今回は、PowerPointのテンプレートを再利用しやすくする方法を紹介します。
テンプレートを使う目的
PowerPointで同じ種類の資料を何度も作る場合、毎回表紙、見出し、本文、図表の配置を作り直すと時間がかかります。作成者ごとにデザインが変わり、資料全体の統一感も保ちにくくなります。
テンプレートを用意しておくと、基本のデザインやレイアウトを使い回せます。社内報告、提案書、研修資料、定例会資料など、形式が決まっている資料で特に役立ちます。
テンプレートは、見た目を固定するためだけでなく、作成手順をそろえるための土台です。よく使う構成を入れておくと、資料作成を始めやすくなります。
テンプレートに入れる内容
テンプレートには、毎回使う要素を入れます。ただし、情報を詰め込みすぎると使いにくくなります。基本のレイアウトとルールに絞ることが大切です。
基本レイアウトを用意する
よく使うスライドの形をあらかじめ用意します。資料の種類によって必要なものは違いますが、次のようなレイアウトは使う機会が多いです。
- 表紙
- 目次
- 章扉
- 本文
- 左右比較
- 図表ページ
- まとめ
すべてのページを完成済みにする必要はありません。作成者が内容を入れやすい枠を用意することを重視します。
色とフォントを決める
資料内で使う色やフォントを決めておくと、スライドごとのばらつきを抑えられます。見出し、本文、強調、補足など、役割ごとに使う色を決めます。
色を増やしすぎると、どこが重要なのか分かりにくくなります。基本色と強調色を絞り、同じ意味には同じ色を使うようにします。
スライドマスターを整える
テンプレートを再利用しやすくするには、スライドマスターを整えることが重要です。通常編集画面で個別に配置しただけでは、後から統一修正しにくくなります。
共通パーツをマスターに置く
ロゴ、ページ番号、フッター、資料名など、複数ページで同じ位置に表示する要素はスライドマスターで管理します。各スライドに個別で置くと、位置がずれたり修正漏れが起きたりします。
表紙だけ表示を変えたい場合は、表紙用のレイアウトを別に作ります。本文用、章扉用、図表用など、用途ごとに分けると使いやすくなります。
プレースホルダーを使う
タイトル、本文、画像、表などを入れる場所には、プレースホルダーを使います。作成者がどこに何を入れればよいか分かりやすくなり、レイアウトも保ちやすくなります。
テキストボックスを手作業で置くだけでは、後からマスターの設定を反映しにくい場合があります。テンプレートとして使うなら、プレースホルダーを中心に設計します。
使い方が分かる見本を入れる
テンプレートには、空のレイアウトだけでなく、使い方が分かる見本スライドを少し入れておくと便利です。作成者が意図を理解しやすくなります。
見本テキストを入れる
「ここに結論を書く」「ここに比較項目を入れる」など、短い見本テキストを入れると、資料作成の方向性が分かりやすくなります。
ただし、説明が多すぎるとテンプレートが使いにくくなります。作成時に消しやすい短い文にし、実際の資料に残らないよう注意します。
完成例を1枚入れる
同じレイアウトでも、完成例があると使い方を理解しやすくなります。図表ページや比較ページなど、作り方に迷いやすいスライドは、見本を入れておくと便利です。
見本スライドは、作成用のページとは分けて置きます。実際の資料に混ざらないよう、見本であることが分かるタイトルにします。
更新しやすい運用にする
テンプレートは一度作って終わりではありません。実際に使う中で、足りないレイアウトや使いにくい設定が見つかります。
修正担当を決める
複数人でテンプレートを使う場合、誰でも自由に直すと版が分かれやすくなります。テンプレートの修正担当を決め、変更内容を管理します。
よく使う資料であれば、更新日や版数を記録しておくと、どのテンプレートが最新か判断しやすくなります。
使いにくい点を反映する
作成者が毎回同じ位置を直している場合、そのレイアウトはテンプレート側で改善する余地があります。個別修正が多い部分を集め、テンプレートに反映します。
テンプレートは作業を縛るものではなく、作業を始めやすくするためのものです。現場で使いやすい形に少しずつ整えることが大切です。
共有前のチェックポイント
テンプレートを共有する前に、実際に新しい資料を作る流れで確認します。空の状態では問題がなくても、文字や画像を入れると崩れることがあります。
- よく使うレイアウトがそろっているか確認する
- タイトルや本文の位置がそろっているか確認する
- 色とフォントのルールが分かりやすいか確認する
- プレースホルダーに入力しても崩れないか確認する
- 見本スライドが実資料に残りにくい配置か確認する
テンプレートを配布する場合は、保存場所も決めておきます。各自がコピーを編集して版が分かれないよう、最新版を参照できる場所に置くと管理しやすくなります。
テンプレートを使い続けるための見直し
テンプレートは、使い始めた後の見直しも大切です。実際の資料作成で使いにくい部分があると、作成者は個別に直すようになり、統一感が崩れます。
よく直される箇所を確認する
毎回タイトルが長くて収まらない、図表の枠が狭い、比較レイアウトの項目数が足りないなど、同じ修正が繰り返される場合はテンプレート側を改善します。
個別の資料で直すより、テンプレートに反映したほうが次回以降も使いやすくなります。作成者からの意見を集めると、改善点を見つけやすくなります。
古いデザインを残しすぎない
過去のレイアウトや使わなくなった色がテンプレート内に残っていると、作成者が迷います。使わないレイアウトは整理し、必要なものだけを残します。
テンプレートを軽く保つことで、資料作成時に選びやすくなります。目的がはっきりしたレイアウトだけを用意することが、再利用しやすさにつながります。
まとめ
PowerPointのテンプレートを再利用しやすくするには、よく使うレイアウト、色、フォント、共通パーツを整理することが大切です。毎回作り直す部分をテンプレート化すれば、資料の見た目と作成手順をそろえやすくなります。
スライドマスターで共通要素を管理し、プレースホルダーを使って入力位置を分かりやすくします。見本スライドを入れておくと、作成者が使い方を理解しやすくなります。
運用時には、修正担当、版管理、保存場所を決めておきましょう。PowerPointのテンプレートを整えれば、資料作成を始めやすく、再利用しやすい状態にできます。