今回は、Wordに搭載されている翻訳機能の使い方と、外国語の文書作成や読解に役立てるコツを紹介します。
Wordの翻訳機能とは
Wordには、選択したテキストや文書全体を別の言語に翻訳できる翻訳機能が搭載されています。Microsoft
Translatorと連携しており、日本語・英語・中国語・フランス語など、多くの言語に対応しています。外国語のメールや報告書を読む機会が増えている現代のビジネスシーンで、重宝する機能のひとつです。
翻訳機能の基本的な使い方
選択したテキストを翻訳する
文書の一部だけを翻訳したい場合は、次の手順で操作します。
- 翻訳したいテキストを選択します。
- 「校閲」タブをクリックし、「翻訳」ボタンを選択します。
- 「選択範囲の翻訳」をクリックします。
- 画面右側に「翻訳ツール」パネルが表示され、翻訳元言語と翻訳先言語を確認・変更できます。
- 「挿入」ボタンをクリックすると、翻訳テキストが文書に挿入されます。
翻訳結果を文書に挿入するか、参考として確認するだけにするか、用途に応じて使い分けできます。
文書全体を翻訳する
文書全体を別の言語に翻訳したい場合は、以下の手順で操作します。
- 「校閲」タブの「翻訳」→「ドキュメントの翻訳」を選択します。
- 翻訳先言語を選んで「翻訳」をクリックします。
- 翻訳されたドキュメントが新しいウィンドウで開きます。
翻訳後の文書は元の文書とは別のファイルとして扱われるため、元の文書が上書きされる心配はありません。
翻訳の精度を上げるための工夫
短い文章で翻訳する
機械翻訳は、文章が長くなるほど精度が下がりやすい傾向があります。長文をまとめて翻訳するよりも、段落ごとや文ごとに分割して翻訳するほうが、より自然な訳文になりやすいです。
専門用語や固有名詞に注意する
業界特有の専門用語や人名・地名などの固有名詞は、自動翻訳が意図した訳語にならないことがあります。翻訳後に専門用語を手動で確認・修正するひと手間を加えると、最終的な文書の品質が向上します。
文体のニュアンスを整える
翻訳ツールはニュアンスまでを完全に再現するのが苦手です。特にビジネス文書では、翻訳された内容を読み直して、丁寧語や敬語のトーンを調整することが大切です。
翻訳機能の活用シーン
外国語メールの内容確認
取引先から英語や他言語でメールが届いたとき、本文をWordに貼り付けて翻訳機能を使うと、内容をすばやく確認できます。メールアプリに直接翻訳機能がない場合でも、Wordを経由することでスムーズに対応できます。
英語版マニュアルや仕様書の読解
海外製品の英語マニュアルや仕様書をWordに取り込み、翻訳機能で日本語に変換しながら読み進めると理解が深まります。全体を翻訳するより、理解が難しい部分だけを選択して翻訳する使い方が実用的です。
多言語文書の作成
日本語で書いた文書を英語や中国語に翻訳して配布資料を作りたいときにも活用できます。まず日本語で文書を完成させてから、文書全体翻訳機能で言語変換し、その後に細かな修正を加えるという流れが効率的です。
翻訳機能を使う際の注意点
インターネット接続が必要
Wordの翻訳機能はMicrosoft
Translatorのクラウドサービスを利用するため、インターネットへの接続が必要です。オフライン環境では翻訳機能は動作しませんので注意してください。
機密情報の取り扱い
翻訳時には、テキストデータがMicrosoftのサーバーに送信されます。社外秘情報や個人情報を含む文書をクラウド翻訳にかけることに対して、社内のセキュリティポリシーを確認しておくと安心です。
翻訳結果はあくまで参考として使う
機械翻訳の精度は年々向上していますが、完璧ではありません。重要な文書を最終的に外部に提出する場合は、専門の翻訳者によるチェックや確認を検討するとよいでしょう。
類似機能との組み合わせで便利に使う
Wordには翻訳以外にも語学や文章作成を助ける機能があります。翻訳機能と組み合わせると作業効率が上がります。
- スマートルックアップ:気になる単語を右クリックして「スマートルックアップ」を選ぶと、意味や関連情報をパネル内で確認できます。
- 音声読み上げ:翻訳後のテキストを「読み上げ」機能で発音確認しながら確認できます。
- スペルチェック:英語翻訳後に文法チェック機能を使うことで、翻訳の誤りや表現のおかしな部分を発見しやすくなります。
まとめ
Wordの翻訳機能は、「校閲」タブから手軽にアクセスでき、選択範囲の翻訳から文書全体の翻訳まで対応しています。翻訳の精度を高めるには短文単位で翻訳し、専門用語や文体を手動で調整するひと手間が効果的です。インターネット接続とセキュリティポリシーの確認も忘れずに行ってください。外国語文書の読解や多言語資料の作成など、さまざまなシーンでWordの翻訳機能を役立てられます。