今回は、PowerPointの検索と置換を使って、スライド内の文言をまとめて修正する方法を紹介します。製品名の表記を変更したい、資料の日付を書き換えたい、同じ語句の表記ゆれをそろえたいといった場面で、スライドを1枚ずつ見直すのは手間がかかり、修正漏れも起こりがちです。検索と置換を使えば、プレゼンテーション全体から対象の語句を探し出し、まとめて別の語句に置き換えられます。
この記事では、主にWindows版のPowerPoint(Microsoft 365などのデスクトップアプリ)を前提に説明します。Mac版とWeb版の操作は、後半で補足します。
検索と置換でできること
検索と置換は、プレゼンテーション内の単語や語句を見つけ、別の単語や語句に置き換える機能です。主に次のような使い方ができます。
- 表記の変更:サービス名や部署名などが変わったときに、まとめて書き換える
- 表記ゆれの統一:「お問合せ」と「お問い合わせ」のように、混在している書き方をそろえる
- 使い回し資料の更新:前回の資料を流用するときに、年度や日付などを一括で直す
- 語句の所在確認:置き換えずに検索だけを行い、特定の言葉がどのスライドにあるかを探す
Windows版での基本操作
語句を置き換える手順
- [ホーム]タブの[編集]グループにある[置換]を選びます。バージョンによっては[検索と置換]と表示される場合があります。
- 検索する文字列の欄に、探したい語句を入力します。
- [置換後の文字列]の欄に、置き換えたい語句を入力します。
- [次を検索]を選ぶと、条件に一致する次の箇所が選択されます。
- 選択された箇所だけを置き換える場合は[置換]、一致したすべての箇所を一度に置き換える場合は[すべて置換]を選びます。
実行中の検索を途中でやめたいときは、Escキーを押すと取り消せます。
覚えておくと便利なショートカットキー
Windows版のPowerPointでは、次のショートカットキーで検索や置換の画面をすばやく開けます。
- Ctrl+F:[検索]ダイアログボックスを開く
- Ctrl+H:[置換]ダイアログボックスを開く
- Shift+F4:最後に行った検索を繰り返す
特にShift+F4は、一度検索した語句を続けて探したいときに役立ちます。ダイアログボックスを閉じて内容を修正しながら、次の該当箇所へ順に移動できます。
Mac版とWeb版での操作
Mac版の場合
- PowerPointのウィンドウ右上にある[プレゼンテーション内を検索]の横の矢印をクリックします。
- [検索と置換]を選びます。
- 検索する語句と置換後の語句を入力し、[次を検索]で該当箇所を確認します。
- [置換]で1か所ずつ、または[すべて置換]でまとめて置き換えます。
Web版の場合
- [ホーム]タブの右端にある[置換]を選びます。表示によっては[検索]から[置換]を選びます。
- 検索する語句と置換後の語句を入力します。
- [次を検索]を選び、[置換]で置き換えます。
画面の幅によってボタンの表示が変わることがあるため、見当たらないときはリボンの右端付近を確認してみてください。
置換で失敗しないためのコツ
[すべて置換]は便利な反面、意図しない箇所まで書き換えてしまうことがあります。次のような工夫で、修正ミスを防ぎやすくなります。
部分一致による書き換えに注意する
検索する語句が、別の語句の一部に含まれている場合、その部分も置き換えの対象になることがあります。例えば「会議」を「打ち合わせ」に置き換えると、「会議室」が「打ち合わせ室」になってしまう、といったケースです。検索語は、前後の文字も含めた長めの語句にすると、対象を絞り込みやすくなります。
最初は[次を検索]で1件ずつ確かめる
初めて置き換える語句は、いきなり[すべて置換]を使わず、[次を検索]で該当箇所を順に確認しながら[置換]を選ぶと安心です。どのスライドで使われているかを把握できたら、残りを[すべて置換]でまとめて処理するという使い分けも効率的です。
置換前にファイルを残しておく
大きな変更を行う前には、元のファイルを別名で保存しておくと、問題があったときに戻しやすくなります。置換直後であれば、Ctrl+Zキーで直前の操作を元に戻すこともできます。
修正したい語句を一覧にしておく
表記ゆれをそろえる場合は、統一したい語句と、修正前の書き方を事前に書き出しておくと、置換作業の抜けを減らせます。チームで資料を作成している場合は、表記のルールを共有しておくと、次回以降の修正も少なくなります。
置換後はスライドの見た目も確認する
語句の長さが変わると、テキストがプレースホルダーからはみ出したり、改行位置が変わったりすることがあります。置換を終えたら、スライド一覧などで全体を見渡し、レイアウトが崩れていないかを確認しましょう。
フォントを変えたいときは別の機能を使う
検索と置換は、文字列を置き換えるための機能です。プレゼンテーション全体で使っているフォントの種類をまとめて変更したい場合は、別の機能である[フォントの置換]を利用します。文言の修正とフォントの変更は、目的に応じて使い分けるとスムーズです。
まとめ
PowerPointの検索と置換を使うと、プレゼンテーション全体から語句を探し出し、文言をまとめて修正できます。Windows版では[ホーム]タブの[置換]、またはCtrl+Hキーで画面を開き、[次を検索]で確認しながら[置換]や[すべて置換]を選ぶのが基本の流れです。
部分一致による思わぬ書き換えを防ぐために検索語を工夫し、最初は1件ずつ確認しながら進めるのがポイントです。置換後にはレイアウトも見直し、表記のそろった読みやすい資料に仕上げてみてください。