【Word】アクセシビリティチェックで読みやすい文書を整える方法

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今回は、Wordのアクセシビリティチェックを使い、読みやすい文書を整える方法を紹介します。

アクセシビリティチェックで確認できること

Wordのアクセシビリティチェックは、文書を読む人が内容を理解しやすい状態になっているかを確認する機能です。画面で読む人、印刷して読む人、読み上げ機能を使う人など、さまざまな読み方を想定して、直したほうがよい箇所を示してくれます。
たとえば、画像に代替テキストがない、見出しの順番が不自然、表の構造が分かりにくい、リンク文字があいまいといった点を確認できます。すべてを機能任せにするのではなく、読み手が迷わず内容を追えるかを判断する補助として使うのが向いています。
社内マニュアル、申請書、案内文、提案書などは、作成者以外の人が読むことを前提にしています。アクセシビリティチェックを最後の確認工程に入れると、見た目だけでは気づきにくい読みづらさを見直せます。

チェックを実行する手順

アクセシビリティチェックは、Wordの校閲機能から実行できます。文書を作り終えてから使うだけでなく、見出しや画像を入れた段階で確認しておくと修正しやすくなります。

  1. 確認したいWord文書を開く
  2. 「校閲」タブを選ぶ
  3. 「アクセシビリティチェック」を選ぶ
  4. 右側に表示される結果を確認する
  5. 指摘された項目を選び、修正案や説明を確認する

チェック結果には、エラー、警告、ヒントのように優先度の違う項目が表示されます。まずはエラーに近い項目から直し、次に警告やヒントを確認すると作業しやすくなります。指摘が出たからといって、必ず同じ直し方をする必要はありません。文書の目的に合わせて、読み手に伝わる形へ整えます。

画像には代替テキストを入れる

文書に画像、図形、アイコン、グラフを入れている場合は、代替テキストを確認します。代替テキストは、画像を見られない人や読み上げ機能を使う人に、画像の意味を伝えるための説明です。
代替テキストを書くときは、画像に写っているものを長く説明するより、文書内でその画像が果たしている役割を意識します。たとえば、操作手順のスクリーンショットなら「保存ボタンの位置を示す画面」のように、読み手が何を理解すればよいかを書きます。
装飾目的の画像で、内容理解に関係しないものは、説明を入れすぎないほうが読みやすくなります。反対に、図解や業務フローのように本文の理解に関わる画像は、要点を短くまとめた代替テキストを入れます。

代替テキストの入れ方

  1. 画像や図形を右クリックする
  2. 「代替テキストの表示」または「代替テキストの編集」を選ぶ
  3. 説明欄に画像の意味を入力する
  4. 本文と重複しすぎていないか確認する

代替テキストは、短くても意味が通じれば十分です。本文に同じ説明がある場合は、画像側の説明を簡潔にして、読み上げ時に同じ内容が続かないようにします。

見出しスタイルで構造を作る

読みやすいWord文書では、文字を太くしただけの見出しではなく、見出しスタイルを使って構造を作ります。見出し1、見出し2、見出し3を順番に使うと、文書の階層が分かりやすくなります。
アクセシビリティチェックでは、見出しの順番が飛んでいる場合や、構造が分かりにくい場合に気づけることがあります。たとえば、見出し1の下に急に見出し3が来ると、途中の階層が抜けたように見えます。読み手が目次やナビゲーションで文書を移動するときにも、見出し構造は役立ちます。
見出しスタイルを使うと、あとから目次を作るときにも便利です。文書全体の構成を保ちながら、フォントや色の変更もまとめて管理できます。見た目の装飾ではなく、文書の骨組みとして見出しを使うことがポイントです。

表とリンクも読みやすく整える

表を使うときは、見出し行を設定し、セルを結合しすぎないようにします。複雑な表は見た目では整っていても、読み上げや再利用の場面で内容を追いにくくなることがあります。
リンクを入れる場合は、「こちら」や「詳細」のような文字だけにリンクを設定するより、リンク先の内容が分かる文言にします。たとえば「申請書テンプレートを開く」のように書くと、リンクだけを見ても目的が伝わります。
確認したい点は次の通りです。

  • 画像や図形に必要な代替テキストがある
  • 見出しスタイルが順番通りに使われている
  • 表の見出し行が分かりやすい
  • リンク文字だけで行き先が伝わる
  • 色だけに頼らず、文字でも意味を示している

色分けは便利ですが、色だけで重要度や状態を伝えると、環境によって意味が伝わりにくいことがあります。「未対応」「確認済み」のように文字でも状態を書くと、読む人が判断しやすくなります。

配布前の確認フローに組み込む

アクセシビリティチェックは、文書を完成させた最後に一度だけ使うより、共有前の確認フローに入れておくと扱いやすくなります。文章を整え、見出しを設定し、画像や表を入れたあとにチェックすると、指摘の意味を判断しやすくなります。
おすすめの流れは次の通りです。

  1. 本文の誤字や表記ゆれを確認する
  2. 見出しスタイルの順番を確認する
  3. 画像や図形の代替テキストを確認する
  4. 表の見出し行とセル結合を確認する
  5. アクセシビリティチェックを実行する
  6. 修正後にPDF化や印刷プレビューで見え方を確認する

PDFで配布する場合は、Word上で読みやすくても、PDF化後にリンクや見出し構造が想定通りになっているか確認します。印刷する文書では、色の薄い文字や細い罫線が読みにくくならないかも見ます。アクセシビリティチェックは文書の品質を上げる入口であり、最後は実際の配布形式で確認することが大切です。

指摘が多いときの進め方

初めてチェックすると、多くの指摘が並ぶことがあります。その場合は、画像、見出し、表、リンクの順に分けて処理します。同じ種類の指摘をまとめて直すと、作業の切り替えが少なくなります。すべてを一度に直そうとせず、読み手への影響が大きい部分から進めると整理しやすくなります。

まとめ

Wordのアクセシビリティチェックは、文書の読みやすさを確認するための実用的な機能です。画像の代替テキスト、見出しの順番、表の構造、リンク文字などを確認することで、作成者以外にも伝わりやすい文書に整えられます。
チェック結果をそのまま処理するだけでなく、文書の目的と読み手を考えながら修正することが大切です。提出前や共有前の確認工程に入れておくと、Word文書の品質を安定させやすくなります。