグラフだけを提案してくれるため、グラフ作成が苦手な方でも安心です。
【合計】関数を入力せずに計算結果を出す
「合計」タブでは、SUM関数やAVERAGE関数などを手入力しなくても、ワンクリックで計算結果を表示できます。
「合計」「平均」「データ数」「%(全体の構成比)」「累計」などのメニューがあり、下向きのアイコンを選ぶと表の一番下の行に、右向きのアイコンを選ぶと表の右側の列に結果が追加されます。特に「%」や「累計」は、自分で数式を組むと少し複雑になりがちなので、この機能を使うと大変便利です。
【テーブル】や【スパークライン】も一瞬で
「テーブル」タブからは、表のデザインを整えて並べ替えやフィルターができる「テーブル」形式への変換や、より高度な分析ができる「ピボットテーブル」の作成画面へ進むことができます。
また、「スパークライン」タブを使えば、前回の記事で紹介したような「セル内の小さなグラフ」も、メニューを探すことなくこの場所からすぐに挿入できます。
クイック分析が表示されない場合
便利なクイック分析ですが、データを選択しても右下にアイコンが出ないことがあります。
その場合は、Excelの設定で機能がオフになっている可能性があります。
- 「ファイル」タブから「オプション」を開きます。
- 左側のメニューから「全般」を選びます。
- 「ユーザーインターフェイスのオプション」という項目の中にある「選択時にクイック分析オプションを表示する」のチェックボックスにチェックを入れて、「OK」をクリックします。
これで、データ選択時にアイコンが現れるようになります。ただし、選択したデータが1つのセルだけの場合や、空白が多すぎる場合は機能しないことがあるため、まとまったデータ範囲を選択するようにしてください。
まとめ
Excelのクイック分析は、複雑なメニュー操作をスキップして、データを見せるための「おいしいところ」だけをすぐに使えるショートカットのような機能です。プレビューを見ながら選べるという点が最大のメリットですので、手元のデータを選択して、いろいろなメニューにマウスを合わせて、どのような見せ方ができるのか試してみてはいかがでしょうか。